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怪猫逢魔が辻

  • posted at:2022-08-29
  • written by:砂月(すなつき)
かいびょうおうまがつじ
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1954年
公開日:1954年12月29日 併映「春の渦巻」
監督:加戸敏
製作:酒井筬
企画:高桑義生
原作:高桑義生
脚本:木下藤吉
撮影:武田千吉郎
録音:林土太郎
照明:中岡源権
美術:太田誠一
音楽:高橋半
編集:西田重雄
特殊撮影:佐野義雄
歌舞伎指導:中村松若
製作主任:黒田豊
装置:木川義人
装飾:秋山辰雄
背景:小倉清三郎
美粧:日樫義雄
結髪:花井りつ
記録:竹中衣子
スチール:藤岡輝夫
助監督:古川俊男
撮影助手:青柳寿博
録音助手:近藤正一
照明助手:斎藤良明
美術助手:神田孝一郎
移動効果:柴田豊
擬斗:楠本栄一
演技事務:久松健二
進行:村上忠男
出演:入江たか子 勝新太郎 村田知英子 坂東好太郎 阿井美千子
スタンダード モノクロ 82分

女歌舞伎の人気座長市川仙女は中村座の桧舞台を踏んだが、それは彼女の死んだ父親が桝田屋の大番頭だった繋がりもあって主人の桝田屋善右衛門が全面的に支援したからだった。それを快く思わないのは二番人気の阪東染若で、姉で料亭うた川の女将のお粂は恋人の妻木源次郎を使って大道具頭彌兵衛を巻き込み舞台の本花道に細工を施したのだった。板を踏み抜いた仙女は怪我を負い打ち身で済んだが、十日は舞台に立てないという噂が流れた。それを聞いてほくそ笑んだのは染若だった。代役を務め評判が上がれば立場が逆転する可能性があるからだ。ところが仙女は市川登女次が止めるのも聞かず支えてくれた御贔屓筋のために残りの舞台を全て務めると言った。

翌日、仙女は予定通りに舞台に立ちいつもと変わらぬ姿を見せたが、心配でたまらなかったのは善右衛門と一緒に観に来ていた仙女に惚れ込む息子の友之助だった。舞台裏へ行った彼は弟子の登女次や小蝶に何故止めなかったのかと詰め寄るが、こうと決めたら決して曲げない気性なのでだめだったと言い訳した。幕が閉じると痛みを堪えていた仙女は舞台に倒れ込んだ。登女次たちが慌てて駆け寄ると、いち早く異変に気づいた友之助が危ないと叫んだ。天井から砂袋が落ちてきたのだ。幸いそれは少し離れた場所に落ちたが、座元の中村勘三郎は中村座の面目にかけて原因を究明すると約束した。勘三郎は裏方を全て集めて詮議することに決めたが結局原因はわからず仕舞いだった。

千秋楽を終えると勘三郎は仙女たちをねぎらうためにうた川で宴席を設けた。勘三郎に対し猫撫で声を出す中村寿美吉だったが、彼が所用でいなくなると態度を豹変させた。寿美吉はお粂が中村座の桧舞台に立てた一番の恩人だからと仙女に膝送りをしろと迫った。そして仙女が医者に止められていると言って盃を断ると、お粂と染若は嫌味を言った。そして小蝶が仙女を庇うとお粂はわざと彼女の頭に酒をこぼしたのだった。世間知らずの弟子の振る舞いをご勘弁くださいと仙女が頭を下げると、お粂は師匠が師匠だから弟子の礼儀知らずは当たり前だと言った。そして縁起直しの踊りを仙女に踊るように言いつけるが断ったため、お粂は衝動的に盃洗を投げつけたのだった。仙女の頬に傷がつき一筋の血が流れたが、心に負った傷の方が深かった。

屋台的映画館
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