「大怪獣のあとしまつ」製作委員会(松竹=東映=東映アニメーション=ジェイアール東日本企画=ジェイ・ストーム=松竹ブロードキャスティング=講談社)
配給:松竹 東映
製作年:2022年
公開日:2022年2月4日
監督:三木聡
エグゼクティブプロデューサー:吉田繁暁 木村光仁
企画・プロデュース:須藤泰司 古久保宏子
プロデューサー:中居雄太 山尾海彦
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
VFXスーパーバイザー:野口光一
ラインプロデューサー:田口聖
宣伝プロデューサー:永江智大
脚本:三木聡
撮影:高田陽幸
美術:磯見俊裕
照明:加瀬拓郎
装飾:大庭信正 平井浩一 梅澤武
録音:高野泰雄
編集:富永孝
音響効果:柴崎憲治
スクリプター:高山秀子
スタイリングディレクター:西ゆり子
衣裳デザイン:遠藤良樹
ヘアメイク:合谷純子
俳優担当:林まゆみ 伊藤由夏
助監督:足立公良
制作担当:間口彰
VFXプロダクション:東映アニメーション
特撮監督:佛田洋
特殊撮影:特撮研究所
音楽:上野耕路
音楽プロデューサー:津島玄一
プロダクション統括:木次谷良助
製作プロダクション:東映東京撮影所
製作幹事:松竹 東映
出演:山田涼介 土屋太鳳 濱田岳 眞島秀和 ふせえり
アメリカンビスタ カラー 116分
「怪獣」と呼ばれる人類を未曽有の恐怖に陥れた巨大生物が不可解な死を迎えてから十日余り。歓喜と安堵、熱狂と言う非日常的感情は新たに始まった日常に内包されようとしていた。
怪獣の死によって若者たちに送付された召集令状は無効となり、ある学校では「須田くんの出征を励ます会」がせっかく集まったのだからということで「単なるクラス会」に変わっていた。壮行会の主役となるはずだった須田はテンションが上がり自分宛ての召集令状を見せびらかして注目を浴び、偽の緊急警戒警報を鳴らして顰蹙を買った。その会に出席していた環境大臣の秘書を務める雨音ユキノは静かに教室を出ると渡り廊下にいた帯刀アラタを見つけた。かつて二人は政府直轄の特殊部隊「特務隊」に所属していたが、今はもう会うこともなくなっていた。興味のない壮行会に出席したのも現在の元カレの様子を見るためだった。帰還命令を受けた特務隊員のアラタがバイクにまたがりスタートさせると、ユキノは走り去る背中に「ご武運を」と祈った。
ユキノがベイエリアにある高層マンションに帰宅すると、夫の正彦が一足先に帰っていた。正彦は「アラタは来ていたのか」と尋ねた。今は総理秘書官の彼もかつて特務隊の一員であり、アラタとつき合っていたユキノを奪ってからも何かと意識していた。彼女の話でアラタが特務から呼び出されたことを知ると、怪獣退治に特化した特務隊は化け物の死体と一緒で大きなお荷物に過ぎないと声を荒げた。
特務隊基地・Zビレッジに戻ったアラタは隊長の敷島征一郎のもとへ急いだ。怪獣の死体にはわずかな体温の上昇が見られたが、それは腐敗による発酵が原因ではないかと考えられた。同じ頃、政府の災害対策本部には総理大臣を始めとする各大臣が勢揃いしていた。特務隊から怪獣が死んでいるという報告を受けたと西大立目完総理が口を開くと、会議は死体を誰が後始末をするのかという話題で盛り上がった。一級河川上に横たわっているのだから国土交通省。放射能が検出されない限り一般廃棄物として処理するのが原則だから地方自治体。可燃ゴミか、それとも通常兵器が効かなかったから燃えないゴミなのか。生ゴミなら厚生労働省。標本として国立博物館に保存するなら文部科学省。責任のなすり合いが行われる中、西大立目は五百蔵睦道国防大臣に何とかして欲しいと言った。会議後、頼られて悪い気がしない五百蔵は西大立目と話し合いを行い、怪獣が死んだことで国防軍が出る幕がないため、総理直轄である特務隊の最後の仕事として死体の後始末を任せようということになった。西大立目の傍に控えていた正彦はその責任者にアラタを推薦した。
屋台的映画館
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