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少林少女

  • posted at:2022-07-28
  • written by:砂月(すなつき)
しょうりんしょうじょ
「少林少女」製作委員会(フジテレビジョン=ギャガ・コミュニケーションズ=S・D・P=ROBOT=クロックワークス)
配給:東宝
製作年:2008年
公開日:2008年4月26日
監督:本広克行
製作:亀山千広
エグゼクティブプロデューサー:チャウ・シンチー
製作統括:依田巽 宇野康秀 清水賢治 細野義朗 阿部秀司 酒匂暢彦
プロデューサー:白井裕詞 安藤親広 西冬彦 中島良明
アシスタントプロデューサー:小出真佐樹
ラインプロデューサー:村上公一 坂本忠久
脚本:十川誠志 十川梨香
音楽:菅野祐悟
撮影:佐光朗
照明:加瀬弘行
美術デザイナー:相馬直樹
装飾:田中宏
録音:加来昭彦
アクション監督:野口彰宏
編集:田口拓也
視覚効果監督:石井教雄
タイトルバック:山本雅之
監督補:波多野貴文 藤本周
制作担当:加藤誠 畑山佳津子
スクリプター:湯澤ゆき
主題歌:「ギリギリHERO」mihimaru GT
制作プロデューサー:ROBOT
出演:柴咲コウ 仲村トオル キティ・チャン ティン・カイマン ラム・チーチョン
アメリカンビスタ カラー 107分

中国にある少林拳武術学校で三千日の修行を終えた桜沢凛は武術を広めるべく日本に帰国した。師匠は彼女に未知数の力が眠っていることに気づいており、目覚めたとしてもそれを操ることが出来なければ身を滅ぼすことも知っていた。仮に闇の力に落ちた場合でもそれが流れならば仕方がないと考えていた。

生まれ故郷に帰ってきた凛は素質のありそうな子供たちに片っ端から声を掛けて少林拳の勧誘をするが、気持ち悪がられて逃げられてしまった。途方に暮れて道場に向かうが昔とはすっかり様子が変わっていた。廃墟となったその道場には開館させた祖父ももういなかった。閉館した理由を知るために門下生を訪ねるがスポーツ用品店の店主や電気店の店主に聞いても手掛かりなし。そんな中、製材所の従業員から凛の先生に当たる岩井拳児が人里離れた場所にある中華料理店を切り盛りしていることを聞くとすっ飛んで行った。だが岩井は少林拳をとっくの昔に止めていた。道場なんて何の意味もないという言葉に失望した凛は道場に帰って休むことにした。

翌朝、凛を訪ねたのは岩井の店で働くミンミンだった。朝食を運んできた彼女が中国に住む農家の祖父から習ったという太極拳を毎朝欠かさず行っていることを知ると素質を見抜き少林拳をやってみないかと誘った。少林拳の素晴らしさを世の人に広めることが祖父の願いだった凛がそのことを話すと、ミンミンはラクロスに参加してくれるのならやってもいいと言った。

国際星館大学の女子ラクロス部はお世辞にも強いとは言えなかった。それでも部員たちはプライドが高く、素性のわからないような人を連れてきたと言ってミンミンは責められた。素人同然の凛はスティックを握るとシュートするが、猛スピードのボールは明後日の方向へ飛んで行ってしまった。中々ゴールを捉えられずに苦戦していると教務課職員でラクロス部監督の田村龍司がやってきて見掛けない顔だなと言った。凛が学生ではないことがわかると彼女の身体能力に惚れ込んだ田村は編入の申請手続きを行うことにした。ミンミンから凛がラクロス部に入ったことを聞き居ても立っても居られなくなった岩井はコーチを買って出た。だがその理由は明かさなかった。

