東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1992
公開日:1992年8月29日
監督:大森一樹
企画:佐藤雅夫
プロデューサー:奈村協 厨子稔雄 天野和人
脚本:松田寛夫
撮影:仙元誠三
照明:渡辺三雄
美術:佐野義和
録音:伊藤宏一
編集:比嘉一郎
記録:江口由紀子
整音:荒川輝彦
装置:梶谷信男
装飾:西川由紀夫
背景:西村三郎
衣裳:豊中健 宮川信男
美粧:鳥居清一
結髪:山田真佐子
擬斗:上野隆三
音楽:加藤和彦
編曲:国吉良一
主題歌:「夕映え」吉田拓郎
音楽プロデューサー:高桑忠男
音楽製作:東映音楽出版株式会社
企画協力:藤映像コーポレーション
進行主任:長岡功
出演:真田広之 古手川祐子 緒形拳 川谷拓三 隆大介
アメリカンビスタ カラー 119分
ある雪が降る夜、体調を崩していた堂場組組長・堂場英吉が引退を表明した。彼が跡目として指名したのは花村組組長の花村利光だった。堂場は大掛かりな継承式をしたいと考えていたが、花村は1992年3月に暴力団対策新法が施行された今下手に警察やマスコミを刺激するのはいかがなものかと進言した。規模を縮小して一日で済ませるようにしてはどうかと提案するが、堂場はこの俺が戦後の闇市から手塩に掛けて育て上げた組織の初めての継承式だからやりたいようにやると譲らなかった。花村は反対だったが立場が弱いため黙って従うことにした。やるからには立派な式にしたいと考え準備執行委員長に兄弟分の田渕を、そして補助として取り仕切る役目に仙藤を指名した。その後の会議で式日が半年後の七月吉日に、臨時上納金の金額や式場も決定した。そして二者の仲立ちを行う取持人や儀式を取り仕切る媒酌人も決まったが、継承式の四日前になって媒酌人の雁金が入院した。
緊急事態に仙藤は頭を抱えていた。半年掛けて取持人の選定や出席する親分衆の序列、式場の手配など準備を整えてきたが、まさか媒酌人なしで式を行うなんて出来るはずがない。雁金は今回の入院が検査だと主張し媒酌人をやる気でいたが、万が一のことを考え控え役の媒酌人を用意する必要があった。雁金の耳に入れないために別の筋から見つけなくてはならない。そこで仙藤は弟分の繁田に、彼がテキヤ時代に世話になった常州梅ヶ崎一家の親分を連れてこいと命じた。
継承式の三日前、繁田は新入りの吉成正一を連れて梅ヶ崎一家のある常州へ向かった。ところがその途中で繁田がハンドル操作を誤り車は横転、田んぼの中に突っ込んだのだった。車外に這い出た吉成は電話で仙藤に助けを乞うが、救急車なんて呼んだら警察に事情を聞かれるだろうがと怒鳴られた。何が何でも今日中にお前が親分を東京へ連れてこいと命じられた吉成は、気を失った繁田を放置したまま支度金を持って目的地へ向かうことになった。命令を完遂出来なければ地獄が待っていることを知っている吉成は農家のオヤジから馬を借り、電車を乗り継ぎ、レンタカーを飛ばして何とか辿りついたのだった。コワモテの親分・門田大作を前に吉成は震えながら事情を説明した。そして支度金を差し出すと門田はあっさりと受け入れた。
屋台的映画館
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