「劇場版3Dあたしンち」製作委員会(シンエイ動画=メディアファクトリー=テレビ朝日=ADK)
配給:東映
製作年:2003年
公開日:2003年12月6日
監督:高橋渉
エグゼクティブプロデューサー:北井敦朗
プロデューサー:魁生聡 斉藤幸夫 今川朋美 杉澤義文
企画:加藤良雄 平城隆司
原作:けらえいこ
脚本:大野木寛
監修:やすみ哲夫
絵コンテ:高橋渉
作画監督:大武正枝
美術監督:天水勝
撮影監督:関谷能弘
編集:小島俊彦
S3D監督:三田邦彦
CGI:つつみのりゆき
音楽:相良まさえ
色彩設計:野中幸子
音響監督:大熊昭
主題歌:「SUGAR! SUGAR!! SUGAR! !!」矢沢洋子
制作デスク:永田雄一
制作進行:宇佐美翔平
声の出演:渡辺久美子 折笠富美子 阪口大助 緒方賢一 的井香織
アメリカンビスタ カラー 43分
タチバナ家にいつものように朝が来たが、その日の母はいつもと少し違っていた。目覚まし時計のアラームが鳴る前にすっきりと目覚め、お通じもなめらか。朝食の目玉焼きはいつもなら黒焦げだが今日はつやつやのプリプリだった。買い物に行けばお会計が3333円になり、支払いで小銭がぴったりだった。まだまだいいことが続くような予感がしてならなかったが、素晴らしい秋晴れに突然怪しげな雨雲が現れ雷が彼女に直撃したのだ。黒焦げになった母を見た周囲の人々は心配になって駆け寄るが、彼女は「死ぬかと思った」とつぶやくと照れ隠しに全然平気ですからと言ってそそくさとその場を立ち去った。家に帰り着替えた母はまた洗濯しなくちゃと顔を拭いたタオルをカゴに投げ込んだ。その時にタオルがおかしな動きをしたように感じたが気にしなかった。買った物を冷蔵庫の中にしまおうと買い物袋を手に取ったところ、破れた場所から中の液体が垂れていた。このままでは床が汚れてしまうと焦りティッシュペーパーに手を伸ばそうとすると、テレビの上に置いてあったティッシュの箱が飛んできたのだ。思わずキャッチしたが、目の前で起きたことが理解出来ない母は怖くなってそれを投げ捨てたのだった。
夕食時、母は自分が超能力者になったことを発表した。突然の告白にカレーライスを食べようとする手が止まるみかん、ユズヒコ、そして父。すると母はスプーンを掲げ曲がれと何度も念じた。ところが自分の持っている物ではなくみかんたちのスプーンが奇妙な形にねじ曲がったのだ。疑り深いユズヒコが何をしたのかと文句を言うと、母はユズヒコのスプーンを別の形に変えたのだった。それを見たみかんが何故そんなことが出来るのとて興奮気味に質問すると、母は雷に打たれたら使えるようになったみたいと言った。世間に知られたらテレビや新聞、ネットが大騒ぎするから絶対に外でやらないようにとユズヒコは釘を刺すが、みかんはそれ最高と叫び、母もノリノリだった。それを見たユズヒコが怖い顔で外では絶対にやるなと抗議すると、母は超能力を絶対に使わないと約束した。だが隠し事の出来ない母は翌日、喫茶店に集めた友人たちの前で10円玉を浮かせて見せた。
屋台的映画館
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