「科捜研の女 劇場版」製作委員会(テレビ朝日=東映=東映ビデオ=東宝芸能=朝日放送テレビ=メ~テレ=北海道テレビ=九州朝日放送)
配給:東映
製作年:2021年
公開日:2021年9月3日
監督:兼崎涼介
製作総指揮:早河洋
製作統括:亀山慶二 手塚治
製作:西新 村松秀信 與田尚志 池田篤郎 今村俊昭 多胡慎一 寺内達郎 森君夫
エグゼクティブプロデューサー:三輪祐見子 塚田英明
ゼネラルプロデューサー:関拓也
プロデューサー:藤崎絵三 村上弓 中尾亜由子 森田大児 谷中寿成
脚本:櫻井武晴
音楽:川井憲次
撮影:朝倉義人
照明:山中秋男
録音:近藤義兼
映像:今西貴充
美術:松崎宙人
装飾:極並浩史
編集:米田武朗
音響効果:荒木祥貴
記録:山本真央
衣裳:宿女正太 服部典子
メイク:ワシダトモキ
演技事務:須賀章
シリーズ助監督:玉木雄介
助監督:宗野賢一
進行主任:谷敷裕也
主題歌:「声」遥海
製作プロダクション:東映京都撮影所
出演:沢口靖子 佐々木蔵之介 若村麻由美 渡辺いっけい 小野武彦
アメリカンビスタ カラー 109分
ある晩秋の夜、京都・洛北医科大学臨床検査学科の石川礼子教授が校舎の屋上から転落死した。通報を受けた京都府警捜査一課は科学捜査研究所に事件現場の鑑定を依頼した。
現場を仕切る土門薫警部補は科捜研の榊マリコ法医研究員をリーダーとするチームが到着すると状況を簡単に説明した。殺人事件の可能性があるとして京都府警に通報したのは同大学医学部病理学科法医学教室の教授で科捜研のメンバーが絶大な信頼を寄せている風丘早月だった。残業で机に向かっていた彼女が「助けて、殺される」という声を聞き振り向くと、窓の外に落ちて行く礼子と目が合った。早月はその目が何かを訴えていたように感じたのだ。早月の研究室の助教が礼子の研究室に転籍となり、それがきっかけで二人は最近親しくなったばかりだった。マリコは遺体に手を合わせると検視に取り掛かった。志望推定時刻は早月が死亡確認を行ったため午後11時4分であることがわかっていた。頭に致命傷となる傷はなく死後硬直も始まっていなかったが、右脇の下に硬さがあったことからマリコは病気と薬毒物の可能性を調べることにした。遺体を科捜研に運ぶと彼女は早月が行う司法解剖に立ち会った。物理担当研究員の橋口呂太は専用ソフトで人体落下シミュレーションを行い、化学担当研究員の宇佐見裕也は検体から血中薬毒物鑑定を行った。映像データ担当研究員の涌田亜美は防犯カメラ映像の解析を行い、所長の日野和正は校舎屋上の下足痕の鑑定を行った。
翌日、科捜研を訪れた早月は、礼子の遺体を解剖し転落死の所見しかなかったこと、そしてマリコは死因が全身打撲による外傷性ショックだったことを報告した。薬毒物が出なかったと宇佐見は言ったが、早月が解剖した際に内臓に病的所見はなく、何故脇の下に硬さがあったのかは謎のままだった。転落から30分前の防犯カメラによる映像では礼子が教授室から出てエレベーターで屋上に向かうのだが、そこにきたのは頭痛なのか頭を押さえた彼女だけだった。だが下足痕の歩幅は走っているように途中から広くなっており、追い掛けられたり争ったような物は見つからなかった。第三者と揉めていなければ事故ということになるが、落下シミュレーションの分析では足を滑らせて落ちたとは角度的に考えにくかった。殺人でなく事故でなければ自殺ということになるが、そうなると早月が聞いた声とは矛盾する。だが藤倉甚一刑事部長に報告して事件性が認められないと判断されれば自殺として扱われる可能性が高かった。
屋台的映画館
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