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黒い画集 あるサラリーマンの証言

  • posted at:2021-01-13
  • written by:砂月(すなつき)
くろいがしゅうあるさらりーまんのしょうげん
東宝
配給:東宝
製作年:1960年
公開日:1960年3月13日 併映「珍品堂主人」
監督:堀川弘通
製作:三輪禮二
原作:松本清張
脚本:橋本忍
撮影:中井朝一
美術:村木忍
照明:森弘充
録音:藤好昌生 下永尚
音楽:池野成
監督助手:恩地日出夫
編集:黒岩義民
特殊技術:東宝技術部
現像:キヌタ・ラボラトリー
現像:東洋現像所
製作担当者:真木照夫
出演:小林桂樹 原知佐子 平田昭彦 江原達怡 西村晃
シネマスコープ モノクロ 94分

東和毛織で管財課長として働く石野貞一郎は大学を卒業して満20年の会社勤めになる。東京の西北にある住宅街に住み、妻と子供二人の平穏な家庭生活を営んでいるが、仕事が終わるとまず向かうのが新大久保のアパートだった。そこに住む同じ課の事務員・梅谷千恵子は石野と愛人関係にあった。石野は会議だの何だのと理由を作って足しげくそこに通い情事を重ねた。知り合いに見られると都合が悪いため石野はいつもこっそりとアパートを出るが、その夜は通りまで送って行くと千恵子がついてきた。心配になり少し離れて歩くように指示すると彼女は素直に従った。やがて通りに差し掛かると自宅の近所に住む保険外交員の杉山孝三とすれ違った。相手が会釈したため石野は頭を下げたが、面識はあるものの今まで一度も話したことがないため特に問題視しなかった。タクシーで自宅に戻ると石野は妻・邦子に渋谷で映画を観てきたと嘘をついた。嘘はいつものことなのでどうということはなかったが、気になっていたのはあの時思わず頭を下げたことだった。それ以来、杉山がそれを誰かに吹聴したのではないかと不安になった。

数日後、会社を訪れた警視庁捜査一課の奥平警部補から石野は5日前の午後9時30分頃に新大久保で杉山と出会わなかったかと聞かれた。何となく嫌な予感がした石野はしばらく考えた末にそんな場所には行かなかったと証言した。後にそれが先日起きた向島での若妻殺しの容疑者として逮捕された杉山が関係していることがわかると、厄介なことになったと頭を抱えた。仮に杉山に会ったことを正直に話してしまうと千恵子のことが明るみになり、家庭崩壊につながる可能性があるからだ。遅れて歩いていた千恵子の姿を杉山が見た可能性は低いが、万が一のために彼女を品川のアパートへ移らせた。

岸本捜査課長は石野を警視庁に招き、経緯を説明して当時の状況を確認するにした。7月16日の夜、アパートで若妻が殺害されたが抵抗の形跡がないため顔見知りの犯行と考えた。絞殺には電気アイロンのコードが使用され、差し込みプラグに指紋が残っていた。他に来客用の湯飲みやドアノブからも指紋が検出された。そのいずれもが杉山のものだった。だが彼は犯行が行われたとされる時間には新大久保の裏道におり、その時に石野と会って挨拶をしたと証言したというのだ。岸本は一連の説明をした後にその日の行動を尋ねた。会ったと証言すれば杉山のアリバイは成立し無罪になる。だがそうなると自分の身が危うくなるのだ。悩んだ彼は邦子に言った嘘をそのまま伝えた。

屋台的映画館
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