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ウィークエンド・シャッフル

  • posted at:2024-06-19
  • written by:砂月(すなつき)
うぃーくえんどしゃっふる
幻児プロダクション=らんだむはうす
配給:ジョイパックフィルム
製作年:1982年
公開日:1982年10月23日
監督:中村幻児
製作:渡辺正憲 中村幻児
企画:すずきもも
原作:筒井康隆
脚本:中村幻児 吉本昌弘
撮影:鈴木史郎
照明:三膳惣計
録音:伴利也
美術:細石照美
編集:田中修
音楽:山下洋輔 ジューシィ・フルーツ
助監督:白石宏一
製作主任:原重福蔵
記録:森田溶子
美粧:小沼みどり
スタイリスト:日向ひとみ
スチール:井上一真
効果:原尚
選曲:新井明美
挿入歌:「夢見るシェルター人形」ジューシイ・フルーツ
出演:秋吉久美子 伊武雅刀 池波志乃 秋川リサ 渡辺えり子
アメリカンビスタ カラー 104分

あるのどかな土曜日の朝、郊外の一軒家に住むエリートサラリーマンの斑猫章は室内でゴルフのパターの練習をしていた。すると一人息子の茂が家の中にいないことに気づいた妻の暢子が何処に行ったのかしらと言った。出掛けているのならそのうち帰ってくるだろうということになり、章は床屋に行ってめかし込むことにした。昼過ぎに暢子の大学時代の友人の木谷由香、住之江淑、三宅とも子が訪ねてくることになっているからだ。その頃、茂はちり紙交換業の男と一緒にいた。茂が金持ちの息子だと知った男は誘拐を企てることにした。男は最寄りの公衆電話から掛け、暢子が出ると世間話を始めた。同情を引いて少しばかり貰ってからすぐに返すつもりでいたが、いたずら心が働いた茂がその横で騒いだことで気が動転した。取り乱す暢子がお金ならいくらでも出しますから返してくださいと涙声で訴えると、男の横で茂が右手でパーを出した。男は声を上擦らせながら500万円出せとが言い、絶対に警察に知らせるなと念を押すと電話を切った。茂は大きく出たねと言った。彼はゲームを買うために必要な5万円を指示していたのだ。

家の中で一人思い悩む暢子はどうしていいかわからなかった。銀行から下ろそうにも預金は家を建てるときに全て使ってしまったのだ。そこにうだつの上がらない百科事典のセールスマンが訪ねてきたが、彼女はその声に気づかなかった。誰もいないと思ったセールスマンが室内に侵入して引き出しの中を物色していると暢子と鉢合わせした。セールスマンは怪しいものではないと言い訳し慌てて百科事典の説明しようとするが、持っていたアタッシェケースを取り落とした。すると中に入っていたチラシと一緒にドスが転がり落ちた。それはここへ来る途中に公園でヤクザ者が落として行った物で、役に立つかわからないがとりあえず拾ったのだ。彼が誘拐犯だと思った暢子は怖いと感じるのも忘れて茂を返してくださいと詰め寄った。話の流れで500万円が手に入るのではないかと考えたセールスマンはドスをちらつかせて俺は前科四犯だと凄んだ。するとカッとなった暢子はどうしてこんな目に遭わなきゃいけないのと不満をぶちまけたのだった。どうしていいかわからないのは彼も同じで、思いついた言葉を並べて慰めることにした。だがそれでも騒ぎ立てるため我慢ならないセールスマンは体で黙らせることにした。

屋台的映画館
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修道女ルナの告白

  • posted at:2024-06-15
  • written by:砂月(すなつき)
しゅうどうじょるなのこくはく
日活
配給:日活
製作年:1976年
公開日:1976年1月8日 併映「未亡人下宿 すぐ入れます」「淫絶夫人 快楽の奥」
監督:小沼勝
プロデューサー:樋口弘美
脚本:芦沢俊郎
撮影:水野尾信正
照明:福島利隆
録音:橋本文雄
美術:坂口武玄
編集:井上親弥
音楽:畠山明博
主題歌:「天使の朝」高村ルナ
・・・:「鈍色の雨」高村ルナ
助監督:高橋芳郎
色彩計測:青柳勝義
現像:東洋現像所
製作担当者:田中雅夫
出演:高村ルナ 中島葵 田口久美 中丸信 梓ようこ
アメリカンビスタ カラー 74分

