ディレクターズ・カンパニー=日本アート・シアター・ギルド
配給:日本アート・シアター・ギルド
製作年:1984年
公開日:1984年4月14日
監督:池田敏春
製作:佐々木史朗 宮坂進
企画:多賀祥介
プロデューサー:根岸吉太郎 山本勉
原作:宮谷一彦
脚本:西岡琢也
撮影:前田米造
水中撮影:中村征夫
照明:井上幸男
録音:小野寺修
美術:小川富美夫
編集:川島章正
記録:白鳥あかね
助監督:白石宏一 渡辺容大 上山勝
企画協力:奥山和由
製作担当:長田忠彦
製作進行:上原英和 石川賢一
音楽:本多俊之
出演:白都真理 江藤潤 清水健太郎 青木義朗 宮下順子
スタンダード カラー 110分
とある漁師町で夫婦海女として漁を行う佐伯啓介とみぎわ。みがわが潜水をして貝などを獲り、命綱を担当する啓介が船から見守るのだ。この町の町長は利権に目がなく、儲かると聞けばすぐに飛びついた。ハマチの養殖場を作った際は漁師たちに保証金を支払って強引に推し進めたが、エサのやり過ぎで海の底まで腐らせ事業は失敗した。町長は責任を逃れ、海の後始末をさせられたのは漁師たちだった。ようやくそれが治まりかけた頃、新たにぶち上げたのがレジャーランドの建設だった。だがこの計画には裏があった。町側は漁師たちに土地を売り渡すよう交渉を持ち掛けたが、啓介は断固として反対した。ある夜、船で漁場の様子を見ていた彼は小船で釣り糸を垂れる人影を見た。釣れるわけがないと悪態をつきながらラジオのスイッチを入れると、沖からモーターボートが高速で近づいてきた。エンジン音に驚いた啓介は網を破られては堪らないと大声で注意を促すが、小船はモーターボートの人物によって爆破された。翌日、啓介は目の前で起きた出来事を漁協の組合長に報告するが、もしそれが本当なら死体が見つかるはずだと相手にされなかった。
その日は海が荒れて漁が休みになったが、みぎわは啓介を連れて沖に出ることに決めた。彼が何度も寝言で釣り船のことを繰り返すことから真偽を確かめるために海に潜ることに決めたのだ。ポイントに着くとみぎわは海深く潜るが死体らしきものは見つからなかった。息の限界を感じ綱を引っ張るが反応はなし。啓介に伝わっていないのかと考え更に強く引っ張ると、銛で胸を射抜かれた彼の体が水中に没した。沈み行く夫の道連れになるみぎわ。もがくうちに綱は岩に擦れて切れるが、今度は水面から発射された水中銃が彼女の左腕を貫いたのだった。痛みのあまり彼女は気を失った。
日の暮れた岩場に打ち上げられ命を取り留めたみぎわは歩いて家まで帰ろうとした。その際、自転車で巡回する警官を見つけ自分の身に起きたことを洗いざらい早口でまくし立てた。ところが彼女は夫殺しの犯人としてマークされていたのだ。みぎわは捕まえようとする警官を振り払うと、啓介の友人であるカメラマンの宮本祥平と連絡を取った。祥平は彼女を渡鹿野島へ連れて行くと、すなっく逢坂のママ・夏子に事情を話ししばらく匿ってもらうことにした。
屋台的映画館
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