東宝映画=東宝映像
配給:東宝
製作年:1975年
公開日:1975年7月12日 併映「がんばれ!若大将」
監督:石田勝心
製作:田中友幸 田中收
原作:田中光二
脚本:大野靖子 舛田利雄
撮影:西垣六郎
美術:村木与四郎
録音:渡会伸
照明:高島利雄
効果:東宝効果集団
整音:東宝録音センター
音楽:鏑木創
主題歌:「あなたは旅人」橋本葉子
監督助手:今村一平
編集:小川信夫
スチール:中尾孝
現像:東京現像所
製作担当者:村上久之 徳増俊郎
特殊技術・撮影:富岡素敬
特殊撮影・美術:井上泰幸
特殊撮影・照明:森本正邦
特殊撮影・スチール:田中一清
特殊撮影・監督助手:川北紘一
特殊撮影・制作担当者:篠田啓助
特殊撮影・合成:松田博
特殊撮影・光学撮影:宮西武史
特殊撮影・光学作画:塚田猛昭
特殊撮影・操演:松本光司
特殊撮影・特殊効果:渡辺忠昭
特技監督:中野昭慶
出演:丹波哲郎 藤岡弘 宍戸錠 水谷豊 金沢碧
シネマスコープ カラー 100分
原油を満載して帰国の途に就く大型タンカーのアラビアン・ライト号。2年間現地で原油の採掘事業に携わった技師の館次郎は、久しぶりに生まれ故郷の地を踏めることに心を躍らせていた。タンカーが伊豆半島の南方にさしかかった頃、次郎はお世話になった関係者に挨拶をして回っていたが、江原一等航海士から大切な物に気付いていないことを指摘され物思いに耽った。彼には未知子という恋人がいたが、仕事を優先して異国の地に渡る決意をしたために破局したのだ。今回の帰国は、まだ二人の間に愛が残っているかを確かめるためでもあった。次郎がぼんやりと海を眺めていると、2マイル先から遭難を知らせる榴弾が上がった。江原は双眼鏡で6人乗りのゴムボートを確認したものの遭難信号がないことから不審に思い宗方船長に報告した。だが付近に船舶がないことがわかると宗方は救助に向かう様指示した。救助中に縄梯子を登る男のバッグから銃身が見えたことで宗方は乗船阻止を命じたが、気づくのが遅かった。タンカーはシンバをリーダーとするテロリスト集団に乗っ取られ、草下通信士は第三管区海上保安本部に救助を要請した。
シンバは乗員を分断するために、船長と航海士、操舵士を操舵室に、その他の乗員を機関室と食堂に押し込んだ。それから乗員が外を確認出来ない様にしてカーゴタンクの給油口に爆雷をセットした。シンバは宗方に目的地が東京湾であることを示すと神風特攻機の様に爆雷を抱いて突っ込むと宣言した。テロリストたちは既に国内の港と停泊している船に爆雷をセットしており、無事に東京湾へ進入することが出来ればその名前を公表すると言った。宗方が苦渋の決断を迫られていた頃、食堂では食事の準備が進められていたが、出航に備えて機関室にいた機関士の片岡は相手から銃を奪い取れば何とかなるのではないかと考えていた。そこで食事が運ばれてきたタイミングで相手に飛び掛かろうとしたが、失敗。蜂の巣にされた。そのことを次郎から伝え聞いた宗方は激怒した。
日本政府は緊急災害対策本部で記者会見を開いたが、新聞記者から対策の甘さや何らかの取引について指摘されると、葛城対策本部長は全面的に否定し人命優先を強調した。そこにタンカーが京葉シーバース付近で停止したという情報が入った。そこがテロリストたちの目的地点なのだ。シンバは彼らがムンクと呼ぶ日本人に政府に対する要求文を代読させた。それは鹿児島県にある原油備蓄基地の喜山CTSを航空自衛隊の戦力で爆破せよというものだった。そしてそれを確認する手段としてテレビによる同時中継の実施を要求した。準備時間は翌日の正午。それを過ぎれば直ちにアラビアン・ライト号を爆破すると警告した。彼らは先進国による諸資源の占有等の国際情勢を打破するために結成された資源公正分配推進組織「POFFDOR」、通称ポフドールのコマンドチームで、見せしめのために日本を選んだのだ。そして彼らの決意が固いことを示すために、既に破壊工作を施したタンカーを午前0時に爆破すると予告した。だが船名と停泊している港の名前が明かされることはなかった。
屋台的映画館
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