小谷バレエ教室で講師を務める小谷真弓の前に突然妹のゆかりが現れた。今から三年前、真弓に恋人の篠崎圭吾を寝取られたゆかりは失意の末に北国にある修道院に入り、ルナという修道名を与えられた。にも拘らず彼女が真弓を訪ねてきたのには理由があった。ルナは神父とアフリカへ伝道の旅に出ることになり、もう日本に帰ることはないことから土地を処分することになったのだ。ルナは真弓と圭吾の関係が今も続いていると思い、彼が営む不動産会社に話をして欲しいと頼んだ。だが二人の関係は既に破綻していた。

この件で一儲け出来ると考えた真弓は久しぶりに圭吾と連絡を取ることにした。ルナは彼女に圭吾を奪われたことを死ぬほど憎んだが、長い信仰生活がそれを薄れさせた。だが真弓は血の繋がらない姉妹ということもあってそのことに罪を感じていなかった。アフリカへ行くまでの一週間、ルナは真弓の部屋で生活することになった。その部屋を訪ねた圭吾にルナは話を始めた。彼女が所属する教団は十年ほど前に約十ヘクタールの土地を購入したが、派遣された神父が努力したおかげで使命は一応の成果を挙げ、次の布教へ向かうことになった。そのためにあの土地を誰かに引き取ってもらう必要があり、圭吾のことを思い出して神父に相談したところ了承を得たのだった。教団は利益が目的ではないため販売価格は買った当時の値段を希望しており、その金を真弓の結婚資金に当てることにも神父は理解を示していた。

圭吾はゆかりが修道女になったのは自分のせいだと悔いていた。だがルナはそのおかげで神を知ることが出来たことを感謝していた。彼女は神と同時に悪魔を知った。外界と距離を置く修道院に入り信仰を深める生活を送るつもりでいたが、禁欲生活に耐えられない神父によって強姦された。礼拝堂で一人悲しむ彼女に手を差し伸べたのはシスターだった。ルナはシスターから罰が大きければ大きいほどそれだけ快楽も大きくなると教えられた。

屋台的映画館

現代ポルノ伝 先天性淫婦

  • posted at:2024-06-12
  • written by:砂月(すなつき)
げんだいぽるのでんせんてんせいいんぷ
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1971年
公開日:1971年12月17日 併映「関東テキヤ一家 浅草の代紋」
監督:鈴木則文
企画:天尾完次
脚本:掛札昌裕 鈴木則文
撮影:赤塚滋
照明:金子凱美
録音:堀場一朗
美術:雨森義允
音楽:鏑木創
編集:堀池幸三
刺青絵師:毛利清二
助監督:依田智臣
記録:梅津泰子
装置:温井弘司
装飾:宮川俊夫
美粧・結髪:東和美粧
衣裳:豊中健
擬斗:三好郁夫
進行主任:真沢洋士
出演:池玲子 宮内洋 三原葉子 女屋実和子 小島慶四郎
シネマスコープ カラー 86分

東京のミッションスクール「聖南女子学園」に通う尾野崎由紀は休みの日に実家の京都へ帰ることにした。母・絹枝は飲み屋街で「BAR・絹」を切り盛りしているが、二階の部屋には由紀の知らない若い男がいた。その男は安川という母の情夫で、夜になると隣の部屋で寝ている由紀にわざと絹枝のよがり声を聞かせた。由紀が絹枝が男に抱かれているのを初めて見たのは6歳の時だった。それ以来、一匹に雌となった母の声を彼女は幾度となく聞かされてきたのだった。夜が明けると安川は絹枝がまだ寝ているのを確かめてからベッドを離れ、シャワーを浴びる由紀に襲い掛かった。悲鳴を聞き驚いた絹枝は大事な一人娘が傷物にされたことを知り激怒した。だがその怒りは安川にだけでなく簡単に体を許して処女を奪われた由紀にも向けられた。

