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兵隊やくざ 大脱走

  • posted at:2022-04-22
  • written by:砂月(すなつき)
へいたいやくざだいだっそう
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年11月9日 併映「眠狂四郎無頼剣」
監督:田中徳三
企画:久保寺生郎
原作:有馬頼義
脚本:舟橋和郎
撮影:武田千吉郎
録音:大角正夫
照明:古谷賢次
美術:内藤昭
音楽:鏑木創
編集:山田弘
助監督:遠藤力雄
製作主任:吉岡徹
出演:勝新太郎 田村高広 安田道代 成田三樹夫 南都雄二
シネマスコープ モノクロ 82分

戦局が不利に傾く中、北満州に駐留する朝倉部隊は黒竜江を南下するソ連の大軍に対し関東軍の誇りとして玉砕する覚悟を決めていた。そんな非常時に転属されてきたのが大宮二等兵と有田上等兵だった。相手の動きを食い止めるための対戦車壕を掘ることになったが、有田は戦車と命を交換するなんて馬鹿げていると考えていた。その後、兵舎にやってきた朝倉は今夜中に手紙を書けと兵隊全員に言った。それは遺書であり後方に移動する部隊に託すのだという。その夜、手紙を書く有田の横で大宮は寝転がっていた。何故なら彼は字が書けなかったのだ。そのことを思い出し俺が書いてやると提案すると大宮は喜んで近寄った。そして宛名に音丸、染子、珠子、桃子とたくさんの名を挙げるため、困った大宮は結婚式を行った桃子にしろと言った。夜遅く見張りに立った有田は敵が孫呉まできていると通信士から聞いたと大宮に伝えた。それならばここを通り越したのだから心配ないと大宮は楽観視するが有田は疑っていた。そこに現れたのは逃げ遅れたという慰問団の笹原と娘の弥生で、三日も飲まず食わずで歩いてきたことを知り不憫に思った大宮は有田と相談して朝倉のもとへ連れて行った。この地で玉砕するため保護することは出来ないと朝倉は突っぱねるが、自分たちも一緒に戦うと笹原が言うのでその覚悟が出来ているのならよかろうと許可した。

若いべっぴんさんがいるという噂は忽ち部隊中に広まった。兵隊たちは熱り立つがそれは大宮も例外ではなかった。すると有田はお前が連れてきたんじゃないかと言った。弥生が若い娘だとわかれば襲われる可能性があるため笹原は少年の恰好をさせていたのだ。それを聞いた周りの兵隊たちも慰安婦でないことを知りがっかりした。だがしつこく彼女の体を狙っていたのは木部准尉と黒沼軍曹、そして野辺地軍曹だった。木部は笹原を呼び出すと、俺たちは明日をも知れない命だから御奉公してもらいたいと言った。それが何を意味しているかは笹原にもわかったが、例えそれが日本への帰還に繋がったとしてもそれだけは承知出来なかった。だが弥生は命を優先し処女を捧げることに決めた。木部は小屋で弥生を手籠めにしようとしたが、そこに現れたのは彼女と一緒に羊羹を食べようとやってきた大宮だった。

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兵隊やくざ 脱獄

  • posted at:2022-03-18
  • written by:砂月(すなつき)
へいたいやくざだつごく
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年7月13日 併映「貴様と俺」
監督:森一生
企画:久保寺生郎
原作:有馬頼義
脚本:舟橋和郎
撮影:今井ひろし
録音:奥村雅弘
照明:伊藤貞一
美術:太田誠一
音楽:塚原哲夫
編集:谷口登司夫
擬斗:楠本栄一
助監督:大洲斉
製作主任:小沢宏
出演:勝新太郎 田村高広 小川真由美 田中邦衛 五味龍太郎
シネマスコープ モノクロ 86分