屋台的映画館
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柴公園

  • posted at:2022-04-16
  • written by:砂月(すなつき)
しばこうえん
「柴公園」製作委員会(アミューズメントメディア総合学院=テレビ神奈川=TOKYO MX=とちぎテレビ=群馬テレビ=テレビ埼玉=千葉テレビ放送=KBS京都=サンテレビ=BS12 トゥエルビ=ハピネット=イオンエンターテイメント=スターキャット)
配給:AMGエンタテインメント
製作年:2019年
公開日:2019年6月14日
監督:綾部真弥
製作総指揮:吉田尚剛
企画:永森裕二
製作:近藤和之 水島鮎子 冨澤幸一 淵上詩乃 出口雅史 小森健一郎 南哲也 久保仁 清水友明 金井隆治 有馬一昭 大石菊弘
プロデューサー:岩淵規
脚本:永森裕二
撮影:伊藤麻樹
照明:藤森玄一郎
録音:井家眞紀夫
装飾:うてなまさたか
小道具:古澤禅
衣裳:岡本佳子
メイク:佐々木愛
動物トレーナー:ZOO動物プロ
編集:岩切裕一
監督補:田口桂
助監督:石田和彦
音楽:沢田ヒロユキ ペイズリィ8
主題歌:「カンタンアイテラス」岡部力也
制作担当:田中清孝
制作プロダクション:MEDIAND
企画:AMGエンタテインメント
配給協力:イオンエンターテイメント
出演:渋川清彦 大西信満 ドロンズ石本 桜井ユキ 水野勝
アメリカンビスタ カラー 99分

とある街の公園。あたるパパ、じっちゃんパパ、さちこパパの3人は、柴犬の散歩時間が重なったことで顔見知りになり、いつも決まったベンチで他愛のない世間話で時間を潰すようになった。そしてまた今日も無駄話が始まった。あたるパパは最近、一郎という名の豆柴を預かったが、飼い主が中々戻ってこなかった。その飼い主というのがちょっと変な人で、成り行きで引き受けることになったのだ。さちこパパからもし預かる前に戻れたらどうするかと質問されたあたるパパは、あたると二人暮らししていたときと比べて新鮮味があるのでやはり引き受けるだろうと答えた。家族観という言葉の響きにじっちゃんパパが興味を持つと、さちこパパは嫁取りの話をした。それはあたるのことではなくあたるパパの方だった。するとあたるパパは昔から人間の家族に縁がないんですと言った。彼の父親はとんでもない頑固者で、その頑固さ故に母親が家出した。父親の頑固さを受け継いでいることを自覚しているため、あえてそのことに触れないようにしていたのだった。

翌日、あたるパパが出勤の支度をしていると、一郎の飼い主から電話が掛かってきた。その男は柴二郎という中年ニートで、今は訳あってアルゼンチンを旅しているのだ。いつ帰るんですかとあたるパパが尋ねると、二郎はさあねと答えた。大学の理学部でコケ類の研究をするあたるパパは熱心なあまり周りが見えなくなることがあった。特に恋愛に関しては鈍感で、同僚の室町洋子が好意を持っていることにも気づかなかった。そんな彼の心の拠り所があたるだった。いつでもあたるの姿が見たいと考えた彼は室内にペットカメラを設置した。そうすれば通勤時間でもスマホを通してその日の様子を確認することが出来るからだ。ある日、いつものように通勤バスの中であたるたちの姿を見ていると恐ろしい光景を目の当たりにした。何者かがカメラの前をよぎったのだ。矢も楯もたまらず自宅に戻ると、ソファーでくつろいでいたのはあたるパパの父親だった。お前が犬を飼うなど想像もつかないから順を追って手短に要点だけを話せと父親が文学部教授感で言うと、あたるパパは今に至る経緯を話し始めた。

屋台的映画館

新 兵隊やくざ

  • posted at:2022-02-19
  • written by:砂月(すなつき)
しんへいたいやくざ
大映(東京撮影所)
配給:大映
製作年:1966年
公開日:1966年1月3日 併映「若親分喧嘩状」
監督:田中徳三
企画:久保寺生郎
原作:有馬頼義
脚本:舟橋和郎
撮影:中川好久
録音:三枝康徐
照明:伊藤幸夫
美術:下河原友雄
音楽:鏑木創
編集:中静達治
助監督:岡崎明
製作主任:渡辺俊策
出演:勝新太郎 田村高広 嵯峨美智子 成田三樹夫 北城寿太郎
シネマスコープ モノクロ 85分

大宮一等兵と有田上等兵は軍用トラックを奪い再び軍隊から命がけの脱出を図った。だが中国大陸はあまりにも広く、荒野のど真ん中でガス欠を起こしたことで身動きが取れなくなった。仕方なく二人は歩を進めたが、行けども行けども風景は全く変わらなかった。それはまるで同じ場所を何度も歩いているかのようだった。しばらくすると辺りで銃声が鳴り響き銃弾が足元を襲った。慌てて物陰に飛込み様子を窺うと攻撃を仕掛けてきたのは八路軍であることがわかった。隙を見て近くの民家に忍び込んだが、すぐに見つかり窮地に立った。そこに現れた八路軍の討伐に当たる日本軍に助けられ、二人は不本意ながらも軍隊に復帰することにした。有田は憲兵隊の目を誤魔化すには軍隊に潜り込むことも一つの手だと考えた。いわゆる灯台下暗しってやつだ。

