日活
配給:日活
製作年:1971年
公開日:1971年11月20日 併映「色暦大奥秘話」
監督:西村昭五郎
企画:武田靖
脚本:西田一夫
撮影:小柳深志
美術:深民浩
録音:長橋正直
照明:熊谷秀夫
編集:鍋島惇
音楽:奥沢一
助監督:小原宏裕
色彩計測:稲葉寿一
現像:東洋現像所
製作担当者:紫垣達郎
出演:白川和子 浜口竜哉 南条マキ 前野霜一郎 美田陽子
シネマスコープ カラー 63分
東京近郊の団地に住む何処にでもいそうな主婦の笠井律子。早く子供が欲しい彼女は夜になるとせがむが、夫の良平は仕事が忙しくて疲れていると言って拒んだ。その会話を盗聴して楽しんでいたのは隣室の東山陽子だった。ある朝満たされぬまま夫を送り出すと、陽子がとても面白い物が手に入ったと言って小さな箱を持ってきた。中にはこけしが入っていたが、それは民芸品とは程遠い電動こけしだった。それを見て恥ずかしくなった律子は突き返そうとするが、そのときに陽子が指にはめていたダイヤの指輪に釘づけになった。
良平が駅横の売店でタバコを買っていると背中越しに誰かが名を呼んだ。振り返るとそこには高校時代に同級生だった桐村一郎がいた。丸の内まで車で送ってもらえることになり昔話に花を咲かせた。律子は彼らのグループのマドンナであり、それを射止めた良平は仲間たちから当時羨ましがられた。結婚して3年が経つが、千代田貿易の営業部第二課で係長を務める良平は課長の椅子を狙うライバルたち負けまいと必死に働いていたのだった。そんな自分と違い大会社の社長の御曹司である桐村はさぞ気楽な生活を送っているのだろうと考えていたが、父親の小言がうるさいのを理由に暇つぶしで小さな会社を経営していることを知り感心したが、それがアダルトグッズの製造業であることがわかると驚いた。
その夜、桐村は良平からもらった名刺の裏に書かれた自宅の番号に電話した。彼の名を聞き懐かしくなった律子は久しぶりに会いたくなった。待ち合わせ場所の喫茶店に行くと、桐村が自分に恋心を抱いていたことを今更になって知った。だがそれは律子も少なからず同じ気持ちだった。友達に会うから遅くなるかもしれないと良平に電話を掛けると青春を取り戻すために酒場を梯子した。そして二人はホテルに消えて行ったが、その様子を陰から見ていたのは陽子だった。翌日、彼女はお金になる仕事があるからと律子を誘った。それが売春だとがわかると律子は団地中に言い触らしてやると脅すが、陽子は桐村との密会の写真を突きつけばらされたくなかったら従いなさいと言った。
屋台的映画館
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