軍のサイドカーを奪い逃走を図った大宮一等兵と有田上等兵だったが、ついに捕まり奉天にある陸軍刑務所へ未決囚として護送された。大宮は三十一号、有田は三十号と呼ばれ別々の監房に入れられた。この刑務所には百三十箇条にも及ぶ獄則があり、監房では壁に向かって正座を三十分、安座を三十分、両手は膝に置き、手を動かしたい場合は看守に断らなければならなかった。そして就寝時は仰向け、手足は真っ直ぐに伸ばし不動の姿勢を取るのだ。規則というのが性に合わない大宮がそれをことごとく無視するため看守の椎名伍長は頭を痛めた。起床の時間になると椎名は彼に罰を与えた。すると大宮が反抗してきたため椎名は軍刀を抜いた。大宮はそれを奪い取ると振り上げたが、止めろという有田の声で我に返り頭でグイと折り曲げた。呆気に取られた椎名は、看守への反抗と兵器損傷の罰して十日間の給食の減食を言い渡した。一日や二日の減食なら我慢出来ても十日となると断然無理だ。収監されたときから大宮のことが気になっていた沢村は、看守の目を盗んで飯を分け与えた。

ある日、椎名への媚びへつらいが功を奏し、沢村は模範囚と認められ情状酌量で原隊への復帰が決まった。野外作業で有田に近づいた大宮は、出所するにはゴマスリが覿面だと持ち掛けた。だが有田は、俺たちは窃盗と違い悪くて銃殺、良くて無期禁錮は免れないだろうと言った。それを聞いた大宮は、それならば脱獄しましょうと提案した。その夜、就寝準備の時間になると大宮は監房の中にある水道の蛇口を力任せにもぎ取り壊れたと大騒ぎした。すると駆けつけた椎名は松本一等兵に元栓を閉めるように命じ自ら修理をしようした。大宮は背後から布団を被せて袋叩きにし鍵を奪うと有田とともに抜け出した。だがあと一歩のところで通報を受けた門衛に捕まり脱獄は失敗に終わった。これで二人の銃殺は決定的になった。部屋に入ってきた法務官は、どうせ死刑にするなら早くやってくれと噛みつく有田に対し色々と手続きが必要だと言った。そして椎名に部屋から出て行くように命じると二人に近寄った。その法務官は有田の大学時代の友人である永井中尉だった。永井は二度と脱走しないことを約束させ、軍法会議で闇取引を行うことにした。その結果、二人は銃殺刑を免れる代わりにソ連国境の最前線へ送られることになった。

屋台的映画館

べらんめえ芸者

  • posted at:2022-02-22
  • written by:砂月(すなつき)
べらんめえげいしゃ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1959年
公開日:1959年12月6日
監督:小石栄一
企画:原伸光
脚本:笠原良三 笠原和夫
撮影:西川庄衛
録音:廣上庄三
照明:吉田一一
美術:藤田博
音楽:米山正夫
編集:祖田冨美夫
助監督:佐伯孚治
進行主任:内田秀雄
主題歌:「べらんめえ芸者」美空ひばり
・・・:「柳橋しぐれ」美空ひばり
振付:花柳啓之
衣裳協力:帯とキモノ研究所
出演:美空ひばり 江原真二郎 小野透 清川虹子 志村喬
シネマスコープ カラー 86分

東京は下町。松乃家の売れっ子芸者の小春姐さんは生まれつき男勝りで曲ったことが大嫌い。昔気質の頑固者である大工の棟梁・政五郎の一人娘だが、似た者同士とあって時折ぶつかることもある。政五郎は腕は超一流だが気乗りがするまで仕事に着手しない。そんな性格が災いしてトラブルを起こしたり好条件の仕事を他人に取られたりしていた。そんな要領の悪い父親を見兼ねた小春は自分だって嫌な客の前でも笑顔でいなければならないと諭した。

