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空想天国

  • posted at:2024-10-20
  • written by:砂月(すなつき)
くうそうてんごく
東宝=渡辺プロ
配給:東宝
製作年:1968年
公開日:1968年8月14日 併映「連合艦隊指令長官 山本五十六」
監督:松森健
製作:渡辺晋
脚本:田波靖男
撮影:西垣六郎
美術:本多好文
録音:矢野口文雄
照明:西川鶴三
整音:下永尚
音楽:萩原哲晶
主題歌:「夢が夢がこぼれる」谷啓
監督助手:田中春一
編集:武田うめ
現像:東洋現像所
製作担当者:橋本利明
出演:谷啓 酒井和歌子 ハナ肇 藤田まこと 藤岡琢也
シネマスコープ カラー 85分

山水建設設計部に勤務する田丸圭太郎はある日部長に呼ばれた。その日の早朝に大きな地震があったが、山水建設が設計を請け負った鉄筋四階建ての海東高校の校舎が倒壊したというのだ。部長は設計上のミスではなく、工事を請け負った黒田組が設計図通りに施工を行わなかったからなのではないかと考えていた。そこで現地での調査を行うために彼が指名されたのだった。

田丸が早速列車に乗って現地に向かうと駅前で女性が歩いてきた。歓迎してくれるかと思ったらいきなりビンタを食らった。彼女の父親は校舎の下敷きになって亡くなり、その原因が杜撰な設計をした山水建設のせいだと考えていたのだ。思うことのありったけをぶちまけて女性が帰って行くと、入れ替わるようにやってきたのは黒田組の黒田社長だった。女性は海東高校校長の娘の山村宏子で、突然の父親の死で気が動転しているのだろうと言った。田丸は今すぐにでも調査を開始したいと考えていたが、黒田は何故か一度宿に落ち着いて調査は明日からにした方がいいと言った。押し問答の末に黒田に任せることになったが、宿で待っていたのは芸者衆だった。その夜、部屋で寝ているとそのうちの一人が枕元にきた。驚いた田丸が何事かと尋ねると、その芸者は社長が何もかも心得ていると言った。それを聞いて臭いと感じた田丸は急遽調査をすることにした。倒壊現場に来た田丸は一目見て建物が指定通りに建設されていないことに気づいた。何故なら鉄筋は注文よりも細く、コンクリートは出来の悪い大根のようにスが入っていたからだ。そこに宏子が花を手向けに来ていたことがわかると、倒壊に至った原因を事細かに説明した。すると黒田が部下たちを従えて現れ命が惜しくないのかと凄んだ。やれるもんならやってみろと田丸は啖呵を切り、宏子を逃がすと大立ち回りを演じた。それをきっかけに二人は結ばれたが、それは全て田丸の空想だった。

田丸が早速列車に乗って現地に向かうと駅前で女性が歩いてきた。空想と同じシチュエーションだと期待をしていると、その女性は全くの他人だった。そこに黒田組の黒田社長がやってきたがすぐに現場を見てもらおうと言った。接待を少しだけ期待していた田丸はちょっと違うなと呟いた。

屋台的映画館
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映画 あたしンち

  • posted at:2024-10-17
  • written by:砂月(すなつき)
えいがあたしんち
テレビ朝日=シンエイ動画
配給:東映
製作年:2003年
公開日:2003年12月6日 
監督:やすみ哲夫
制作統括:早河洋 楠部三吉郎
製作:木村純一 加藤良雄 長谷川貞雄
企画:遠藤茂行 福吉健
プロデューサー:増子相二郎 西口なおみ 斎藤幸夫 魁生聡
原作:けらえいこ
脚本:両沢和幸 高橋ナツコ
絵コンテ:やすみ哲夫 牛草健
演出:牛草健
作画監督:大武正枝
美術監督:沢登由香
撮影監督:箭内光一
編集:小島俊彦
録音監督:大熊昭
音楽:相良まさえ
色彩設計:野中幸子
色指定:下浦亜弓
主題歌:「あたしンち」矢野顕子
オープニング:「さらば」渡辺久美子 折笠富美子
パートナーズ:東映 メディアファクトリー ADK
声の出演:渡辺久美子 折笠富美子 緒方賢一 阪口大助 拡森信吾
アメリカンビスタ カラー 95分