何もかもが嫌になった由紀は学校を辞め新宿のゴーゴークラブで働くことにした。激しい踊りに身を委ねることで京都での忌まわしい記憶を早く忘れ去ろうとしたのだが、彼女の体は心を裏切っていつも淫らなことを期待しているのだ。ある夜、踊り疲れてステージから降りると、若い男たちが彼女をソファーに押し倒し強姦しようとした。するとそこに新宿侠友会の大場清が現れ止めろと制した。フラワーホールにつけた金バッジを見て震え上がった男たちが逃げ出すと由紀はありがとうございましたと大場にお礼を言った。それ以来、由紀は大場と同棲するようになったが、たった一年で様子はすっかり変わった。二年前まで新宿侠友会の幹部だった大場は肩で風を切るような勢いだったが、同棲後に起きた暴力団同士の出入りで重傷を負ってからは見る影もなく落ちぶれた。いつしか組を辞め、今では由紀の顔色を見ながら生活していたのだった。彼女を一人の女として成熟させたのは大場だったが、出入りの時に受けた傷が原因で性の営みが出来なくなった。大場が出来るのは由紀の体に火を点けるだけで、燃え上がった体を満たすために彼女は男を漁り歩くのだ。

屋台的映画館

ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う

  • posted at:2024-06-09
  • written by:砂月(すなつき)
ぬーどのよるあいはおしみなくうばう
角川映画=クロックワークス=ファムファタル
配給:クロックワークス
製作年:2010年
公開日:2010年10月2日
監督:石井隆
エグゼクティブプロデューサー:椎名保 酒匂暢彦
製作:池田宏之 藤本款 石井隆
プロデューサー:大森氏勝 阿知波孝 小橋孝裕
脚本:石井隆
撮影:柳田裕男 寺田緑郎
照明:宮尾康史
音楽:安川午朗
美術:山崎輝
録音:北村峰晴
編集:村山勇二
助監督:日暮英典
製作担当:三辺敬一
企画協力:成田尚哉 千葉博己
製作プロダクション:ファムファタル
出演:竹中直人 佐藤寛子 井上晴美 東風万智子 宍戸錠
アメリカンビスタ カラー 127分

大都会の片隅にあるバー「あゆみ」で騒動が起きていた。ママのあゆみと関係を持つ老人は自分に多額の保険金が掛けられていることを知って驚いた。助けを求めようにも長女の桃や次女のれんもグルであることがわかり、逃げられないことを悟ると必死に抵抗した。だが相手が女だとしても多勢に無勢、老人は息の根を止められた。桃がナイフでめった刺しにしたことで死体からは床に血溜まりが出来る程出血した。証拠を隠滅するためにそれを風呂場へ引きずり込んだが、解体には想像以上に力が必要であり臭いもひどかった。あゆみと桃は高齢男性をターゲットにした保険金殺人を思いついた。そして富士山麓にある自殺の名所まで運び骨になるのを待てば完全犯罪は成立するのだ。彼女らは死体が腐って骨になることを「熟成」と呼び、自殺の名所として有名な青木ヶ原の奥地にあるポイントを「ドゥオーモ」と呼ぶことにした。その日は突然やってきたがまだ誰も心の準備が出来ていなかった。死体を解体するのは今回が初めてであり、色事には拘らないれんも作業に参加した。解体を始めてしばらく経った頃、予想外のことが起きた。あゆみと離婚した後もしつこくつきまとう山神が訪ねてきたのだ。