国際建築博覧会に出品予定の設計図を巡って父親の平和建設社長・竹田熊吉と対立した大卒エリートの竹田健一は社長室を飛び出した。それと入れ替わりに入ってきたのは小春が贔屓にしている呉服屋・小松屋の紹介で仕事の依頼にきた政五郎だった。二人は昔の大工仲間であり、政五郎は懐かしんで親し気に声を掛けた。だが会社での威厳を守りたい竹田はそれを嫌い、部下の前で余所余所しい態度を取った。それが気に食わない政五郎はこんな会社など真っ平御免だと出て行った。

甘味処で健一と会った小春は、以前座敷で貸したタクシー代を性格上受け取らなかった。すると健一は二人で使っちゃおうと提案し、小春はそれならば普段行けないところに行きたいと言った。健一が向かった先はボウリング場で、初めての彼女を手解きしようと待ち構えていた。ところがストライクを連発したため舌を巻いたのだった。休憩中に世間話をした際、小春の父親が政五郎であることを知った健一は息を飲んだ。政五郎と父親が熊さん兄貴と呼び合う仲であることを知っていたからだ。博覧会に出品する模型を作るには腕の立つ大工が必要だったが、彼にとってこれ以上好都合なことはなかった。そこで手土産を持って弟子入りをお願いすると政五郎は上機嫌で引き受けた。ところが父親が熊吉であることがわかると今すぐに出て行けと怒鳴った。すると健一は、分からず屋の親父とケンカしてきたばかりで家出はこれで三度目だと笑い飛ばした。

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兵隊やくざ

  • posted at:2021-10-26
  • written by:砂月(すなつき)
へいたいやくざ
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1965年
公開日:1965年3月13日 併映「若親分」
監督:増村保造
製作:永田雅一
企画:久保寺生郎
原作:有馬頼義
脚本:菊島隆三
撮影:小林節雄
録音:飛田喜美雄
照明:渡辺長治
美術:下河原友雄
音楽:山本直純
編集:中静達治
助監督:崎山周
製作主任:上嶋博明
出演:勝新太郎 田村高廣 淡路恵子 滝瑛子 山茶花究
シネマスコープ モノクロ 102分

日本から何百里と離れたソ連との国境に近い満州国・孫呉。その街はまるで兵営で、四万の軍隊と兵隊相手の酒場、そして女郎屋しかなかった。遥か南方の都会とはたった一本の鉄道で繋がり、逃げようにも逃げられない荒野に孤立した刑務所だった。そこには猛烈な訓練と厳しい軍律で有名な部隊があり、入隊した兵隊たちは地獄のような苦しみに耐えられず脱走しては逮捕され中には自殺する者までいた。だが大宮貴三郎という男だけは例外だった。

昭和十八年早春の太平洋戦争もそろそろ雲行きが怪しくなってきた頃、六人の初年兵が入隊することになった。その中に前科はないが手をつけられない程の暴れん坊と聞く大宮がいたが、その指導係に任命されたのは三年兵の有田上等兵だった。軍隊が大嫌いな有田は出世よりも自由になることを望み、幹部候補生の試験をわざと滑って翌年の除隊を楽しみに待っていた。ところが柔よく剛を制すが持論の中沢准尉から直接任命されたため引き受けざるを得なくなったのだ。

満州に桜が咲かない春がくると四年兵が満期除隊で内地に帰還した。それと入れ違いに東京からやってきたのが四百人の初年兵だった。暴れ馬の大宮はその中にいた。風邪気味と称して勤務をサボる有田に替わって白井上等兵が初年兵の指導を行い殴って服従させようとした。ところが大宮はビクともせず逆に簡単にひねられたのだった。有田は演習の泥と汗を落としたいという大宮たちの入浴を許可したが、その時間は砲兵隊の順番だった。彼の予想通りに風呂場は乱闘の場と変わったが、大宮は全ての砲兵をノックアウトしたのだ。この事件以来、大宮の名は部隊中に広まり英雄になった。だが軍隊では一つ隊が違えば敵同士、まして砲兵と歩兵は赤の他人である。砲兵隊は大宮をつけ狙い復讐の機会を待っていた。挨拶をしなかったことを理由に黒金伍長から呼び出しを受けた大宮に、有田は何を言われても我慢をして絶対に手を出すなと言い含めた。大宮が出向いた間に白井上等兵が黒金の素性を調べた結果、乙種幹部候補生の二年兵で入隊前に大学でボクシング部にいたことがわかった。有田は部屋に乗り込むと軍隊は襟の星の数よりメンコの数が物を言うんだと黒金に迫り、上官ではないお前が大宮を殴ったのだから報復させてもらうと凄んだ。すると気を失い掛けていた大宮はニヤリと笑い黒金に飛び掛かったのだった。

