ニュー東映(東京撮影所)
配給:ニュー東映
製作年:1961年
公開日:1961年11月1日
監督:深作欣二
企画:大賀義文
脚本:佐治乾
撮影:星島一郎
録音:大谷政信
照明:原田政重
美術:近藤照男
音楽:河辺公一
編集:田中修
助監督:田口勝彦
進行主任:澁谷幹雄
出演:丹波哲郎 中原ひとみ 曽根晴美 久保菜穂子 八代万智子
シネマスコープ カラー 82分
人里離れた屋敷にやってきたのはいずれも脛に疵持つアメリカ人のジョン・ケンディとその妻のアン、そしてラジオ店を営む金山正夫だった。ケンディは浪費家の妻のために部下が持っていた軍隊の鉄砲を日本のヤクザに売り飛ばして免職となり、ほとぼりが冷めたところで再び日本に舞い戻った。金山こと韓国人の洪金成は朝鮮半島の北と南を二股掛けたスパイで革命が起こると日本に逃げ込んだ。そんな彼らを招いたのは宮原という男だった。宮原は情婦の亜紀、弟分の三郎を紹介すると頭の中に描いた計画を披露した。東京にはアメリカ軍の経理を代行するニューヨークシティー銀行があり毎週木曜日に基地まで現金を送り届けている。危険は承知だが人数さえ揃えば50万ドルを強奪することは可能だ。そこに遅れてきた色魔の黒人アメリカ兵トム・トゥエインが加わると、宮原はやるかやらないかの返事は明日の朝聞くと言った。そしてノーなら今夜のうちに出て行ってもいいが、その場合には命の保証はないと釘を刺した。
翌朝、食卓には全員が揃っていた。金山が分け前について口にすると、宮原は俺が発案者だから50万ドルのうちの30万ドルをもらい、残りの20万ドルを6人で分ければいいと言った。一人頭5万ドルになると言うが、それでは計算がおかしいと金山は反発した。すると宮原は笑いながら6人のうち2人は死ぬからちゃんと合うと言った。その後、ルートの下見を行い、現金輸送車が銀行を午前10時に出発することや道路事情などを細かく調べ上げた。輸送車を追う者と二股地点で見張る者の他に襲撃地点で待ち伏せる者を7人で分担する必要があり、そのためにはチームワークが欠かせなかった。だがケンディは白人以外の者たちを毛嫌いし特にトムにはつらく当たった。そのトムはというとアンや亜紀に色目を使っていた。彼のせいでチームが崩壊してしまうと考えた三郎は宮原と相談し特殊バーで働く混血の花子を与えることにした。だがトムは彼女を同胞のように感じ抱こうとしなかった。同じ頃、屋敷に現れたのは基地周辺に根を張るヤクザの芝山だった。彼は舎弟を殺した男を追っていたが、それがトムだとわかり宮原の後をつけてきたのだ。だが札束を見せられても宮原は動じなかった。計画が終了するまでは人手が不足することを避けたかったからだ。
屋台的映画館
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