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クレージーの大爆発

  • posted at:2023-12-08
  • written by:砂月(すなつき)
くれーじーのだいばくはつ
東宝=渡辺プロ
配給:東宝
製作年:1969年
公開日:1969年4月27日 併映「ドリフターズですよ! 全員突撃」
監督:古澤憲吾
製作:大森幹彦 田波靖男
脚本:田波靖男
撮影:永井仙吉
美術:小川一男
録音:増尾鼎
照明:金子光男
整音:下永尚
音楽:荻原哲晶
挿入歌:「悪気じゃないんだ」ハナ肇とクレージーキャッツ
・・・:「キンキラキン」ハナ肇とクレージーキャッツ
・・・:「恋はそよ風」いしだあゆみ
監督助手:渡辺邦彦
編集:黒岩義民
現像:東京現像所
製作担当者:鈴木政雄
特殊技術・監督:中野昭慶
特殊技術・撮影:真野田陽一
特殊技術・美術:井上泰幸
特殊技術・照明:原文良
特殊技術・合成:松田博
出演:植木等 ハナ肇 谷啓 犬塚弘 桜井センリ
シネマスコープ カラー 83分

1980年、地球は新しい宇宙時代に向けて沸き立っていた。しかし宇宙に目を奪われていた人々がひとたび足元を見つめると、そこには危機が迫っていた。それは世界経済の破綻による生活不安である。そしてその不安は各国の金市場における値上がりが示していた。それはニューヨークでもロンドンでもパリでもローマでも各国の取引市場では、日本が金の買い占めを止めない限り続くであろうと発表した。第二次世界大戦による廃墟から再起した極東の小国・日本は奇跡的な経済成長により今やアメリカに次ぐ世界第2位の生産力を誇っていた。今や円はドルよりも信頼され、世界中の金は日本へと流れ込んでいた。かつてマルコ・ポーロは日本を黄金の国「ジパング」と呼んだが、20世紀末の日本はまさしく黄金の国となっていた。日本に世界中の金が集中していることを知った秘密結社GIB本部は日本支部に向けて緊急司令を発した。「金を盗め」と。GIBとは密かに世界征服を目指す大地下組織だった。日本支部のWが待つオフィスに出頭したX14号は司令を伝えられた。それは三一銀行の地下金庫に眠る200億円もの金の延べ棒を盗み出せというものだった。その方法は第三者に盗ませ金だけいただくという狡猾なやり方だった。

大金を手にした大木健太郎は運転手の松田を従えて競馬場通いをしていた。重い札束が邪魔でしょうがない彼は競馬につぎ込めば減るだろうと考えたが、ツキまくって逆に増えてしまった。その帰り、踏切で遮断機が上がるのを待っていると後続の赤い車が追突してきた。健太郎は気絶した女性を助手席に移しその車を運転して病院へ連れて行こうとしたが、その途中で女性が目を覚ましもう何ともないからマンションへ連れて行って欲しいと言った。原宿のマンションに到着すると女性は毛利エリ子と名乗り健太郎を部屋に通した。そしてお見せしたい物があると言って映写機を準備すると、スクリーンにはかの有名な三億円強奪事件の犯行現場が映っていた。そして白バイ警官の格好をした人物の顔が健太郎であることがはっきりわかった。健太郎は強請りだと思ったが、エリ子からもっと大きな仕事がしたいと言われて驚いた。三一銀行の地下金庫に眠る500億円の金の延べ棒を盗み出すというのだ。毎日同じフィルムを見続けることであなたと組んで世間をあっと言わせたくなったとエリ子は言うが、金を見るのに飽き飽きしていた健太郎は断った。フィルムを警察に提出すると脅しても贅沢し尽したからもういいという始末。困ったエリ子は色仕掛けで迫ると、一晩考えるから明日うちにいらっしゃいと健太郎は言った。翌日、エリ子が教えられた住所に行くとそこは田んぼに囲まれた古民家があり、その横には宇宙真丸教(うちゅうまんまるきょう)の修練道場があった。真丸教教祖の健太郎はつまらない考えを捨てて入信すれば世の中のことは何事もうまく行くよと勧誘した。するとエリ子が懐から拳銃を出したため、健太郎は御本尊の霊を呼び出して伺いを立ててみると言った。

