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この子の七つのお祝いに

  • posted at:2016-01-20
  • written by:砂月(すなつき)
このこのななつのおいわいに
松竹=角川春樹事務所
配給:松竹
製作年:1982年
公開日:1982年10月9日 併映「蒲田行進曲」
監督:増村保造
製作:角川春樹
プロデューサー:岡田裕介 中川完治
原作:斎藤澪
脚本:松木ひろし 増村保造
音楽:大野雄二
撮影:小林節雄
照明:川崎保之丞
美術:間野重雄
録音:井家真紀夫
編集:中静達治
助監督:近藤明男
制作主任:高橋文雄
撮影助手:竹沢信行 岩本道夫 笠間公夫
撮影効果:塚本貞重
照明助手:国本正義 本田純一 大坂章夫 清野俊博 岡秀雅
美術助手:和田洋
装置:荒井新一
セット付:藤田雄幸
装飾:神田明良
衣裳:松竹衣裳 相沢登記雄
メーキャップ:入江荘二
結髪:馬場利弘 沢辺満代
記録:山之内康代
録音助手:舛森強 小川健司
音響効果:佐々木英世
編集助手:大橋富代
ネガ編集:南とめ
現像:東洋現像所
宣伝:梶原時雄 松本行央
スチール:清水紀雄
助監督:藤由紀夫 加藤仁
進行:宮本恵司 大崎裕伸 八鍬敏正
制作担当:生田篤
衣装協力:鈴乃屋
衣装制作:小泉清子
ロケ協力:会津若松・市橋漆工藝(有)
制作協力:オフィス・ヘンミ
出演:岩下志麻 根津甚八 辺見マリ 畑中葉子 中原ひとみ
アメリカンビスタ カラー 111分

東京のとあるマンションで無職の女性・池畑良子が殺害された。遺体には左の頸動脈から喉元にかけて鋭い刃物で切られたような傷があり、他にも肩甲骨の下に2か所の刺し傷、左の乳房の下にもえぐられた箇所があった。警視庁城西警察署の渋沢刑事はあまりにもひどい手口から怨恨の可能性を口にしたが、近所の聞き込みで男出入りが激しかった情報を掴んでいた阿久津刑事は色恋のもつれではないかと言った。その相手はマンション周辺に住む土地成金の親父やその息子たちで、5,6人を代わるがわる部屋に連れ込んでいたという話だった。部屋は荒らされておらず洋服ダンスだけがかき回されていること、現場にはケーキの他に外国たばこの吸い殻が残されていることから、渋沢らはそれらを手掛かりに捜査を始めた。

参考人の一人としてピックアップされたのは、5年前に東洋新報を辞め今は月刊公論の専属ルポライターをしている母田耕一だった。彼が27日、つまりこの日の午後6時に良子と会う約束をしていたことは部屋のカレンダーに記されていたことでわかったが、母田はその理由を秦一毅の日常生活を取材するためだったと取り調べで証言した。秦は保守党次期総裁候補・磯崎大蔵大臣の第一秘書官で、磯崎を陰で操っている怪物と言われていた。その屋敷で家政婦として働いていた良子だったが、出入りの商人と関係したことでクビになった。それを知った母田は彼女に接触して秦に関する情報を聞き出そうとしたのだ。母田は潔白を証明するために吸っていたショートホープをもみ消すと、僕の血液型はO型だからこの吸い殻で良く調べてくださいと皮肉を言った。その夜、署内で偶然再会した東洋新報時代の後輩・須藤洋史に取材方法の手解きをすることにした母田は、須藤の行きつけのバー・往来(ゆき)で調査中の案件を公開した。秦が磯崎の黒幕であることを須藤は知っていたが、母田は彼を大物にしたのは秦ではなく内縁の妻の青蛾(おおが)であることをファイルの資料で説明した。占い師の青蛾は高輪にある秦の豪邸を仕事場にしていた。彼女は証文(人の手形)を見て運勢や将来を占うのだが、磯崎が総裁候補になれたのは青蛾の言うとおりに動いたからだという噂だった。そのことが評判になり大物の政治家たちが事を決める時は必ず青蛾に占ってもらうことにしていた。この高輪詣は秦が選んだ人物しか占わず、一回の相場が300万から500万円と言われていた。

