松竹
配給:松竹
製作年:1997年
公開日:1997年11月22日 併映「新 サラリーマン専科」
監督:山田洋次
製作:島津清
企画:高島幸夫 小林俊一
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣裳:松竹衣裳
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
CG技術:株式会社日立製作所 武田晴夫(システム開発研究所)
撮影協力:日本航空 沖縄県 沖縄県観光連盟 琉球映画貿易 柴又 神明会
オーケストラ:東京ニューフィルハーモニック管弦楽団
主題歌:「男はつらいよ」八代亜紀
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 下條正巳 三崎千恵子
シネマスコープ カラー 106分
靴の製造、販売を行う光陽商事のセールスマン・諏訪満男は、サンプルを詰めたカバンを担いで鈍行列車に乗り地方都市を訪ね歩いていた。旅先で安いビジネスホテルに泊まることがあるが、彼はそんな時に決まって伯父さんのことを思い出した。今頃、何をしているのだろう。僕と同じようにトランクを下げて旅をしているのだろうか。伯父さんに会いたいという満男の気持ちは日に日に強まって行った。伯父さんこと車寅次郎は年中誰かに恋をしているが決まって振られる。満男が物心ついたときから柴又にたくさんの女性を連れてきたが、彼が特に印象に残っているのは歌手のリリーだった。満男は旅の列車に揺られながら二人のことを考えているうちに深い眠りに落ちた。
新緑の季節。印刷工場で働く満男の父・博は注文を受けたチラシを届けるために小岩駅前の繁華街にあるキャバレーへ向かったが、そこで偶然リリーと再会した。忙しい彼女はすぐにステージに立たなければならず、とても逢いたいと寅さんに伝えてと別れ際に言った。とらやでの夕食時にそのことを話していると、偶然その寅次郎から電話が掛かってきた。さくらの話でリリーが逢いたがっていることを知った寅次郎は詳しく話を聞き出そうとしたが、公衆電話の10円玉がなくなって切れてしまった。もやもやしたまま彼は仲間たちと旅に出た。
それからひと月後、とらや一家はアヤメの花が盛りな水元公園でピクニックをしようと出掛ける準備をしていたが、間が悪いことに寅次郎が帰ってきた。さくらたちはそのこと必死に隠そうとするが結局バレてしまい、変に気を使ったことが悪いと寅次郎は拗ねた。気分が悪いと竜造は計画を取り止め、一晩厄介になろうと思ったがそんな気分になれないと寅次郎は出て行こうとした。だが自分宛ての速達郵便が届いていたことを知り手紙を読んだ。差出人はリリーで、ステージで血を吐き今は病院で療養中だと書かれていた。気弱な文面に居ても立っても居られなくなった寅次郎は病院のある那覇市へ行くことに決めたが、一番早く到着出来る手段が飛行機だとわかり青ざめた。お金の問題ではない。高い所が死ぬほど苦手なのだ。どうしても乗りたくないという寅次郎を説得するために近所の人だけではなく御前様までくる始末。何とか納得させて事なきを得たが、騒動は翌日に待ち構えていた。朝早く博が運転する車で出掛けたまでは良かったが、空港でジェット機を目の前にして怖気づいたのだ。諦めかけたところに客室乗務員の一団が通り掛かり、声を掛けられた寅次郎は調子に乗ってついて行ったのだった。だが苦手なものはやっぱり苦手。那覇空港に着いたときには腰が抜けてフラフラになっていた。
屋台的映画館
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