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クレージー作戦 くたばれ!無責任

  • posted at:2023-03-09
  • written by:砂月(すなつき)
くれーじーさくせんくたばれむせきにん
東宝
配給:東宝
製作年:1963年
公開日:1963年10月26日 併映「大盗賊」
監督:坪島孝
製作:渡辺晋 安達英三朗
脚本:田波靖男
撮影:遠藤精一
美術:小川一男
録音:藤縄正一
照明:大野晨一
整音:下永尚
音楽:広瀬健次郎
主題歌:「ホンダラ行進曲」ハナ肇とクレージーキャッツ
監督助手:木下亮
編集:武田うめ
合成:松田博
現像:東京現像所
製作担当者:井上卓之
出演:植木等 ハナ肇 浜美枝 藤山陽子 淡路恵子
シネマスコープ カラー 92分

新興企業のがむしゃらな宣伝に押され鶴亀製菓の売り上げは右肩下がりとなっていた。そこで石黒専務は打開策として新製品の開発に着手した。そして出来上がったのが、飲めば忽ちファイトが湧いて猛然とハッスルする「ハッスルコーラ」という名の清涼飲料水だった。このコーラの中には軽い興奮剤のような物が入っており、被験者に選ばれたのは無気力な総務課の田中太郎だった。会議室に呼ばれた太郎は重役たちが見守る中で試飲させられるが特に変化はなし。だが会議室を出たところで突然その効果が現れた。気持ちが昂った彼は会議室に引き返すと我々も大いに頑張りますから皆さんも大いにハッスルして伝統のある鶴亀製菓の危機を打開しましょうと演説した。人が変わった太郎が自分の席に戻りバリバリと仕事を始めると、その迫力に圧倒された大沢丑松課長は唖然とした。

仕事が終わると太郎は同僚の河野玲子の誘いでプールに行った。仕事が出来てスポーツ万能の太郎に玲子は惚れ直した。泳ぎ方を教えて欲しいとお願いするが、太郎はちょっと待ってねと用を足しに行った。ところがおしっこと一緒にコーラの成分が出てしまい太郎はまた元の性格に戻ってしまった。プールに戻ると玲子は若い男たちに囲まれており、彼女を助け出したもののパンチ一発で伸されてしまった。呆れた玲子は太郎を残して帰って行った。

太郎が団地に帰ると専務秘書の小谷民夫と彼の恋人でエレベーターガールの久保田美奈子が訪ねてきた。民夫は追加のコーラを持ってきたのだが、本当の用事はそれではなかった。女癖の悪い石黒が美奈子に秘書にならないかと誘ってきており、彼女を守りたい民夫は人が変わって何でもズバズバと進言出来るようになった太郎をとても羨ましく思っていたのだ。太郎はコーラがまるでポパイのほうれん草のような働きだったと説明するが、民夫は信じようとしなかった。

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クレージー作戦 先手必勝

  • posted at:2022-05-21
  • written by:砂月(すなつき)
くれーじーさくせんせんてひっしょう
東宝
配給:東宝
製作年:1963年
公開日:1963年3月24日 併映「戦国野郎」
監督:久松静児
製作:渡辺晋 森田信
脚本:池田一朗
撮影:玉井正夫
美術:清水喜代志
録音:増尾鼎
照明:西川鶴三
音楽:宮川泰 萩原哲晶
整音:下永尚
監督助手:木下亮
編集:大井英史
合成:松田博
現像:東京現像所
製作担当者:眞木照夫
出演:植木等 谷啓 ハナ肇 池内淳子 中尾ミエ
シネマスコープ カラー 96分

サラリーマンの上田ヒトシは酔っ払って一晩留置場に泊まったことを理由に会社をクビになった。独身寮を追い出されたヒトシが頼ったのは小料理屋を営むお勝だったが、それは彼女にとって都合のいい話だった。ヒトシに惚れているお勝としてはこのまま居続けてもらい行く行くは結婚式を挙げることまで考えていた。だが無責任ながらも意外と律儀なヒトシは、親しき中にも礼儀ありだから家賃を払うと言ったのだ。がっかりしたお勝が好きなようにすればいいと素っ気なく言うと、ヒトシはそのうちになんとかすると言って店を出て行った。気分直しに祭りを見に行ったヒトシだったが目の前で神輿同士の争いが始まり、騒動を収めるために近くにあった乳母車を押して中に飛び込んだ。赤ん坊に何かあっては大変だと神輿は離れて行ったが、乳母車に乗っていたのは人形だった。事態を穏便に収束させたことを祭りの主催者たちに感謝されたヒトシは謝礼を受け取った上に一升瓶までもらった。その様子を見ていたのは留置場から出てきたばかりの安井真だった。彼は一晩ヒトシと同じ部屋におり、強盗と殺人で前科六犯という出まかせを本気で信じていた。弟子にして欲しいと安井が申し出ると、困った彼は主催者のところに置いてある酒を持ってきたら考えると言って姿をくらました。