郊外のマンションに住む高校生の立花みかんはサラリーマンの父、専業主婦の母、弟で中学生のユズヒコと四人暮らし。ある日、みんながやっているから自分も耳にピアスの穴を開けたいとみかんと相談すると夕食の支度をしていた母は猛烈に反対した。何故ダメなのかと聞かれた母は、耳たぶがビローンとなって地面についている人を見たことがあるからだと言った。そんなのは嘘だし、私の体なんだから何をやってもいいじゃんとみかんが反論すると、母はあなたの体があなただけの物だと思ったら大間違いだと説教した。と真面目なことを言いながらも肝心な砂糖を切らしていることがわかり赤くなる母。するとみかんはピアスがOKなら買ってきてもいいよと言った。それを聞いて激怒した母はスーパーへ買い物に出掛けることにした。雨が降り出しそうな曇り空だったが、すぐに帰れば大丈夫だろうと傘を持たずにバスに乗った。だが買い物を終え店を出たところ雨が降り始めた。濡れるのが嫌いな彼女は停車するバスに一目散に駆け込んだ。そして停留所で降りたまでは良かったが、大嫌いな雷が鳴ったことでその場を動けなくなりみかんに救助の電話を掛けた。いち早く家に帰ろうとする母と心配でいち早く傘を届けたいみかん。すると二人が歩道橋を駆け上がったところに雷が落ち、そのショックでお互いの体が入れ替わってしまった。

みかんと母が雷に打たれるところを父とユズヒコは偶然見ていた。帰って家族会議を開こうとしたが、前向きな母とは対照的にみかんはあまりのショックで押し入れの中に引きこもってしまった。どうしていいかわからず泣くばかりのみかんはご飯なんて食べられないと訴えるが、正直なお腹がグウーと鳴った。とりあえず食卓を囲むことになり、父がしばらく不便だがとにかく今まで通りに暮らそうと提案すると皆同意した。

翌朝、みかんは目覚めると自分の体を触ってみた。だが昨日起きたことが夢ではなかったことがわかると落胆した。起きようとしても母の体が重く思った様に動けない。それでも何とか洗面所に行くと母がみかんの歯ブラシで歯を磨いていた。何だか複雑な気分だなとため息をつくと父が日曜日にも拘らず出掛けようとしていた。今日は臨時会議があるらしく、母はいつものように持ち物のチェックをした。そこに起きてきたユズヒコがみかんを見て夢じゃなかったんだと言うと、母は休みだからってダラダラするんじゃないのよと叱った。そして明日からまた学校でしょと言ったところでハッとした。みかんと母は顔を見合わせながら言った。「学校、どうしよう!」。

屋台的映画館

ULTRAMAN

  • posted at:2024-10-13
  • written by:砂月(すなつき)
うるとらまん
ULTRAMAN製作委員会(円谷プロダクション=バンダイ=バンダイビジュアル=TBS=中部日本放送=日本出版販売=電通=松竹)
配給:松竹
製作年:2004年
公開日:2004年12月18日
監督:小中和哉
監修:円谷一夫
製作:円谷英明 久松猛朗 竹内淳 川城和実 近藤邦勝 島本雄二 鈴木暁 原裕二郎
チーフプロデューサー:鈴木清
プロデューサー:吉田剛 渡辺伸吾 久保聡 大岡大介 種村達也 横山真二郎 小松賢志 岡崎剛之
脚本:長谷川圭一
撮影・VFXスーパーバイザー:大岡新一
美術監督:大澤哲三
特殊美術デザイナー:高橋勲
本編美術デザイナー:稲付正人
照明:和泉正克
録音:弦巻裕 鶴巻仁
整音:浦田和治
音響効果:岡瀬晶彦 伊藤瑞樹
操演:根岸泉
助監督:棚橋邦夫
殺陣:車邦秀
撮影補:高橋創
編集:松木朗
スクリプター:山内薫
製作担当:中井光夫
製作協力プロデューサー:渋谷浩康 小山信行
企画協力:江藤直行 北越基紀 小林敬宜 飯塚寿雄 佐藤大樹 加藤直次
音楽プロデューサー:玉川静
音楽監督:田靡秀樹
音楽:小澤正澄 池田大介 鎌田真吾
主題歌:「NEVER GOOD-BYE」TMG
音楽監修:TAK MATSUMOTO
フライングシーケンスディレクター:板野一郎
特技監督:菊地雄一
出演:別所哲也 遠山景織子 大澄賢也 裕木奈江 広田亮平
アメリカンビスタ カラー 97分

