「受難」製作委員会(キングレコード ファントム・フィルム 日本出版販売)
配給:ファントム・フィルム
製作年:2013年
公開日:2013年12月7日
監督:吉田良子
製作:重村博文 小西啓介 宮路敬久
プロデューサー:山口幸彦 小林智浩 宮崎大
原作:姫野カオルコ
脚本:吉田良子
撮影:芦澤明子
照明:御木茂則
録音:伊藤裕規
美術:平井淳郎
音響効果:齋藤昌利
編集:平田竜馬
スタイリスト:小倉久乃
ヘアメイク:橋本申二
助監督:林啓史
製作担当:齋藤玉恵
VFXスーパーバイザー:オダイッセイ
音楽:大友良英
企画協力:文藝春秋
製作プロダクション:アグン・インク
製作協力:日本出版販売
出演:岩佐真悠子 古舘寛治 淵上泰史 伊藤久美子 奥浜レイラ
アメリカンビスタ カラー 95分
天涯孤独で自分の中にある一線を越えられずに悩むクリスチャンのフランチェス子は、いくら教会で祈っても神が答えてくれないため、小さな奇跡が起こることを信じて誕生日にある決断をした。だがそのせいか立て続けに災難が彼女を襲った。モデルの仕事をしていたフランチェス子は好意を抱くカメラマンのCUS(くす)に告白することに決めたのだが、写真スタジオへ行く途中で車に撥ねられた。告白したもののCUSには振られ、スタッフの陰口を偶然耳にしたことで仕事も辞めた。そして住んでいた家は火事で焼失した。一晩教会で過ごすことになった彼女はイエス像の前で罰を甘んじて受けると懺悔すると何処からか奇妙な笑い声が聞こえた。その声はまるでおっさんで、「身の程知らずのダメ女め、一瞬でも期待するなど貴様にはないのだ」と罵った。ショックを受けたフランチェス子は神の声が聞こえたと腰を抜かすが、その出処は天ではなく下の方からだった。慌ててパンティーを脱ぎ手元にあった銀製の盆で映すと、そこにはヒゲ面のおっさんの顔があった。男と交わることを諦めたフランチェス子は貞節を守り抜くことに決めた。
新居に引っ越したフランチェス子は人面瘡と奇妙な共同生活を送ることになった。彼女が何かを言うと、人面瘡はそれに対し口汚く罵った。だがフランチェス子は誰かと本音で会話が出来るという今までにない楽しみを見つけ、人面瘡に親しみを込めて「古賀さん」と名付けた。
修道院で育ったフランチェス子はどうして男と女がつき合うのか、何故セックスをするのかが理解出来なかった。そこで社会生活に順応すべく社食で働き始めた際に、会う人すべてに「私と目が合った時にヤりたいと思いましたか」と尋ねた。だが皆「特にそうは思わない」と一様に答えた。そしてそのやり取りはいつしか666回に達していた。そのことを話しながら日課のゴミ拾いをしていると古賀さんから底抜けに愚かな女だと罵られた。気づくと辺りは暗くなっており見知らぬ場所まで来ていた。星空を見上げていると古賀さんが興奮してあれを見ろと言った。目の前の白いワゴン車が大きく揺れているのだ。自分の目で見てエロスを享受しろと言う古賀さんが無理矢理連れて行こうとするが、フランチェス子は必死に抵抗した。そのやり取りに気づいたワゴン車は猛スピードで逃げて行った。
屋台的映画館
PR