東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1972年
公開日:1972年4月1日 併映「望郷子守歌」
監督:山口和彦
企画:吉峰甲子夫
脚本:松本功 山口和彦
撮影:仲沢半次郎
録音:井上賢三
照明:元持秀雄
美術:北川弘
編集:長沢嘉樹
助監督:小平裕
記録:勝原繁子
擬斗:日尾孝司
スチール:藤井善男
進行主任:松本可則
装置:根上徳一
装飾:田島俊英
美粧:井上守
美容:宮島孝子
衣裳:宮下貞子
演技事務:石原啓二
現像:東映化学
音楽:津島利章
主題歌:「銀蝶渡り鳥」梶芽衣子
・・・:「銀蝶ブルース」梶芽衣子
挿入歌:「かもめ町みなと町」五木ひろし
出演:梶芽衣子 渡瀬恒彦 小山明子 南原宏治 五木ひろし
シネマスコープ カラー 87分
新橋の不良グループ「緋桜会」の女番長・樋口ナミはメンバーとともに本庄組の幹部・矢島満を待ち伏せしていた。前の日に二人がシマ荒らしだとリンチされたことへの仕返しだった。レストランから出てきたところを襲撃し計画は成功した。腹にナイフが突き刺さった矢島は倒れ込むが、叫びながら傍に駆け寄ったのは舎弟ではなく妻の小枝子だった。親子水入らずで食事にきていた矢島を刺殺したことを後悔したナミはその場に留まりおとなしく逮捕された。彼女は栃木刑務所に収監されることになったが、後に小枝子が罪を少しでも軽くして欲しいと嘆願したため刑期が短くなった。収監から三年後、出所したナミは父の昔の仲間で今は銀座でビリヤード店をしている原田を訪ねた。彼なら小枝子の居場所がわかると考えたからだ。小枝子はシルキーという店のマダムをしていたが、半年前に潰れて今はブロンコというクラブでホステスをしているのだという。原田はビリヤード店に居合わせた手配師の東隆次に案内させた。銀座では新興暴力団の大和田興業が威勢を振るっていたが、小枝子の店はその大和田に狙われて借金の形に店の権利書を取られたのだ。小枝子が体を悪くして仕事を休んでいることをホステス仲間から聞いたナミは隆次からアパートの住所を教えてもらうと六本木にある清風荘を訪ねるが、結局声を掛けることが出来ずに引き返した。
腎臓を悪くした小枝子は働くどころか歩くことさえままならなくなっていた。彼女を不憫に思ったナミは隆次の紹介でブロンコのホステスとして働くことにした。彼女がまず手をつけたのはホステスたちが負担する客のツケの回収だった。工事現場に出向いたナミは土木会社社長の賀山に直接掛け合うが相手にされなかった。そこで強硬手段に出た彼女はツケの形としてトラックを差し押さえたのだった。苦労して手に入れた50万円は博奕にはまる古株ホステスの京子のもとへ届けられ、やがて大和田興業が開く賭場で消える運命が待っていた。だが彼女に付き添っていたナミがイカサマを見抜き儲けた金を全て京子に渡した。ナミはツケを次々と回収しブロンコのママ・佳代から高く評価された。そして給料が出ると隆次を喫茶店に呼び出し、小枝子に渡して欲しいと封筒を預けた。隆次はその理由を知りたがったが、ナミは頑なに話そうとしなかった。
屋台的映画館
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