大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1957年
公開日:1957年8月13日 併映「銭形平次捕物控 女狐屋敷」
監督:安田公義
製作:酒井箴
企画:土田正義
原作:武内つなよし
潤色:穂積純太郎
脚本:岡本繁男 松村正温 吉田哲郎
撮影:相坂操一
録音:海原幸夫
音楽:渡辺浦人
美術:内藤昭
照明:島崎一二
編集:西田重雄
製作主任:村上忠男
作詞:藤島信人
作曲:金子三雄
主題歌:コロムビアレコード ビクターレコード
装置:本島陽三
装飾:海老瀬弥一
背景:北条三郎
美粧:小林昌典
結髪:布谷美代子
衣裳:黒澤好子
擬斗:宮内昌平
記録:梶谷美子
普通写真:藤岡輝夫
助監督:多田英憲
撮影助手:森田富士郎
録音助手:近藤正一
照明助手:斉藤良章
移動効果:宇野薫
音響効果:倉島暢
美術助手:上里忠男
演技事務:沢三郎
進行:西郷悦久
出演:梅若正二 林成年 三田登喜子 市川和子 春風すみれ
スタンダード モノクロ 49分
三人の浪士が鬼面の一団に襲われ次々と斬られた。最後の一人に刃が迫るとその男は懐の巻物を崖下の谷川へ投げ込んだのだった。そこに通り掛かったのは剣の師である千葉周作のもとを離れて武者修行に出た赤胴鈴之助だった。助太刀をした彼は鬼面の男たちを追い払うと背中に刀傷を負った男を抱き起した。男は堀家の遺臣三上右京と名乗り、宝が白峯寺の地下にあることを堀家の息女かおる姫に伝えて欲しいと言って息を引き取った。鈴之助は沼津城下の茶道指南辺見宗休の屋敷を訪ねたが、娘は右京なる男に心当たりがないし自分もかおる姫ではないと言った。今わの際まで姫と堀家再興の事を案じていたと説明し右京の形見の品を見せると、彼女の隣にいた宗休がどうかお引き取りくださいと苛立たし気に言った。困った鈴之助が屋敷を後にすると娘は泣き崩れた。
谷川に落ちた巻物を拾ったのは野宿をしていた火京物太夫と岳林坊だった。物太夫はそれが数年前に御家断絶に遭った堀家が遺した秘宝にまつわる巻物だと知って驚いた。二人は城下より西へ三里にある白鳳寺に向かっていたが、その途中で立ち寄った茶屋の女将からよした方がいいと言われた。その寺は長い間住む者がなく荒れ果て、そのためか祀っていた山犬神が時々人々に災いを起こすため村人は誰も近づかないのだという。それを聞いて岳林坊は縮み上がったが、物太夫は武芸者の威信を掛けて化け物退治をしてやると息巻いた。怖気づいた岳林坊の尻を叩いて寺に着くと早速門を開けて中に入った。鳩の羽音に驚いた岳林坊が床の穴に落ちたが、そこは地下への抜け穴だった。通路を進んで行くと何処からか女のすすり泣く声が聞こえ、その先にいた女が振り向くと中央に目が一つしかなかった。そこに現れた山犬神は巻物を渡せと迫り渡さなければ吹き矢で目を潰すと警告した。恐ろしい目に遭いこれ以上災いが降り掛かってはたまらないと井戸の穴から逃げようとした。ところがそこにやってきた鈴之助と鉢合わせになり逃げるに逃げられなくなった。鈴之助の祖父鉄斎は物太夫が道場破りを行った際に負った傷が原因で命を落としたのだ。
屋台的映画館
PR