店で酒を飲ませるとれんに会いたがった山神は諦めて連れの女と帰って行った。深夜になり三人は車を飛ばしてドゥオーモに向かうが、途中で道に迷ってしまい夜明けまでに辿りつけそうになかった。そこで寸胴鍋に入れた老人のバラバラになった死体をその辺にぶちまけることにした。どうせ野生動物の餌になるのだから。夜が明け自宅に戻ると桃はあることに気づいた。100万円もする高級腕時計のロレックスが見当たらないのだ。あゆみと桃が山神の接客をしている間も解体作業をしていたのはれんであり、間違って寸胴鍋に入れた可能性は否定出来なかった。早く行かなければ誰かに拾われ製造番号からアシがつくかもしれない。責任を感じた彼女は一人で探しに行こうと考えたが車を運転出来ないので行く手段はない。カンカンに怒っている桃に頼むわけにもいかない。そこでれんは「なんでも代行屋」を営む紅次郎に父親の大切な形見と偽ってロレックス探しを依頼した。

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続 へそくり社長

  • posted at:2024-06-06
  • written by:砂月(すなつき)
ぞくへそくりしゃちょう
東宝
配給:東宝
製作年:1956年
公開日:1956年3月20日 併映「漫才長屋は大騒ぎ」
監督:千葉泰樹
製作:藤本真澄
脚本:笠原良三
撮影:中井朝一
美術:河東安美
録音:小沼渡
照明:岸田九一郎
音楽:松井八郎
監督助手:小松幹雄
編集:大井英史
現像:東宝現像所
製作担当者:根津博
出演:森繁久彌 小林桂樹 上原謙 八千草薫 司葉子
スタンダード モノクロ 84分

福原コンツェルンの一翼を担う明和商事の田代善之助社長にとって先代社長令嬢の福原未知子は頭の上がる相手ではなかった。大株主懇談会の成り行きを心配した母・イネの代理として大阪からやってきたのだが、奔放に振る舞う未知子に善之助は振り回されっぱなしだった。善之助は「ドジョウすくい」を踊るのを十八番としていたが、お座敷で下品な踊りを踊るのはいかがなものかと不満を漏らすイネの厳命によって禁止され小唄の稽古をしなければならなくなった。小唄の師匠である小鈴から筋がいいとおだてられていい気になった善之助はある日相談を持ち掛けられた。小料理屋を始めるための開業資金を工面して欲しいというのだ。困った善之助が秘書の小森信一に相談を持ち掛けるとボーナス時に行うへそくりの秘策を教わった。これで小鈴との約束を果たせると喜ぶ善之助はボーナス支給日の夜に行われる社員慰労会に出席し妻・厚子から控えるように言われている酒に手を伸ばした。そして社員全員の熱望と言われて調子に乗りドジョウすくいを踊り始めたのだ。そこにやってきたのは、一度慰労会に出席してみたいと考えていた厚子と美知子、そしてイネだった。気づいた時は後の祭り。善之助は静かにひれ伏すのだった。

イネが大阪からやってきた本当の理由は、大株主の赤倉が株主の間を何やら説き回っているという噂を耳にしたからだ。彼は次の株主総会で善之助を追い出そうと画策しているというのだ。イネは善之助が先代社長の遺志を継いで会社のために尽くしていることは理解しているが、彼女の今の持ち株は過半数に達していなかった。つまり赤倉たちが結束すれば例えイネが善之助をいくら支持したとしても意味がないのだ。イネに発破をかけられた善之助は翌日から赤倉に連絡を取ろうと試みるが、逃げているのか所在が掴めないでいた。それを知った小森は赤倉の会社へ行って友達である秘書の木下から話を聞くことにした。その結果、箱根に別荘を持っているにも拘らず赤倉は夫人と熱海へ行ったことがわかった。だが同じ頃、厚子は六義園での野点の会に出席したが、そこで夫人とバッタリ会った。善之助が会社の相談事で熱海に向かったことを厚子が伝えると、夫人はそんなはずはないと言った。赤倉は名古屋の工場視察に行くことになっていたからだ。その日の夜、赤倉が泊まる旅館を訪ねた善之助は重役改選時の社長更迭について確かめようとするがのらりくらりとかわされた。そこへやってきたのは夫人ではなく小鈴だった。二股を掛けられていたことを知った善之助は怒りを抑えながら一緒に食事をすることになったが、いきなり夫人が乗り込んできたことで形勢は逆転した。

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