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かずら

  • posted at:2016-02-20
  • written by:砂月(すなつき)
かずら
「かずら」制作委員会(ホリプロ=ポニーキャニオン)
配給:クロックワークス
製作年:2009年
公開日:2010年1月30日
監督:塚本連平
製作:菅井敦 三宅容介
エグゼクティブプロデューサー:朝長泰司 男全修二 南條昭夫
プロデューサー:三瓶慶介 利光佐和子
原案・監修:小林信也
脚本:福田雄一 石川北二 塚本連平
撮影:北村信也
美術:松塚隆史
装飾:石毛朗
照明:丸山和志
録音:福田伸
VE:高橋正信
ラインプロデューサー:鈴木剛
助監督:島添亮
制作担当:山内君洋 伊藤友子
スタイリスト:棚橋公子
ヘアメイク:五十嵐広美
音楽:藤岡孝章
プログラマー:羽生正貴
ミキシングエンジニア:大竹恵里花
主題歌:「雨のち晴れ」かりゆし58
挿入歌:「夜行列車」かりゆし58
出演:三村マサカズ 芦名星 ベンガル 井森美幸 田中要次
アメリカンビスタ カラー 94分

富士山を望む南山梨市在住の森山茂(35歳・独身)。家族と同居し東興住建でデザイナーとして働く彼は若ハゲという大きな悩みを抱えていた。森山家は代々髪が薄く、父親の盛夫はツルツル、二人の弟も既にスカスカの状態だった。洗面所で時間をかけて髪をセットしていると妹からはスタイリングするだけの素材がないから無駄だとバカにされる始末。会社では「薄い」などのワードに敏感に反応して仕事に集中出来ず、愛犬の毛並みを見てはいいなあと呟いた。そんなある日、東京の本社から次のプロジェクトに人が足りないということで茂に転勤の話が出た。そのプロジェクトは集合住宅の開発計画で、各社がプランを提出してその中の1社に施工の権利が与えられるというものだった。ぜひ力を貸して欲しいと言われ悪い気がしない茂はその申し出を引き受けることにした。

上野駅に到着した茂だったが、道を尋ねても誰も立ち止まろうとしないため途方に暮れていた。誰も俺に興味なんてないんだと東京での生活に不安を抱えていた彼がふと大型ビジョンに目をやると、男性がはつらつとした姿を見せるかつらのCMが流れていた。明後日の出社日までが人生を変えるチャンスだと考えた茂は、誰も興味がないのならとかつらメーカーを訪ねることにした。彼が最初に立ち寄ったのは、人工皮膚のかつらを金具で地毛に止めるというポピュラーなタイプの物を扱うA社だった。料金は3段階方式で200万円、仕上がりまでに5週間ほどかかると聞き驚いた。次に訪ねたのは、残っている髪の毛と糸で土台を作りそこにネット製の製品を特殊な糸で固定する編み込み式の物を扱うB社だった。料金は40万から60万円とA社に比べれば安く仕上がりはひと月半ほど。しかも普段通りに洗髪出来るという有利な点があった。だが料金とは別に毎月の手入れ料が1万円かかり、その度に来社して散髪をしなければならないという面倒臭さがあった。3番目に訪ねたのは、ベースそのものに植毛されている強力な粘着シートを直接頭皮に貼り付けるタイプの物を扱うC社だった。年間で100万円ほどだが、全ての頭髪を剃る必要があり頭部全体に施すには45日ほど必要だった。結局、予算面と時間面で踏み切ることが出来ず、茂は会社を後にするのだった。

茂は帰り道に小さい奇妙な張り紙を見つけた。そこには「早い。安い。うまい。あなたのかつら作ります」と書かれてあり、彼は矢印に導かれるように路地裏へ進んで行った。そしてついに辿り付いたのは古びた理容院で、看板には「大和田カツラ」の文字。恐る恐るブザーを押すと中から無表情の男が出てきた。店主の大和田は茂を店内に招き入れると、大手だと1ヶ月以上かかるがうちは即日渡しだと言った。そして個人経営だからこそ小回りが利き、一人だからこそコストが抑えられることで早くて安くてうまいかつらが作れると茂の疑問に答えた。不安を抱きながらも35万円で契約すると、大和田はそれに応えようと夜通し制作に没頭し夜明けとともに茂の新しい頭が完成した。そのクオリティーの高さに驚く茂に、大和田は内側の5つの金具が外側の5つの要素、天、風、水、火、人から守り支えてくれると言った。これが彼のうれしくも悲しいかつら人生の始まりだった。

