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野獣死すべし(1959年)

  • posted at:2021-01-31
  • written by:砂月(すなつき)
やじゅうしすべし
東宝
配給:東宝
製作年:1959年
公開日:1959年6月9日
監督:須川栄三
製作:藤本真澄 金子正且
原作:大藪春彦
脚本:白坂依志夫
撮影:小泉福造
美術:浜上兵衛
録音:伴利也 下永尚
照明:隠田紀一
音楽:黛敏郎
監督助手:長野卓
編集:金子玲子
特殊技術:東宝技術部
現像:キヌタ・ラボラトリー
製作担当者:根津博
出演:仲代達矢 小泉博 団令子 白川由美 佐藤允
シネマスコープ モノクロ 95分

仕事帰りに同僚たちと酒を飲み、ほろ酔い気分で夜道を歩く岡田刑事に若い男が声を掛けた。彼の名は伊達邦彦。車で待ち伏せていた伊達は近づいてきた相手の胸に拳銃を突きつけ、抵抗する間を与えずに撃った。歩道に倒れる岡田から拳銃や警察手帳などを抜き取った彼は死体を後部のトランクに押し込むとシボレーをスタートさせたが、それはほんのわずかな時間の出来事だった。車を人気の少ない場所に移動させると、今度は別の車に乗り換えて逃走した。

大学院の文学部でアメリカ文学を専攻する伊達は頭脳明晰で英語を巧みに扱うことが出来る優秀な学生だった。そんな彼に全幅の信頼を置く多忙な杉村教授は小説の翻訳のアルバイトをさせていた。伊達には同じ文学部に所属する楠見妙子という恋人がいたが、彼の関心は専ら自身が起こした殺人事件の方だった。中目黒の路上に放置されたシボレーのトランクから岡田の死体が発見され、警視庁は被害者が22口径の拳銃によって殺害されたと発表した。捜査一課長は新聞記者の前で鑑識によって詳細はいずれ明らかになると科学の力を豪語するが、岡田を失ったベテラン刑事の桑島は経験が捜査の鍵になると新米の真杉に説いた。真杉は早く犯人を逮捕することが大切ですねと言ったが、事件が解決しても死んだ者は帰ってこないよと桑島は彼の家族のことを思いながら寂し気に呟いた。

伊達の次なる獲物は洋酒喫茶で密かに開くカジノの売上金だった。深夜になり元締のチャーリー陳が店から出てくると、待ち伏せしていた伊達は岡田から奪った警察手帳を見せ不法賭博容疑で手錠を掛けた。不審に思った用心棒の哲は懐から拳銃を抜こうとするが、伊達は素早くそれを奪い取ると殴って気絶させた。陳にはゆっくりと話し掛け、油断した隙を狙って気絶させた。売上金の入った革のバッグを奪った伊達はあらかじめ用意していた車で走り去り、アパートの前でさりげなくナンバープレートを付け替えた。そして部屋に入ると鍵の掛かったバッグをナイフで切り裂き、取り出した札束を眺めてほくそ笑んだ。ついに念願だったアメリカ留学の費用を手にしたのだ。

屋台的映画館
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砂月(すなつき)
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ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

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