ケンカが起これば仲裁人が必要になる。仲裁に入れば金になる。立派な職業として成り立つことを証明したヒトシは「よろずもめごとまとめ屋」を始めることにした。料金は親子ゲンカが千五百円で夫婦ゲンカが二千円。相棒はフラフラになりながら一升瓶を両手に持って帰ってきた安井だ。近所の八百屋で夫婦ゲンカが始まったことをお勝から聞いたヒトシは早速仲裁に行き特別サービスの千五百円を手に入れた。次の仕事はないかと二人で街を散歩していると男たちが殴り合っていた。きっかけはどうやら犬のケンカらしくとりあえず仲裁に入ることにした。ところがいつの間にかケンカに巻き込まれてしまいヒトシは首を絞められる始末。するとそこに着流し姿の男が割って入り仲を取り持った。その男は喧嘩頂戴業の花木ハジメといい、その芝居がかった仲裁の仕方に興味を持ったヒトシは彼を仲間に引き入れることにした。

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くろねこルーシー

  • posted at:2021-11-24
  • written by:砂月(すなつき)
くろねこるーしー
「くろねこルーシー」製作委員会(アミューズメントメディア総合学院=tvk=テレ玉=チバテレ=三重テレビ=KBS京都=サンテレビ=札幌テレビ放送=TVQ九州放送=ぎふチャン=NTTぷらら=竹書房)
配給:AMGエンタテインメント
製作年:2012年
公開日:2012年10月6日
監督:亀井亨
製作総指揮:吉田尚剛
企画:永森裕二
製作:熊谷典和 遠藤圭介 梶野元延 波多美由紀 伊藤義行 江副純夫 菅村峰洋 矢上尚宏 寺田良司 中澤淳二 伊藤明博
プロデューサー:飯塚達介 森角威之
ラインプロデューサー:岩城一平
原案:永森裕二
脚本:永森裕二
撮影監督:中尾正人
録音:甲斐田哲也
美術:須坂文昭
助監督:金子直樹
制作担当:角田隆
編集:亀井亨
衣裳:永井伸子
ヘアメイク:清水ちえこ 渡辺順子
占術指導:北原江莉歌
アニマルトレーナー:ZOO動物プロ
制作主任:横沢淳
進行主任:藤沼英介 庄司十世
アシスタントプロデューサー:飯塚達介
プロダクションマネージメント:樋口哲史
音楽:野中”まさ”雄一
主題歌:「花と太陽」平松愛理
劇中歌:「また旅立ち」仲智唯
制作プロダクション:杜方
企画:AMGエンタテインメント
出演:塚地武雅 安めぐみ 村山謙太 大政絢 峯村リエ
アメリカンビスタ カラー 107分

母・幸子の一周忌の法事の日、鴨志田陽は墓前にいた。八年前に亡くなった父・賢のせいで迷信深くなり、幸子から押しつけられた二匹の黒い子猫のせいで人生を左右され、成り行きで父と同じ「黒猫占い師」になった。同棲していた猫アレルギーの佐山美紀と結婚し双子を授かったが、人生に行き詰まって家を飛び出したのだ。美紀が子供たちを連れて墓地にやってきたことから合わせる顔がない陽は身を隠すしかなかった。

