東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1973年
公開日:1973年9月1日 併映「まむしの兄弟 恐喝三億円」
監督:志村正浩
企画:天尾完次
脚本:関本郁夫 志村正浩 鈴木則文
撮影:赤塚滋
照明:若木得二
録音:堀場一朗
美術:吉村晟
編集:堀池幸三
助監督:俵坂昭康
記録:森村幸子
装置:近藤幸一
装飾:松原邦四郎
美粧結髪:東和美粧
スチール:諸角良男
演技事務:伊駒実麿
衣裳:岩逧保
擬斗:土井淳之祐
進行主任:真沢洋士
挿入歌:「好きではじめた女じゃないが」太田美鈴
挿入歌:「私が今愛し始めた女は」愛川まこと
音楽:荒木一郎
協力:福田レーシングチーム
出演:池玲子 白石襄 叶優子 春日朱美 芹明香
アメリカンビスタ カラー 87分
米軍基地の街にある私立聖愛女子学園の三年A組は良家の女子ばかりで構成されている。学園は彼女らの親による多額の寄付金で運営されていることを理由に特別扱いを行い、一流の政治家夫人や実業家夫人などトップレディーとなるべく特別なエリート教育を施した。信頼とともに権力を与えられたA組は紅ばら会を結成し学園内の風紀を取り締まったが、頭痛の種はD組の存在だった。スクラップコースと呼ばれるD組は商店街で万引きした商品を売り捌いて小遣い稼ぎするようなワルの集団で、紅ばら会番長・西園寺美也の片腕である副番の野中鷹子はいつか粛正したいと考えていた。ある日、父親の仕事の都合で美也が北海道へ転校することになり、新番長を決める選挙が行われることになった。鷹子ともう一人の副番の速水絹枝が候補者として選ばれ、1票差で鷹子が大役を引き継ぐことになった。ところがその夜、市会議員で父親の信孝が泥酔状態で多重事故を起こし即死。助手席に乗っていた妊娠5ヶ月の尾形雪子という女性も即死したことで世間は興味本位に大騒ぎした。雪子は速水グループのトップ・速水勇策の秘書だったからだ。相手家族への償いで野中家は財産を失ったため鷹子は学校を辞めて働こうとしたが、母・紀代子はどんなことがあっても学校だけは卒業しなさいと引き留めた。PTA会長の速水の援助により最低限の暮らしをすることが出来るようになった鷹子だったが、所定の寄付金を2ヶ月分滞納していることを理由に学園長の二階堂寛からD組への編入を通告された。 その結果、クラスメイトからは今までの恨みをリンチという形で仕返しされた。だがメリケンリンダこと山崎リンダとサシの勝負をしたことで二人の間に友情が芽生え、紅ばら会と戦う決意をした。鷹子はスクラップコース全員で恐竜会を結成し、番長としてハヤブサお鷹と名乗ることにした。
仕事のパートナーであるシェパードと密輸で私腹を肥やす、速水は身辺を嗅ぎ回る信孝を事故に見せかけて消した。そのために犠牲になった雪子はただの駒だったのだ。二人の関係を更に強くするために、速水はシェパードが目をつけた紀代子を提供することにした。その一方で番長の座を手に入れたが鷹子の存在が疎ましく感じていた娘の絹枝はジープで鷹子を襲ったが、窮地に陥った彼女を助けたのは通りすがりのダンプの運転手・尾形二郎だった。鷹子の名前を知った二郎は何かの縁を感じていた。それは彼が雪子の弟だったからだ。二郎はこの街が嫌になり東京へ出て働いていたが、姉の死で舞い戻ってきた。そして様々なことを調べて行くうちに事故が実は仕組まれたスキャンダルではないかと考えるようになったのだ。重大な秘密を握ったことでの抹殺。黒幕が誰なのか知りたがる鷹子に、二郎は死んだ二人の名誉のためにこの俺がきっと暴いてやると約束した。
屋台的映画館
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