東京映画
配給:東宝
製作年:1968年
公開日:1968年12月7日 併映「お熱い休暇」
監督:山本邦彦
製作:佐藤一郎 椎野英之
原作:松山善三
脚色:山本邦彦
撮影:黒田徳三
美術:樋口幸男
録音:神蔵昇
照明:今泉千仭
音楽:かまやつひろし 池野成
整音:西尾曻
編集:諏訪三千男
監督助手:奥村正彦
現像:東洋現像所
製作担当者:内山甲子郎
出演:田辺昭知 かまやつひろし 堺正章 井上順 井上孝之
シネマスコープ カラー 85分
父・満が建設業や飲食店などを経営する実業家だったことで杉本邦雄は自由気ままな生活を送っていた。満のスナックは若者の溜まり場になっており、時間を持て余して入り浸っているのは邦雄と四人の仲間(録郎、菊男、昭、実)だった。彼らには共通する夢があった。それはバンドを組んでスポットライトを浴びることだった。その夢を叶えるには先立つ物が必要だが、録郎たちはそれを集めることが出来ずにいた。すると翌日、邦雄はある計画を実行した。それは自宅の金庫を破って三十万円を盗み出したのだ。秘書の谷口加奈子に現場を見つかったが、札束は外で待ち受ける録郎たちの手に渡り、それは忽ち楽器店のドラムやギターなどへと変貌したのだった。
ある日、録郎の父で光妙寺の和尚・法念は商店街の役員たちとともに満のもとへ抗議に向かった。何故なら学校建設のために譲った土地をデパートに転用すると聞いたからだ。満はスナックの存在が教育に影響を与えることを理解して直ちにそれを閉店し、取得した土地に学校を建設すると約束したのだが、それを翻しスナックの営業を継続した上でデパートを建設すると宣言したのだ。彼は私の金で私の土地に何を建てようと自由だと主張し、地元の発展のために外国資本を導入すると説明したが、法念たちは納得出来なかった。
フーテンの哲と一彦が偶然出会い、旅を続けて十日目。横浜港に停泊する貨物船から落ちたバッグをモーターボートが拾い上げた現場を目撃した二人は、先回りしてそれをいただこうと考えた。ところが大柄な男に首根っこを掴まれて車に押し込まれたのだった。紳士のジョージが貨物船から落としたバッグは遣いを通じて満に渡るはずだったが、その遣いが横領をして逃げようとしたのだ。その車を追い詰めた男たちは危険を感じ代わりに哲と一彦にバッグを取りに行くよう命じたが、突如銃撃戦を始まったため二人はそれを持ってトンズラしたのだった。
人気のない墓地にたどり着いた哲たちはバッグを開けることにした。食い物だといいなとロックを外すと警報音が辺りに鳴り響き、それと同時にジョージの探知機に知らせが届いた。彼が杉本興業のビルから慌てて駆け出す様子を加奈子がカメラに収めていた頃、警報音に驚いた法念が本堂から飛び出しその正体がバッグだと気づくと蓋を閉めてこっそり持ち去ろうとした。隠れてその様子を見ていた哲たちはそれを返せと抗議したが、そこに帰ってきた録郎が寺への嫌がらせだと勘違いし、五対二なら勝てるとケンカを始めた。哲たちを追い出して気分爽快な五人は本堂を二時間レンタルして演奏の練習をしていたが、バッグのことが気になって仕方がない法念は理屈をつけて録郎たちを追い出すとバッグを開けた。すると再び警報音が鳴り響き、それと同時に様々なことが動き出した。
屋台的映画館
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