鬼頭中尉率いる中隊は「隼」という異名を持つ鬼部隊で、討伐がないときは夜を日に継いで猛烈な訓練が行われ、上官たちは何かに取り憑かれたように兵隊たちをしごいた。そんな日々が馬鹿馬鹿しくなった二人は仮病を使って訓練を休むことにした。すると木崎軍曹がやってきてたるんでいるから病気になるんだと大宮を殴るが、ビクともしないため兵隊たちに代わりに殴らせた。それでも効いた様子が見えないため木崎が靴で殴ろうとすると、大宮は彼をぶん投げ掛かってきた兵隊たちを片っ端から叩きのめした。その結果、一個分隊全員が練兵休になるという前代未聞の事態となり、大宮たちは見回りにきた憲兵から逃れるために再び脱走した。

二人は現地の住民から衣服を奪い取ると貨車に忍び込み天津へ向かった。金がなければ腹も膨れない。そこで大宮は飯にありつくために一般人として軍隊に近づくことを考え出したのだ。彼はまずやる気のなさそうな万年一等兵の豊後に当たりをつけ、世間話をしながら近寄った。そこにやってきた部隊長に浪曲師として慰問したいと一節うなり、甚く気に入られて上官に話をつけて貰えることになった。作戦はまんまと成功し堀内大尉から許可をもらった浪花節語りと三味線なしの三味線弾きはうまい飯と酒をたらふく腹の中に詰め込んだ。だが彼らが軍に近づいた真の目的は倉庫に眠る物資を奪うことだった。

屋台的映画館

処刑遊戯

  • posted at:2022-01-27
  • written by:砂月(すなつき)
しょけいゆうぎ
東映セントラルフィルム
配給:東映
製作年:1979年
公開日:1979年4月8日 併映「多羅尾伴内」
監督:村川透
企画:黒澤満 紫垣達郎 伊藤亮爾
脚本:丸山昇一
撮影:仙元誠三
録音:広上益弘
照明:渡辺三雄
美術:佐谷晃能
編集:田中修
音楽:大野雄二
音響監督:鈴木清司
助監督:小池要之助
色彩計測:川口徹也
記録:滝沢恵美子
衣裳デザイン:小阪キイ子
スチール:関谷嘉明
製作担当者:青木勝彦 山本勉
カースタント:スリー・チェイス
擬斗:高倉英二 松尾悟
美粧:入江美粧
衣裳:第一衣裳
現像:東映化学
協力:東映芸能ビデオ 東映俳優センター
製作協力:マツダ ホテルOZ 横浜倉庫株式会社
出演:松田優作 りりィ 青木義朗 片桐竜次 山西道広
アメリカンビスタ カラー 100分

ピアニストの叶直子と一夜をともにした鳴海昌平は何者かに拉致、監禁された。監視者がいないことを確かめると縛られた縄をほどいて脱出を図ったが、出口を目の前にして再び捕まった。それは特務機関のボス・藤田が仕掛けた試験だった。彼は一年前に起きた謎の暴力団大量殺戮事件に鳴海が拘わっている睨み、その腕を確かめるために試したのだ。精神力、肉体の回復力、敏捷性、一瞬の判断力など申し分ないと考えた藤田は、直子の命と引き換えに殺し屋・岡島芳勝の暗殺を命じた。

麻酔薬を打たれ街に放り出された鳴海は、意識を取り戻すとフラフラしながら自宅に戻った。そして薬局で手に入れた抗生物質の注射を怪我をした右手に打つと眠気が襲い、それまでの出来事が夢に出てきた。子供の頃の話をするまでに心を許した鳴海は直子を連れてドライブに出掛けたが、その帰りに機関の車に追われ進路を塞がれた。そしてその中の一人から後頭部を殴られたところで目が覚めた。右手の痛みがある程度取れると鳴海は懐中時計の修理を頼むために時計屋に出掛けた。部品が揃うには三日ほど掛かると言われ、それまで不便だろうと女主人の田山恵子から代わりの時計を渡された。自宅に戻ると岡島に関する資料が届いており、タバコをふかしながら確認をしていると藤田から時間がないから早く殺せという電話が掛かってきた。機関員の坂巻から監視されていることを見抜いた鳴海は、逆に接触してボスに会わせるように強要した。