クビになった良子と連絡が取れたため喫茶店で会うことになった母田は、そこで青蛾の占いにからくりがあることを聞いた。話の続きは500万円をもらってからでないと話せないと言われたが、信憑性がないと断ると彼女は証拠として頭にきて盗み出したという一枚の証文を取り出した。青蛾は占いと称してこの手形の男を探しているというのだ。あんたに洗いざらい話して復讐してやるんだと良子が言うと、金は何とかするから3日後にマンションで詳しい話を聞きたいと再び会う約束をしたのだった。

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ゴジラの逆襲

  • posted at:2015-10-12
  • written by:砂月(すなつき)
ごじらのぎゃくしゅう
東宝
配給:東宝
製作年:1955年
公開日:1955年4月24日 併映「弥次喜多漫才道中 化け猫騒動の巻」
監督:小田基義
製作:田中友幸
原作:香山滋
脚本:村田武雄 日高繁明
撮影:遠藤精一
美術監督:北猛夫
美術:安倍輝明
録音:宮崎正信
照明:大沼正喜
音楽:佐藤勝
音響効果:三縄一郎
特殊技術:渡辺明 向山宏 城田正雄
監督助手:岩城英二
編集:平一二
現像:東宝現像所
製作担当者:馬場和夫
特技監督:円谷英二
出演:小泉博 若山セツ子 千秋実 志村喬 清水将夫
スタンダード モノクロ 82分

海洋漁業の水上機Kー105パイロット・月岡正一は、上空からカツオの群れを発見すると本社に無線連絡し、同社所属の漁船・第三國竜丸を誘導した。その頃、月岡の同僚・小林弘治が操縦する水上機Kー104のエンジンが停止し岩戸島付近に不時着した。無線係・山路秀美からの連絡を受けて救助に向かった月岡は、機体と小林の姿を確認すると救援のために着水した。濡れた体を温めるために焚き火で暖を取っていると、突然巨大な獣の咆哮が辺りに鳴り響いた。岩の隙間に隠れた二人は、それが日本を恐怖に陥れたゴジラであることに驚いたが、そのゴジラが見たこともない恐竜と戦っていることでさらに驚いたのだった。二頭がもんどりうって海中に墜落すると、月岡たちはその隙を見て逃げ出したのだった。

大阪市警察本部にゴジラ対策本部が置かれ、呼び出しを受けた月岡と小林は古生物学者の田所博士が提示した資料の中から目撃したもう一頭の恐竜を見つけ出す作業を行っていた。そして二人が写真を指差したのが、今からおよそ七千万年前から一億五千万年前に地球を横行していたアンキロサウルス、通称アンギラスだった。アンギラスは多種の生物に対して徹底的な憎悪を持つ好戦的な肉食の暴竜で、脳髄が胸部や下腹部等に分散していることで巨大な体躯にも拘らず敏捷に行動することが可能だった。想像していたあらゆるものの中で最も悪いことが起きたと田所が東京から駆け付けた山根恭平博士に告げると、彼は無言で深く頷いた。田所はアンギラスがゴジラの背後から奇襲したところを月岡たちが目撃したことに触れ、恐竜はアンギラスと認めざるを得ないと結論付けた。続いて警視総監がゴジラ対策について話を求めると、山根はゴジラを防ぐ方法は一つもないと言った。ゴジラを葬り去った唯一の手段である水中酸素破壊剤「オキシジェン・デストロイヤー」の開発者である芹沢大助博士が大量破壊兵器として利用されることを恐れて研究資料をすべて焼却処分し、ゴジラと命をともにしたことで再び完成させることが困難になっていたからだ。第二のゴジラとともに現れたアンギラスの脅威から逃れるには、まず二頭の現在地を把握して上陸地点を予知すること。そして同時に付近の住民を退避させ完全なる灯火管制を行うことを山根は提言した。ゴジラは水爆実験により光に対して非常に敏感なことから、その習性を利用して遠い海洋へおびき出すしか選択肢がなかったのだ。