航空自衛隊・百里基地第7航空団に所属する真木舜一は難病を患う息子の継夢に寄り添うために退官することに決めた。ある夜、未確認飛行物体が日本の上空で確認され、スクランブルの要請を受けた真木は倉島剛とともにF-15Jイーグル戦闘機で調査に向かった。飛行物体をレーダーで捕捉すると倉島の機体がブレ出したためコントロールが効かなくなる前に離脱した。残った真木は追跡を継続するがレーダーから反応が消えた。すると突然彼の目の前に赤い発光体に衝突し機体は爆発したのだった。

千葉県館山山中にF-15Jイーグルは墜落した。生存者は絶望視されていたが、大怪我を負った真木は民家に辿りつき助けを求めると意識を失った。赤い発光体の夢にうなされ目覚めると彼は病院のベッドの上にいた。傍には看病する妻の蓉子と継夢がおり生きていることを確信するが、自分の身に何が起こったのか理解出来なかった。精密検査を行っても特に異常は見られず、医師はむしろ非の打ち所がない健康体だと太鼓判を押した。過酷な状況で骨折一つないことを医師は奇跡という言葉で片付けたが、真木はあまりにも出来過ぎていると感じていた。退院後、基地に戻った真木は上官たちの前で事故の状況を説明した。だが事故当時の記憶が曖昧で信憑性に欠けるということを理由に誰も赤い発光体について問題にしなかった。

退官し自由な時間を得た真木はそれを家族と過ごす時間に当てた。そして星川航空に就職するとセスナ機の操縦士と して働き始めた。それからしばらく経ったある日、万城目社長は蓉子と継夢が来ることを彼に伝えた。その日の予定は午後のショートフライトが1件入っているだけだったことから、万城目はその後で家族と飛んでみたらいいと粋な計らいを見せた。継夢が見守る中、真木はショートフライトに出掛けたが、その依頼人はルポライターだと聞いていた。彼が状況を説明していると女は突然それを遮り、私たちにとって重要なのはあなたなのと言った。すると陸上自衛隊のヘリコプターが並走し、何故だと振り向くと女は銃口を向けていた。誘導に従うように言われた真木は仕方なく指示された竜ケ崎岬南端の海岸線に着陸した。そこで待っていたのはアメリカ軍との連携で防衛庁内に新設された対バイオテロ特務機関・BCSTの責任者の曽我部であり、客の女はBCSTの化学担当官で作戦の立案者の水原沙羅だった。今から約3ヶ月前、太平洋沖に未確認飛行物体が墜落し深海作業艇が消息を断った。大破した船体は回収されたが操縦者の有働貴文は奇跡的に生還したのだ。有働は作業艇を破壊したのが青い発光体だと証言しており、BCSTは同じ状況である真木を監視していたのだった。