屋台的映画館
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帰って来た女必殺拳

  • posted at:2015-11-19
  • written by:砂月(すなつき)
かえってきたおんなひっさつけん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1975年
公開日:1975年8月30日 併映「トラック野郎 御意見無用」
監督:山口和彦
企画:吉峰甲子夫
脚本:金子昌裕 掛札昌裕
撮影:飯村雅彦
録音:宗方弘好
照明:梅谷茂
美術:北川弘
音楽:菊池俊輔
編集:鈴木宏始
助監督:梶間俊一
記録:高津省子
擬斗:日尾孝司
スチール:遠藤努
進行主任:東一盛
監督補佐:深町秀熙
装置:小早川一
装飾:田島俊英
美粧:入江荘二
美容:宮島孝子
衣裳:河合啓一
演技事務:石原啓二
現像:東映化学
出演:志穂美悦子 川崎あかね 早川明心 張美和 千葉治郎
アメリカンビスタ カラー 77分

香港警察・湘徳輝刑事の従妹である秀麗が娘の梨花を残して失踪した。秀麗の幼馴染で少林寺拳法の使い手である李紅竜を下町に呼び出した湘は、この事件には日本のある大きな組織が関与していることを話した。失踪した日、秀麗はスージー・ウォンという友達と会っていたという情報を掴んでおり、その彼女が横浜のクラブ・エムパイアという店で働いていることまでわかっていた。横浜には秀麗の妹の麗花がいることから、そこへ行けば何かわかるのではないかと考えていた湘だったが、職業柄、裏社会に顔が知られ過ぎていた。そこで紅竜に自分の代わりに探って欲しいと頼んだのだった。了承した彼女に組織に関するファイルが入ったバッグを湘が渡そうとしたそのとき、それを横取りしに来た連中が現れた。悪漢を次々と蹴散らす紅竜。だが湘はナイフで胸を突かれて命を落とした。

梨花とともに横浜へ渡った紅竜だったが、待ち伏せていた男たちに取り囲まれた。少女を守りながらの戦いに難儀していると、親友のミッチーがバイクで駆けつけて救出した。ブティックを営む麗花を訪ねると快く迎え入れてくれたが、彼女は同じ横浜に秀麗がいることを知らなかった。仲が良い姉妹なのに連絡をくれないなんてと麗花は思い悩んだ。その夜、エムパイアに花売り娘として入店した紅竜は、売春を窺わせる金銭のやり取り行う欧米人の船員がいたことから、特別室へ続く扉を見つけた。一室からすすり泣く声が聞こえたため中に入ると、スージーが鏡台に突っ伏していた。秀麗が帰ってくるのを梨花が心待ちにしていることを話すと、スージーは日本へ来ればいい働き口あるというので彼女を誘ったが無理矢理ここへ連れて来られたと打ち明けた。そして別のところへ連れて行かれた秀麗はボスの情婦にされているの違いないと言った。そのボスとは王龍明という中華街の支配者だった。クラブの用心棒たちに行く手を阻まれた紅竜はスージーを連れて逃げようとしたが、スージーは口封じのために刺殺されてしまった。

組織の秘密を嗅ぎまわる紅竜に怒り心頭の王は、特殊部隊内でデスマッチを行い最後まで勝ち残った者を四天王に加えて女ドラゴンと戦わせることにした。四天王と固めの杯を交わす王の前に現れたのは、地獄突きの黒崎こと黒崎剛だった。売り込みに来た彼はその内の一人を一撃で倒して四天王に加わり、1千万円の報酬を約束させた。エムパイアの様子を探っていた紅竜は、男たちが荷物をトラックに運び込んでいるのを目撃したため、出発と同時に荷台の幌に飛び移った。するとトラックは横道へ逸れ工場へ入って行った。そこに待ち受けていたのは四天王の一人でヌンチャク使いのシンシンだった。紅竜は罠に落ちたことがわかると自前のヌンチャクで対抗した。