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変身忍者 嵐

  • posted at:2021-05-20
  • written by:砂月(すなつき)
へんしんにんじゃあらし
毎日放送=東映
配給:東映
製作年:1972年
公開日:1972年7月16日 併映「魔犬ライナー0011変身せよ!」「超人バロム・1」「仮面ライダー対じごく天使」「魔法使いチャッピー」「国松さまのお通りだい」
監督:内田一作
企画:平山亨 井上雅央
原作:石森章太郎
脚本:伊上勝
撮影:川崎竜治
照明:太田耕治
美術:三上陸男 阿部三郎
仕上制作:映広音響
録音:太田克己
編集:池原文雄
効果:協立効果
記録:紀志一子
助監督:平山公夫
技斗:高橋一俊
進行主任:伊東暉雄
衣裳:東京衣裳
かつら:太陽かつら
乗馬:第一ジュラク号 久本昇
スタントマン:三隅修
現像:東映化学
制作担当:中尾守
音楽:菊池俊輔
主題歌:「嵐よ叫べ」水木一郎
・・・:「われらは忍者」水木一郎
出演:南城竜也 牧冬吉 林寛子 松葉寛祐 曽根晴美
アメリカンビスタ カラー 24分

平穏な徳川の世の市井に恐怖を与える血車党。化身忍者を操る頭領の血車魔人斎は日本を再び戦乱の世に戻し天下を掌握しようと企んでいた。上忍の骸骨丸は血車忍法にて地中に埋められた死体を蘇らせ、魔人斎は死後一日目の物から目と心臓を、死後二日目の物から腕と腸を、死後三日目の物から骨と皮膚を使って化身忍者を造り上げた。骸骨丸が血が滴る肉を好み夜の世界を支配するふくろうの魂をそれに乗り移らせることで死人ふくろうは誕生した。その日の夜、長屋に忍び込んだ死人ふくろうは村の衆に毒を注射した。その影響は翌日現れ、男たちは水を求めて苦しみながら川に駆け寄った。

特殊な力を持つハヤテは、江戸幕府の命により血車党の動向を探る伊賀忍者・名張のタツマキと行動をともにしていた。タツマキにはカスミとツムジという二人の子供がいるが、忍者としては半人前だった。ツムジが川の畔で息を止める修行をしているとハヤテは誰かがくる気配を感じた。タツマキは地面の振動でそれを確信すると皆に散れと命じた。様子を見て水をがぶ飲みする男たちに近づくとその顔は酷く爛れていた。それが血車党の仕業だと考えたハヤテは一刻も早く村へ連れて行くことに決めた。だが追手がくることを想定し、村の衆をタツマキたちに任せると彼は待ち伏せをして食い止めること選択をした。ハヤテの前に現れた骸骨丸は分身の術で撹乱し、黒い煙幕で太陽光を遮る忍法闇夜呼びで昼間を夜に変えた。そこに現れた死人ふくろうは眼力で命を奪おうとしたが、ハヤテは火炎手裏剣で仕掛けを破壊し危機を脱出した。すると彼は掛け声とともに嵐に変身した。

忍者集団・血車党の一家に生まれたハヤテだったが、魔人斎の実態を知り父・谷の鬼十と党を抜け出した。そして打倒魔人斎を誓う彼は父に志願し化身忍者になる道を選んだのだった。鬼十が編み出した秘伝忍法変身術により鷹の化身忍者・嵐に生まれ変わったのだ。

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