海洋漁業の一室に役員と社員が集まり、ラジオからの情報に耳を傾けながらゴジラの行方に気を揉んでいた。四国紀伊水道沿岸に上陸する公算が大きくなっていたからだ。その場合、会社にとって一番大事な漁区を失うことになり、工場の生産高に甚大な影響を及ぼすのだ。だがゴジラは進路を変えたことでその心配は去った。その夜、月岡はいつもと変わらない繁華街に秀美を連れ出しダンスホールで至福のひと時を過ごしていたが、突如場内に流れたアナウンスでそれは終わった。ゴジラが突如進路を変え、大阪湾内に進入しつつあるという対策本部からの発表が伝えられたのだ。ダンスホールは忽ちパニックに陥った。

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ゴジラ(1954年)

  • posted at:2015-09-29
  • written by:砂月(すなつき)
ごじら
東宝
配給:東宝
製作年:1954年
公開日:1954年11月3日
監督:本多猪四郎
製作:田中友幸
原作:香山滋
脚本:村田武雄 本多猪四郎
撮影:玉井正夫
美術監督:北猛夫
美術:中古智
録音:下永尚
照明:石井長四郎
音楽:伊福部昭
特殊技術:円谷英二 向山宏 渡辺明 岸田九一郎
監督助手:梶田興治
編集:平泰陳
音響効果:三縄一郎
現像:東宝現像所
製作担当者:眞木照夫
出演:宝田明 河内桃子 平田昭彦 志村喬 村上冬樹
スタンダード モノクロ 97分

8月13日19時5分、北緯24度東経140度2分付近で南海汽船所属貨物船「栄光丸」(7500トン)が原因不明の遭難をした。付近にいた貨物船「備後丸」が救助に向かったが、同様に沈没した。大戸島の漁船に3人の乗組員が救助され、そのうちの一人は「海が爆発した」と漁師に語った。だが海上保安庁にはその漁船も同じ運命を辿ったという連絡が入った。浮流機雷や海底火山脈の噴出が疑われる中、大戸島では漁師が仕掛けた地引網に一匹も魚がかからなかった。この一連の現象を島の長老は伝説の「呉爾羅」の仕業に違いないと考えていた。ヘリコプターで島へ飛んだ毎朝新聞の記者・萩原は島民に取材を行ったが、巨大な生物が海の中を暴れまわっているという俄かに信じがたい話を聞き、長老に取材することにした。その夜、海の物を食べつくすと陸へ上がって家畜や人間まで襲うという「呉爾羅」の厄払いのために神楽が執り行われた。かつては長くしけが続くときには若い娘を生贄にして沖に流したという。そのときの神楽だけが現在まで残っているのだと長老は語った。夜が深くなるにつれて風雨が強くなり、破壊家屋17棟、死者9名、牛12頭、豚8頭の被害を受けた。

国会議事堂では政府公聴会が行われ、大戸島災害陳情団による報告が行われた。稲田村長や生き残った島民が意見を述べる中、陳情団の一人として参加した萩原は、家の壊れ方やヘリコプターの潰され方など上から押し潰されたとしか考えられない壊れ方をしていることから単なる台風の被害ではないと答えた。政府は急遽、古生物学者の山根恭平博士を責任者とする調査団を結成し現地へ送った。メンバーには山根の助手を務める娘の恵美子、その恋人で南海サルベージの所長・尾形秀人、他に物理学者の田辺博士や萩原も参加した。調査を行った結果、島中にある井戸のうち壊滅した村の水からしか放射能の反応がなかった。そして生物の足跡とみられる場所からおびただしい反応があり、200万年前に絶滅したと言われる甲殻類トリロバイト(三葉虫)を見つけた。その頃、八幡山の裏手から足音が響き、調査団が向かうと巨大な生物が頭をもたげ咆哮した。

東京で公聴会を行った山根は、ジュラ紀から白亜紀にかけて極めてまれに生息していた海棲爬虫類から陸上獣類に進化しようとする中間型の生物が海底の洞窟で今日まで生き長らえていたが、度重なる水爆実験で生活環境を破壊されたことで安住の地を追い出されたのではないかと見解を述べた。それを聞いた議員たちは嘲笑したが、トリロバイトの殻に付着した粘土に含まれていた水爆の残留放射能であるストロンチウム90が巨大生物に付着していた砂からも発見されたことを報告すると場内は騒然となった。生物が水爆実験の落とし子だという重大問題を与党議員は軽々しく公表すべきでないと主張したが、野党議員は重大だからこそ公表すべきだと反論した。