屋台的映画館

怪猫呪いの壁

  • posted at:2015-10-20
  • written by:砂月(すなつき)

かいびょうのろいのかべ
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1958年
公開日:1958年6月15日 併映「白蛇小町」
監督:三隅研次
製作:酒井箴
企画:財前定生
脚本:民門敏雄 岡本繁男
撮影:相坂操一
録音:奥村雅弘
音楽:高橋半
照明:中岡源権
美術:太田誠一
編集:西田重雄
邦楽:中本利生
製作主任:田辺満
装置:三輪良樹
装飾:中島竹次郎
背景:北條三郎
美粧:湯本秀夫
結髪:石井エミ
衣裳:黒沢好子
擬斗:宮内昌平
記録:梶谷美子
普通写真:松浦康雄
助監督:土井茂
撮影助手:森田冨士郎
録音助手:近藤正一
照明助手:上里忠男
音響効果:倉島暢
移動効果:村若由春
演技事務:竹内次郎
進行:吉岡徹
出演:勝新太郎 浦路洋子 近藤美恵子 村田知英子 舟木洋一
シネマスコープ モノクロ 73分

最愛の妻・環を一年前に失い悲しみに暮れる和泉国の藩主・前田大和守利光は、敷地内に霊を祀るための廟を建てることにした。そんな利光の心を慰めていたのは、一子・信千代の世話をする腰元の志乃だった。そうとは知らない中老の五月は側用人の田所典膳と結託し、大願成就の第一歩として腰元の夏江を寝所に送り込んだ。だが美貌の夏江を以ってしても利光の心を動かすことは出来なかった。五月は田所との密会場所として使用している完成間近の霊廟に夏江を呼び出し失敗を質した。すると夏江は殿の身の回りの世話をしているところを志乃が横合いから邪魔したと嘘をつき、それを信じた五月は志乃を始末する企みを田所と行った。そのとき黒猫が霊廟の壁を突き破って飛び出したのだった。

利光の代理として環の墓参りを任せられた志乃は、そのついでに兄・竹内喬之助が開く道場に立ち寄った。小野派一刀流の使い手である喬之助だったが、生活はだらしなく汗臭い着物が押し入れに突っ込まれていた。山のような洗濯物を片付けようとした所へやってきたのは、いつも彼の世話を焼く梢だった。その頃、利光の屋敷では信千代が講義を受けていたが、そばに志乃がいないことで気が散っていた。ふと庭に目をやると廊下に置いていた鳥かごに黒猫が近づき、小鳥を狙おうと構えていた。怒った信千代は後を追ったが逃げ足の速い黒猫には敵わなかった。するとその様子を見ていた五月がいとも簡単に捕まえ、信千代に手渡したのだった。そこに帰ってきた志乃は、折檻しようとする信千代にこの猫が環の飼っていた黒姫だからやめるようにと諭した。そして五月に同意を求めたが、彼女はそんな野良猫を見たことがないし似たような猫はいくらでもいるとしらばくれた。諦めようとしない信千代を説得しようとした志乃だったが、やり取りをしているうちに黒姫が逃げてしまい、信千代の機嫌はますます悪くなった。戸惑う志乃に声を掛けた利光が代参の様子を聞きたいと屋敷へ連れて行くと、五月はそれを苦々しく見送った。

将軍家の日光参拝に仕えることになった利光は、その前日に酒席を設けた。すると五月が旅先での世話を夏江にさせることを提案し、酌をさせようとした。そのことが癪に障った利光は風に当たりたいと部屋を後にし、志乃に同藩の渥美郁次郎が推挙した喬之助を指南番にすると言った。喜ぶ彼女に利光はわしからも頼みがあると言い、信千代の母になって欲しいと告白した。それを聞いた志乃は恐れ多いと驚きを隠せなかった。翌日、志乃の悩みを聞いて郁次郎との婚姻の約束を破ることがないことを確認した喬之助は、利光が旅から帰ってから全て話して辞退しろと助言した。その夜、霊廟にいた郁次郎に志乃が相談を持ち掛けると、一日も早くあなたと祝言を挙げたいから殿に口添えすると約束した。するとそこに五月の息がかかった者たちが現れ、不義者として二人を斬殺しようとしたのだ。郁次郎は何とか逃げ果せたが、志乃は命を落とした。遺体の始末に困って霊廟の壁の中に隠そうとすると、何処からともなく現れた黒姫が志乃を守ろうと壁の隙間に飛び込んで威嚇を始めたのだ。怯えた田所は猫と一緒に塗り込んでしまえと手の者に命じた。

