松竹
配給:松竹
製作年:1981年
公開日:1981年5月23日 併映「なんとなく、クリスタル」
監督:蜷川幸雄
製作:宮島秀司 織田明
原作:鶴屋南北
脚本:内田栄一
撮影:坂本典隆
美術:芳野尹孝
音楽:千野秀一
演奏:前橋由子
監督補:仲倉重郎
録音:原田真一
調音:小尾幸魚
照明:八亀実
編集:杉原よ志
スチール:金田正
監督助手:三村晴彦
装置:川添善治
装飾:磯崎昇
美床:吉野桂子
殺陣:伊藤浩一
進行:中沢宣明
時代考証:林美一
衣裳:松竹衣裳
かつら:八木かつら
現像:東洋現像所
製作主任:沼尾鈞
出演:萩原健一 関根恵子 夏目雅子 森下愛子 石橋蓮司
アメリカンビスタ カラー 96分
赤穂浅野家の家臣だった四谷左門は赤穂事件の改易により路頭に迷っていた。困った彼は浅草の芝居茶屋で働く娘のそでに会おうとしたが、間違えて別の店に入った。物乞いと間違えられた左門は浅草一帯を仕切るヤクザ者に袋叩きに遭ったが、そこにやってきたのは浪人者の民谷伊右衛門だった。伊右衛門はかつて赤穂家の金を盗み、その責任を取って二人の忠臣が首をくくって死んだ。左門は彼の嫁となった長女のいわと金を全部返せと言ったが、伊右衛門は証拠があるならそれを見せろとしらばくれた。
そでの夫佐藤与茂七は吉良仇討の機会を窺っていた。だが伊右衛門には彼がそでから金を無心する見せかけだけの口実にしか見えなかった。仇討を生き甲斐にしている与茂七のせいでそでは苦労をしており、それがいつか自分にも及ぶのではないかと伊右衛門は心配でならなかった。もしもそのようなことがあればお前を守るといわに約束した。
その夜、伊右衛門と会った左門は、いわも盗んだ金も返せないのなら俺の面倒を一生みろと言った。伊右衛門には生まれたばかりの子がいたが、居座られて今の幸せな暮らしが壊されてはたまらないと無視することに決めた。だがかつての上役だった左門は伊右衛門が大泥棒だと番所に申し出ると言ったため、大事になる前に斬った。偶然にも同じ場所で伊右衛門の仲間の直助がそでを奪い取るために与茂七を刺殺した。伊右衛門が傍にいることに驚いた直助は取り乱すが、二人ともに人殺しであることを知り笑い飛ばした。伊右衛門が死体を検めたところ、直助が殺したのは与茂七ではなく仲間の一人であることがわかった。青ざめ慌てふためく直助を落ち着かせた伊右衛門はいわが彼を探しにきたことから一芝居打つことにした。遅かったと息を切らせ、左門は俺の目の前で敵の回し者に襲われ与茂七も一緒に殺されたと言った。左門とは仇討のことで話し合っているところを狙われたと泣きじゃくるいわに説明し、その間に直助は自分が殺した死体の顔の皮を剥いで身元を隠した。そこにそでがやってくると直助も俺がきたときには与茂七が既に死んでいたと大騒ぎした。伊右衛門と直助は何も知らない二人の前で必ず仇を取ると誓った。
屋台的映画館
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