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高校エロトピア 赤い制服

  • posted at:2015-07-27
  • written by:砂月(すなつき)
こうこうえろとぴああかいせいふく
日活
配給:日活
製作年:1979年
公開日:1979年5月19日 併映「凌辱 こます」「女子大生 三日三晩汗だらけ」
監督:白鳥信一
プロデューサー:細越省吾
原作:大友克洋
脚本:鹿水晶子
撮影:森勝
照明:小林秀之
録音:福島信雅
美術:柳生一夫
編集:山田真司
音楽:高田信
助監督:菅野隆
色彩設計:青柳勝義
現像:東洋現像所
製作担当者:服部紹男
出演:原悦子 日夏たより 飛鳥裕子 松井康子 吉沢由紀
アメリカンビスタ カラー 63分

高校生で映画研究部に所属している世古真一、中村格、宮島豊の三人はいつか自分たちで映画を作って金儲けをしたいと考えていた。手っ取り早く作れて儲かる映画の代表格と言えばブルーフィルムだが、先立つものがないため飲食店の厨房でアルバイトをして製作費を賄うことにした。だが最も問題となっていたのは、主演女優がいないことだった。仕事を終えた三人が夜道を自転車で帰宅していると、副部長の沢田芳子が男と玄関の前に立っていることに気付いた。芳子に片思いの世古は、彼女の自宅が近所だったこと、そして男がいることに驚いたのだった。

翌日、映研部の部室では文化祭で制作、上映する作品を決定する会議が行われた。昨年上映した「僕の家は試験場だった」が好評だったこともあり、部長は今年もいい作品を作りたいと意気込んでいた。そこで今回、会議に招待されたのは、映研部OBで東都大芸術学科の横田だった。中村と宮島は彼の顔を見るなり、昨日の野郎だとつぶやいた。昨夜、芳子の隣にいた男なのだ。アニメや時代劇、劇画、純愛ものと様々な意見が出る中、宮島が提案したのは副部長が主演するロマンポルノだった。私の相手役は誰がなるのと芳子が尋ねると、中村は変な野郎に騙される前に俺に声をかけろよと言い、宮島も同調した。話に割って入った横田は、君ら世代の涙や笑い、苦しみが表現出来る作品であればジャンルは問題ではないが、それらの訴えや表現方法についてもう一度謙虚に振り返るためにも高校生としての本当の裸の姿を描いて欲しいと言った。すると宮島は、やっぱりポルノだと茶々を入れた。横田は短絡的すぎると否定し、高校生活の虚と実を浮き彫りにするようなドキュメンタリーが最適だと言うと、二人以外の部員が賛成した。会議があることを忘れていた世古が終了後にやってくると、女の目星がついたと中村がいきなり切り出した。ギャラが払えないなど贅沢が言えない条件の中、出演してくれる可能性があるのは宮島の兄の友人から聞いたというホルモン焼き屋のささえという女だった。ささえは2階の部屋で客を取っていたが、世古たちが下見に行くと店からやくざ風の中年男が出てきた。すると彼女がそのあとを追いかけ金を払えと首を絞めたのだ。金融業の平和商事に勤める男の名は久三郎、ささえの亭主だった。自分の体にプライドを持つささえは、亭主だろうと構わず金を取っていた。持ち金のない久三郎は世古たちから7500円を借りることで何とか騒動をおさめることが出来たが、金貸し屋が高校生から金を借りたのでは立つ瀬がなかった。そこで久三郎は、女のことで何かあったら助けてくれたお礼に世話をすると言った。あの金はアルバイトで貯めた映画の製作費であり、金を倍にして返すという話を信じた宮島がそれを簡単に貸してしまったことには苛立っていた。お前がホルモン焼き屋のババアなんか紹介するから悪いんだと中村が怒鳴ると、それなら金のいらないっていうもっといい女を連れてくればいいじゃないかと宮島は怒鳴り返した。すると中村は「わかった、見つけてきてやる!」と憤って去って行った。

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