屋台的映画館

夏への扉 キミのいる未来へ

  • posted at:2024-10-08
  • written by:砂月(すなつき)
なつへのとびらきみのいるみらいへ
映画「夏への扉」製作委員会(アニプレックス=東宝=ハピネット=ベンチャーバンクエンターテインメント=日本出版販売=サイバーエージェント=早川書房=ローソンエンタテインメント=ブリッジヘッド=CREDEUS)
配給:東宝=アニプレックス
製作年:2021年
公開日:2021年6月25日
監督:三木孝浩
製作:岩上敦宏 市川南 佐々木卓也 鷲見貴彦 奥村景二 藤田晋 早川浩 渡辺章仁 小川真司 松橋真三
エグゼクティブ・プロデューサー:Vince Gerardis Takenari Maeda
企画・プロデュース:小川真司 村田千恵子
プロデューサー:松橋真三 里吉優也
アシスタント・プロデューサー:新宅洋平
原作:ロバート・A・ハインライン
脚本:菅野友恵
撮影:小宮山充
照明:木村匡博
録音:久連石由文
美術:井上心平
装飾:遠藤善人
編集:和田剛
スクリプター:古保美友紀
音響効果:松浦大樹
VFXスーパーバイザー:荻島秀明
モーショングラフィックス:吉田孝侑
スタイリスト:望月恵
ヘアメイクデザイン:倉田明美
キャスティング:梓菜穂子
助監督:甲斐恵美理
ラインプロデューサー:齋藤悠二
音楽:林ゆうき
主題歌:「サプライズ」LiSA
挿入歌:「CROSS RORD」Mr.children
音楽プロデューサー:北原京子
制作幹事:アニプレックス 東宝
制作プロダクション:CREDEUS
出演:山崎賢人 清原果耶 夏菜 眞島秀和 浜野謙太
アメリカンビスタ カラー 118分

三億円事件の犯人が逮捕された1968年に高倉宗一郎は生を受けたが、その代わりに母親は他界した。そしてその17年後には父親が母親のもとへ旅立って行った。猫のピートと出会ったのは同じ頃で、宗一郎に家族が出来たのもまた同じ頃だった。父親と同じ大学の教授で親友でもあった松下功一が引き取ってくれたのだ。それからの数年間、宗一郎は大学で電子工学を、自宅の研究室では功一から機械工学を学んだ。幸せな日々は永遠に続くかと思われたが、飛行機墜落事故によって松下夫妻が亡くなり、中学生になった娘の璃子は叔父の松下和人のもとで暮らすことになった。宗一郎は一緒に暮らすうちに自分にとって大切な人だと思うようになった彼女への思いを断ち切り再びピートと二人暮らしを始めた。

3年後の1995年3月1日。宗一郎は功一が遺した家で家庭用ロボット・A1の製作を行っていた。彼はA1の研究開発と同時に功一が行っていたプラズマ蓄電池の開発も行っていた。その蓄電池が実用化されればあらゆる機械が充電を必要としなくなり、今進めているロボット開発も飛躍的に進歩させることが出来るのだ。その夜、和人の婚約者の白石鈴が訪ねてきた。宗一郎は開発に専念するために和人と共同経営している会社・フューチャーワークエンタープライズ(FWE社)の株を役員の鈴に譲渡することになっており、彼女はその契約書を持ってきたのだ。鈴は宗一郎が書類にサインをするとおもむろにキスをした。

3月8日、宗一郎は突然FWE社の社長室に呼び出された。そこに鈴が入ってくると和人は唐突に臨時の株主総会を始めると言った。新規事業計画を手渡され戸惑う宗一郎に、和人はいち早く業界のトップに立つためにA1を市販し会社の規模を拡大すると言った。その理由は開発費が掛かり過ぎるからだ。宗一郎はまだ早いと考えていたが、和人はA1の権利を売り渡し資本援助を受ければいいと言った。その話に興味を持ったマニックスグループが手を挙げており、和人は例え傘下に入ったとしてもお前が開発を止める必要はないと言った。自分が作り上げた物を他人に渡したくない宗一郎は反対するが、採決により可決された。鈴が自分に肩入れすると思っていた宗一郎はこの時ようやく騙されていたことに気づいたのだった。会社を追われA1や蓄電池まで失った彼は現実逃避をするために巷で話題になっている冷凍睡眠保険を最長30年で契約することにした。そして璃子が20歳になった時に手元にあるFWE社の全ての株を譲渡する条件を追加した。