屋台的映画館

ガンマー第3号 宇宙大作戦

  • posted at:2015-06-28
  • written by:砂月(すなつき)
がんまーだいさんごううちゅうだいさくせん
東映=ラム・フィルムI.N.K
配給:東映
製作年:1968年
公開日:1968年12月19日 併映「ピノキオの宇宙大冒険」「河童の三平 妖怪作戦」「人のくらし百万年 マニ・マニ・マーチ」
監督:深作欣二 田口勝彦
企画:アイバン・ライナー ウイリアム・ロス 扇沢要 太田浩児
脚本:トム・ロー 金子武郎
撮影:山沢義一
録音:渡辺義夫
照明:梅谷茂
美術:江野慎一
音楽:津島利章
編集:田中修
助監督:山口和彦
進行主任:阿部征司
装置:松野太三郎
装飾:武井正二
記録:山之内康代
特撮:日本特撮映画株式会社
現像:東映化学工業株式会社
出演:ロバート・ホートン リチャード・ジェッケル ルチアナ・パルツィ バッド・ウイドム ウイリアム・ロス
シネマスコープ カラー 77分

高度な文明が発達した22世紀。国連宇宙センター(UNSC)は宇宙ステーション・ガンマー3号から送られてくる太陽磁気強度など観測データの解析を行っていた。ある日、4番モニターで異常な電波障害をキャッチした。不明瞭な画像を分析した結果、それが質量600万トンといわれる二等遊星・フローラであることがわかった。しかもその進路が地球との衝突コースに入っているのだ。残り時間は10時間足らず。進路を変えることは不可能なため、300メガトンの核爆弾を遊星の3か所に仕掛けて爆破するしか危機を回避する方法はなかった。この重要な任務にジョナサン・トンプソン所長が指名したのはジャック・ランキン中佐だった。指令書を受け取ったジャックはロケットでガンマーに向かった。

ガンマー司令部の隊長はヴィンス・エリオット中佐だったが、任務完了まではジャックに指揮権があった。二人はかつてチームを組んでいたこともあって気心の知れた仲だった。ヴィンスはガンマーの管理をマーチン大尉に任せると作戦に志願した。作戦に参加するのは二人の他にスコット軍曹、モリス中尉、そして宇宙コンサルタントのハンス・ハルパーソン博士と助手のマイケルなど計8人だった。1号の爆弾設置地点にはジャックとスコット、2号地点はヴィンス、ロケット着陸地点の3号地点にはモリスが当たることになった。地表に降り立ったのは1時53分。2時45分までに作業を終えてロケットに戻れとジャックは全員に伝えた。作業は順調に捗り、ジャックはドリルで掘った穴に爆弾を差し込むとカートでロケットに戻ろうとした。ところが緑色をした物体が車輪に絡みついて動かすことが出来なくなっていたのだ。ジャックはスコットにカートの放置を命じ、走って戻ることにした。

集合時間が過ぎてもハンスは戻ってこなかった。生物学者のハンスにとって緑色をした粘性の生物は魅力的な実験材料だった。その頃ロケットでは、ジョナサンに爆破時刻を3時に早めるように言われたことでジャックは苛立っていた。フローラのスピードが増したのだ。脱出するのに時間が足りないためハンスを置き去りにしようとしたが、ヴィンスは2、3分待つべきだと主張した。かつて彼の考えに賛同して仲間を失った苦い経験を持つジャックは早く乗れと皆に促したのだった。そこへハンスが生物の入ったケースを手に持って戻ってきた。すると怒りが頂点に達したジャックはこんな物を持って行けるかとケースを奪い取り地面に叩きつけた。ロケットは限界を超えたスピードで飛び、何とか無事に爆発から逃げ延びた。ガンマーに戻ったジャックは歓迎ムードで盛り上がるクルーたちを尻目に、乗組員の衣服と用いた器具を責任もって少なくとも三度消毒して欲しいとハンスに頼んだ。だがそのことがさして重要ではないと考えていたハンスは、マイケルに全てを任せたのだった。

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