「福福荘の福ちゃん」製作委員会(ファントム・フィルム=クロックワークス=Third Windows Films=naniiro=ライトハウス・エンターテイメント=テレビマンユニオン=デジタルワン=インクウェル)
配給:ファントム・フィルム
製作年:2014年
公開日:2014年11月8日
監督:藤田容介
エグゼクティブプロデューサー:小西啓介 藤本款 皆川一 杉田浩光 中谷泰志 許潤行
プロデューサー:新井直子 藤村恵子 Adam Torel
ラインプロデューサー:金森保
コ・プロデューサー:James Liu Sabrina Baracetti & Thomas Bertacche Stephan Holl
脚本:藤田容介
撮影:池内義浩
照明:斉藤徹
録音:深田晃
美術:安宅紀史
装飾:吉野昌秀
助監督:海野敦
制作担当:刈谷真
衣裳:小里幸子
ヘアメイク:百瀬広美
編集:堀善介
音楽:エコモマイ
劇中曲:「星屑の町」徳永ゆうき
・・・:「骨まで愛して」徳永ゆうき
・・・:「出発の歌」上條恒彦と六文銭
製作プロダクション:テレビマンユニオン
制作協力:キリシマ1945
出演:大島美幸 水川あさみ 芹澤興人 飯田あさと 平岩紙
アメリカンビスタ カラー 111分
福ちゃんこと福田辰夫は32歳の独身男。上京してから数十年、塗装職人の彼は福福荘に住み続けている。昼間は仕事で汗を流し、夜は趣味の凧を作っている。時折アパートの住人が訪ねてくるが、彼らの用件は大抵相談事だ。それも福ちゃんの人柄あってのことだった。例えば206号室の野々下彰は、隣の部屋の馬淵典彦がペットとして飼っている蛇がいつ襲ってくるかわからないので怯えているのだという。一方、馬淵にそのことを尋ねてみると、蛇を飼う前から夜中に野々下の叫び声が度々聞こえてくると言った。馬淵の余計なひと言でブチ切れた野々下がアパートを飛び出したことで二人は街中の思い当たる場所を捜したが見つからなかった。だが諦めて帰ろうとしたその時、公園で馬鹿デカい肉まんを頬張っている野々下の姿を見つけた。馬淵はすまなかったと謝るが、野々下はプイと何処かへ行った。馬淵は後を追おうとしたが、今から死のうという人間があんな肉まんを食べるわけがないと引き留めた。夜遅く野々下が帰ってくると馬淵は改めて謝り、仲介に入った福ちゃんが手製のたこ焼きを振る舞った。
ある日、福ちゃんの部屋に仕事仲間の島木拓郎とその妻の良美が手作りの豪華な料理を持って訪ねてきた。福ちゃんはただの食事会だと思っていたが、もう一人くると聞いて不安になった。そのもう一人というのは良美が働くベーグル屋の同僚で、彼の写真を見せて一目惚れしたという笠原克子だった。島木はサプライズなお見合いを計画したのだが、女性が苦手な福ちゃんにとってそれは迷惑以外の何物でもなかった。後日、島木夫妻はピクニックをセッティングしたが、待ち合わせ場所に現れた福ちゃんは野々下と馬淵を連れてきた。成り行きでピクニックは行われ克子の福ちゃんへの興味は薄れたが、逆に三人組の結束は強まって行った。
外資系ファンドマネジメントの会社に勤める杉浦千穂は奇才の写真家・沼倉ヒサシの作品に心を奪われ、それ以来神と崇めるようになった。写真を趣味とした彼女はその5年後に沼倉賞に応募し、ついに念願の大賞を受賞したのだった。会社を辞め沼倉の下で修業することに決めた千穂だったが、彼がただのエロ爺だったことに幻滅し目標を失って廃人のような生活を送るようになった。ある日、近所の喫茶店に出掛けた千穂は、そこの女店主から過去に一生掛かっても癒すことが出来ない程の深い傷を心に負わせた人がいるはずだと言われた。女店主には不思議な力があり、その人の過去が手に取るようにわかるのだ。それから数日後、苦い出来事を思い出した千穂は謝罪するために福福荘を訪れた。福ちゃんが女性嫌いになった原因は彼女にあったのだ。
屋台的映画館
PR