「黒猫が横切ると縁起が悪い」などの迷信を信じ縁起ばかり担いでいる賢は占い師になって1年になるが、そのスタイルは相手の気持ちになって話を聞いて考えるというまるでカウンセリングのようなものだったこともあって客がつかなかった。彼の職場はレジャーセンターの片隅にある占いコーナーだったが、評判がいいのは隣のブースでコンピューター占いを行う先輩のガリンシャだった。休憩時間に彼女からサービス業として多少うさん臭くても相手が喜ぶようなことを言わなければダメだと指摘され、客の興味を引くにはキャラをつけなければいけないとカラフルな数珠を渡された。その夜、アパートに帰ると幸子と陽がきていた。会社をリストラされた賢は占い師になる道を選んだが、それを仕事として認めていない幸子に家から追い出されたのだ。たまに心配になると幸子は様子を見にくるが、陽は家族がバラバラになった原因は全て黒猫のせいだと考えていたのだった。二人が帰ると賢は幸子が用意したカレーライスを頬張った。すると窓の外で物音が聞こえたため開けてみるとそこには一匹の黒猫が寝そべっていた。賢は追い払おうと努力するが微動だにしないため憤りながら窓を閉めた。

「人には向き不向きがある」と占いの師匠である新藤三郎太に言われてから数日後の朝、賢が外で歯を磨いていると何処からか猫の声が聞こえた。耳を澄まして声の出処を探しているとバケツの中に二匹の子猫がいた。どうやらあの黒猫が産んで置き去りにしたようなのだ。困った賢はカラスから命を守るために一旦部屋に連れ帰ることにした。翌日、レジャーセンター内にあるペットショップで話を聞くことにしたが、店員の里中渚から母猫が育児拒否した可能性があることを知り驚いた。保健所に預ければ殺処分となることがわかると可哀想になり渋々世話をすることに決めたが、家にずっと置いておくのにも不安があった。渚のアドバイスに従ってルーとシーを占いの看板猫として傍に置くことにしたところ、運気が上向き始めた。

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黒い画集 第二話 寒流

  • posted at:2021-03-02
  • written by:砂月(すなつき)
くろいがしゅうだいにわかんりゅう
東宝
配給:東宝
製作年:1961年
公開日:1961年11月12日 併映「二人の息子」
監督:鈴木英夫
製作:三輪禮二
原作:松本清張
脚本:若尾徳平
撮影:逢沢譲
美術:河東安英
照明:猪原一郎
録音:保坂有明 下永尚
音楽:斎藤一郎
監督助手:梶田興治
編集:岩下広一
現像:キヌタ・ラボラトリー
製作担当者:井上卓之
出演:池部良 新珠三千代 平田昭彦 志村喬 丹波哲郎
シネマスコープ モノクロ 96分

安井銀行池袋支店の後任支店長を決める会議が本店の重役会議室で行われた。小西副頭取は従来より話が出ている田島を推していた。一方、急速に発展する池袋のような有望な地域で他の銀行と競争するにあたり、桑山常務は消極的な田島よりも誠実で積極的な貸付課長の沖野を推薦した。すると小西は最近課長になったばかりの経験が浅い沖野には荷が重すぎるとその意見を一蹴した。投票の結果、次期支店長に選ばれたのは沖野だった。

新任の挨拶回りで沖野が前任の田島と初めに向かったのは大口の取引先である料亭「比良野」だった。女将の前川奈美は三年前に亭主を亡くしたが、三十代という若さにも拘らず積極的に事業展開を行っていた。事業内容はしっかりとしており、一昨年に行った改築では七百万円を貸し付けたが、それも翌年の暮れには返済を終えていた。沖野は玄関で挨拶をすると先約があると言って早々に切り上げた。その先約とは桑山の遣いだった。桑山は情婦との関係を清算するために自ら出向くことはせず沖野に小切手を持たせたのだ。学校の後輩である沖野は支店長推薦の件もあり従うしかなかった。

ある日、奈美が銀行を訪れた。料亭増築の資金として必要となる一千万円の融資を申し込むためだった。後にその話を聞いた桑山は、立地条件が悪いにも拘らず比良野が繁盛していることを疑問視し、沖野に実際に行って様子を見るべきだとアドバイスした。その夜、比良野へ行った沖野は女中頭のお時から奈美の評判を聞き、この店は女将の器量で繁盛していることを確信した。翌日、不動産の価値が担保として申し分ないこと、官庁や大手筋の企業を得意先としており売掛金の回収がスムーズで経営状態に問題ないことを報告すると、君に確信があるのならやってみたまえと桑山はGOサインを出した。早速、沖野は稟議書を持って奈美の自宅を訪れ手続きを済ませた。それ以降、彼女は相談があるなどと沖野と会う機会を増やし、次第に二人は深い仲になっていった。奈美は度々結婚を口にするようになり、病弱の妻を抱える沖野の心は揺れ動いた。

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