角川書店=ファムファタル
配給:角川映画
製作年:2013年
公開日:2013年6月15日
監督:石井隆
エグゼクティブプロデューサー:井上伸一郎
企画:安田猛
製作:加茂克也 石井隆
プロデューサー:大森氏勝 阿知波孝
原作:石井隆
脚本:石井隆
撮影:佐々木原保志 山本圭昭
照明:祷宮信
録音:北村峰晴
美術:鈴木隆之
装飾:西渕浩裕
音楽:安川午朗
編集:村山勇二
ヘアメイク:竹村由三子 辻由美子
衣裳:森口誠治
アクションコーディネーター:柴原孝典 秋永正之
ガンエフェクト:納富貴久男 高原浩一
助監督:池本晋
製作担当:高見明夫
製作プロダクション:ファムファタル
出演:柄本佑 佐々木心音 風間ルミ 桜木梨奈 中山崚
アメリカンビスタ カラー 112分
大手出版社の編集部に勤務する内山健太郎は、上司の及川部長から無理矢理押しつけられた仕事のせいで総務部への異動を命じられた。自分のことをわかってくれていると思っていた同僚で恋人の細木恵美からはプライドがあるなら辞めればと突き放され、他の同僚からも相手にされなくなった。その夜、勢いに任せて飲み歩き泥酔した健太郎は、アパートに帰ると冷蔵庫からビールを取り出し一気に飲み干した。そして棚に飾ってあるコレクションのフィギュアに手を伸ばすと、あなただけが味方ですと呟いた。翌日、出社すると自分が居るべき机がなかった。異動は翌週だったが及川は早く厄介払いをしたかったのだ。その夜も健太郎は繁華街で泥酔し、客引きに導かれるがままにガラスバーの店へ入った。ところがダンサーのひと言が気に障り、騒動を起こしたことでつまみ出されたのだった。気が立っているところに今度は後ろからきたカップルの肩が当たり、謝らずに行こうとしたため健太郎は酒の勢いで怒鳴りつけた。するとスーツ姿のヨッちゃんがすごい形相で執拗に追い掛けてきたのだった。健太郎は雑居ビルの非常階段を最上階まで駆け上がり扉を開けて逃げ込んだが、フロアの奥まで行くと人の話し声が聞こえてきた。そこには「憩いの場イルカ」という店があり、薄暗い部屋の中を覗くと誰もいなかったため足を踏み入れてみた。だが置かれていたアタッシェケースから白い粉の詰まった袋が見えたことで身の危険を感じ逃げ出したのだった。ところが「パブ サチコとアッキーナ」という別の店に吸い寄せられるように入って行った健太郎はそこで異様な光景を目にした。赤い電灯に照らし出されていたのは山のように積まれたマネキン人形の残骸だった。恐る恐るそれらを眺めていると、健太郎はその中に五体満足のマネキンがあることに気づいた。それはセーラー服を着ていたが、まるで人間のように艶めかしかった。皮膚は肌触りが良く細部まで精巧に出来ていた。まだ見ぬ恋人と巡りあった様に感じた健太郎だったが、それはヨッちゃんの怒声によって掻き消された。殴られ蹴られボロ布のようになる健太郎。ところがイルカにいたヤクザたちと対立したヨッちゃんは射殺され、一緒についてきていた宏美も犯された上に殺された。健太郎は息を潜めてベッドの下に身を隠していたがついに見つかった。ヤクザたちはイルカに入ってきた彼の顔を覚えており、ここで見たことをしゃべられてはマズいと口を封じることにした。健太郎が死の覚悟を決めたとき、あのマネキンがスッと立ちあがった。
屋台的映画館
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