岡島は藤田の組織で一千万円の報酬で完璧な仕事をしてきたが、機関の秘密を知り過ぎたことことで排除を決めた。藤田から話を聞いた鳴海は二千万円の報酬と仕事の手段に一切の口出しをしないことを条件にした契約を強引に結ばせた。暗殺への準備を進める中、鳴海はホテルOZに泊まる岡島とラウンジで直接会って様子を探った。岡島はその後チェックアウトしモーテルへ移動したが、後を追った鳴海は同じ部屋に直子がいることを知り愕然とした。

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新 仁義なき戦い 組長最後の日

  • posted at:2021-11-06
  • written by:砂月(すなつき)
しんじんぎなきたたかいくみちょうさいごのひ
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1976年
公開日:1976年4月24日 併映「キンキンのルンペン大将」
監督:深作欣二
企画:日下部五朗 橋本慶一 奈村協
脚本:高田宏治
撮影:中島徹
照明:増田悦章
録音:中山茂二
美術:雨森義允
音楽:津島利章
編集:市田勇
助監督:野田和男
記録:田中美佐江
装置:近藤幸一
装飾:柴田澄臣
背景:平松敬一郎
美粧:伊藤実
結髪:福本るみ
スチール:中山健司
演技事務:森村英次
衣裳:岩逧保
擬斗:上野隆三
進行主任:伊藤彰将
出演:菅原文太 松原智恵子 和田浩治 桜木健一 地井武男
アメリカンビスタ カラー 91分

閏年の2月29日夜、宮本幸子という若い娼婦が尼崎市の連れ込みホテルで殺害された。現場に残された毛髪と指紋から大阪坂本組系米元組準構成員・今村正人が指名手配されたが、その2日後に道頓堀川貯木場付近で死体となって発見された。幸子がヒロポンの常習者であったことから警察は事件を売人同士の縄張り争いが原因と睨み、幸子の情夫で尼崎市河原組準構成員の西本明を重要参考人として取り調べた。だが西本には恋人の小中美鈴といたアリバイがあったことで刑事たちは歯ぎしりした。美鈴が娼婦として金を稼ぐ間にパチンコ屋で時間を潰していた西本だったが、米元組の組員に突然取り囲まれ若衆の中道努が待つ喫茶店に連れて行かれた。中道は今村を殺した人物の名前を強引に聞き出そうとするが、美鈴から知らせを受けた兄貴分の津川一成が拳銃を持って乗り込み大暴れした。仲間を殺された中道は単身で河原組に殴り込むが組長の暗殺は未遂に終わった。すると河原組の組員は報復として組長の米元政夫を狙撃し、坂本組の事務所にダイナマイトを投げ込んで爆破したのだ。紛争を引き起こした米元組は大阪に本拠を置く関西最大の暴力団・坂本組に属している。一方、河原組は北九州一帯に威勢を誇る九州玄龍会と七人会の契りを結んでいた。西日本を分ける二大組織は一触即発の危地に突入したのだった。報復を警戒する大阪府警は兵庫県警と協力して坂本組と米元組、そして河原組にガサ入れを行い 麻薬、賭博、企業暴力などの資金源を断って戦闘能力を喪失させる作戦に出た。

北九州で港湾の仕事を請け負う岩木組に福岡県警の杉本刑事が訪ねてきた。尼崎事件で指名手配をされている津川一成、田中好美、西本明の3人が九州方面に逃亡したという情報を掴んだため、若頭の野崎修一に協力を求めにきたのだ。責任感の強い野崎は組長の岩木定春や妻の久乃から絶大な信頼を得ており二代目を何時任されてもいい状態になっていた。だが野崎自身は渡世稼業よりも会社の運営に重きを置いていたため事あるごとに断っていた。同じ頃、坂本組組長・坂本英光の還暦祝いを壮大に行うことを知った中道は、保釈金を支払ってもらった恩を返すために家を売って資金を作ることにした。それを聞いた妻の麻美は戸惑うが、親分に気に入られているから心配ないという言葉を信じようと努めた。だが不安はぬぐい切れず頼って電話を掛けた先は兄の野崎だった。彼の猛烈な反対を押し切って中道は麻美と結婚したが、その後は絶縁状態となっていた。久しぶりに兄の声を聞いて安心した麻美は、全てがうまく行っていると嘘をついて受話器を置いた。

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