屋台的映画館

七瀬ふたたび

  • posted at:2024-10-04
  • written by:砂月(すなつき)
ななせふたたび
「七瀬ふたたび」製作委員会(バンダイビジュアル=IMJエンタテインメント=EPICレコードジャパン=キュー・テック=小椋事務所)
配給:IMJエンタテインメント
製作年:2010年
公開日:2010年10月2日
監督:小中和哉
製作:川城和実 樫野孝人 一志順夫 堀徹
プロダクションスーパーバイザー:上村俊介
プロダクションサポート:藤下忠男 納谷僚介
プロデューサー:小椋悟
アソシエイトプロデューサー:安斎みき子
原作:筒井康隆
脚本:伊藤和典
撮影:西久保弘一
照明:白石宏明
美術:大庭勇人
衣装:宮本まさ江
編集:松木朗
特殊視覚効果:泉谷修
音楽:岸利至
サウンドデザイン:岩浪美和
助監督:小原直樹
制作担当:金子哲男
キャスティング:おおずさわこ
スクリプター:松隈理恵
ヘアメイク:貴島貴也
スチール:佐藤芳夫
主題歌:「flashback trip syndrome」school food punishment
企画・製作プロダクション:小椋事務所
配給協力:マジックアワー
出演:芦名星 佐藤江梨子 田中圭 前田愛 ダンテ・カーヴァ―
アメリカンビスタ カラー 105分

商事会社社長の西尾が変死体で見つかった。自宅マンションで自ら拳銃で頭を撃ち抜き、その銃声を聞いた隣の住民の通報によって発見された。駆けつけた警官は管理人のマスターキーでドアロックを解除し、掛けられていたドアロックを切断して室内に踏み込んだ。現場は完全な密室で、窓は内側からロックされていた。この状況から西尾は自殺したと考えられていたが、検視の結果、意外なことが明らかになった。彼は右腕を骨折していたのだ。この事件には謎が多かったが、仮にこれが殺人事件だとした場合、容疑者と考えられるのは西尾の死の1時間前に訪問した女性だった。エレベーターに設置された防犯カメラには訪問時の映像はあったが、帰りはなかった。おそらくエレベーターではなく非常階段を使ったものと思われた。西尾は非合法カジノ「ゼウス」の常連客で、カードを専門にしてかなり稼いでいた。女性は事件の数日前からこのカジノに通い詰めており、西尾と話し込む姿が目撃されていたが、事件を境に店に姿を見せなくなった。そして関連は不明だが同時期にバーテンダーのヘンリー・フリーマンも姿を消したのだ。女性は小学校低学年くらいの男児を連れて近くのビジネスホテルに泊まっていたが、宿泊名簿の記載内容はデタラメだった。警視庁は唯一あるエレベーターの防犯カメラ映像を手掛かりにして女性の行方を捜すことになった。

旅先のマカオで知り合った真弓瑠璃と帰国した火田七瀬は空港でただならぬ気配を感じた。そして何者かの殺意を感じ取った彼女は心に掛金を掛けると混雑に紛れてその場を後にした。人の心の中を読むことが出来るテレパスの七瀬は瑠璃が危険な人物ではないことがわかるとしばらく東京で遊ぼうと誘った。ホテルにチェックインすると七瀬は隠れ家としている森の中の一軒家に電話を掛けた。そこに住むのはテレパスの山沢ノリオとテレキネシスのヘンリーだった。七瀬は自分の力を使って国内のカジノで活動資金を稼いでいたが、その力がマークされるようになったためやむなくマカオへ飛んだのだ。二人が無事であることを確認した彼女がひと息ついていると呼び鈴が鳴った。ホテルのスタッフが贈り物を届けに来たのだ。その中には一台の携帯電話が入っており、瑠璃に聞かれないように部屋を出るとすぐに着信音が鳴った。その相手は以前電車の中で会った予知能力者の岩淵了だった。彼は俺に出来ることはあんたに注意を促すことだけだと言い、水族館で働いているあんたの知り合いと連絡を取るべきだとアドバイスした。そしてなるべく一人だけで行動することは控えるべきだと警告した。

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