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影を斬る

  • posted at:2017-02-07
  • written by:砂月(すなつき)
かげをきる
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1963年
公開日:1963年3月1日 併映「定年退職」
監督:池広一夫
企画:財前定生
脚本:小国秀雄
撮影:武田千吉郎
録音:奥村雅弘
照明:加藤博也
美術:西岡善信
音楽:斎藤一郎
編集:菅沼完二
装置:川口隆
擬斗:宮内昌平
邦楽:中本敏生
音響効果:倉島暢
助監督:遠藤力雄
製作主任:橋本正嗣
現像:東洋現像所
出演:市川雷蔵 嵯峨三智子 坪内ミキ子 成田純一郎 松本錦四郎
シネマスコープ カラー 82分

東北最大の雄藩として禄高六十二万五千石、藩士の数は三万五千名を超えるという伊達陸奥守忠宗の居城、仙台青葉城。城内にある御金奉行所や御蔵奉行所、御勘定奉行所では居眠りする暇もないほど皆せわしなく働いているが、泰平の世となると御長柄奉行所などは兵器の点検以外にやることがなかった。ふた言目には今の若い者はと口癖のように怒鳴る城代家老の伊達将監は、居眠りする小野伊織に対しいつ御舟奉行に御役替えになったのかと冗談を言ったが、それが通じなかったことでまた怒鳴った。同じように井伊直人も舟を漕いでいるのではないかと御天守奉行所を覗いてみると、そこに姿はなかった。天守を見回り中だと教えられた将監は直人の精勤ぶりに感心しその様子を見に行くことにしたのだが、実際に天守に上ってみると彼は寝転がって昼寝をしていたのだ。将監が見回りに来たことを知り居住まいを正した直人は、天守閣なるものは城の最後の拠点とするものだから殿の御座所となるこの場所の寝心地を試していたと言い訳した。呆れた将監が、素行が定まらず女遊びにうつつを抜かしている噂があるがと尋ねると、直人は恐れながら拙者が女にもてるのは拙者の罪でしょうかと言った。そして才知、美貌、教養を兼ね備えた自分に似合いの女性など仙台城にはいないと言い放つと、将監はその方に嫁の 来手などあるまいと皮肉った。それを聞いた直人が仙台小町と称す将監の娘が自分の嫁にふさわしいのであれば心に入れておきますと言うと、わしの娘がお前の嫁など汚らわしいと吐き捨てた。

御天守奉行であり剣術指南役でもある直人は、将軍家の娘を奥方に持ったことで頭が上がらない忠宗を連れての夜遊び三昧。金に困ると奉公人の笠原左内に無理を言って工面してもらうのだ。ところが御前が戻ってくるということになり、もう楽しい日々も今夜限りかと忠宗は落胆した。そんな殿様を不憫に思った直人は何とかして左内から二両を貸してもらおうとしたが、借金が嵩んでいることを理由に出し渋った。困った直人だったが、後に将監が訪ねてくることを思い出し、莫大な持参金付きの嫁の口があると嘘をついた。相手が仙台小町と聞いて笑い話だと思った左内だったが、本当に将監の声がしたことで信じたのだ。直人は酒代を手にすると裏口から姿を消そうとしたが、将監にばれてしまった。それでも直人の友人と称した忠宗が櫓下に向かうと、将監も心配になってついてきたのだった。その頃、仙台城では御前の御国入りが早まり今夜中に着くかもしれないということで将監の行方を捜し回っていたが、そんなこととは露知らず。監視役の彼はいつの間にか一緒になって盛り上がり、直人に伝えるべきことを忘れていた。

屋台的映画館
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砂月(すなつき)
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ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

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