東宝=渡辺プロ
配給:東宝
製作年:1965年
公開日:1965年10月31日 併映「喜劇 駅前大学」
監督:古澤憲吾
製作:藤本真澄 渡辺晋
脚本:笠原良三 田波靖男
撮影:飯村正 小泉福造
美術:村木忍
録音:増尾鼎
照明:隠田紀一
整音:下永尚
音楽:広瀬健次郎 萩原哲晶
主題歌:「大冒険マーチ」ハナ肇とクレージーキャッツ
・・・:「遺憾に存じます」ハナ肇とクレージーキャッツ
監督助手:長野卓
編集:黒岩義民
現像:東京現像所
製作担当者:古賀祥一
特殊技術・撮影:有川貞昌 富岡素敬
特殊撮影・美術:渡辺明
特殊撮影・照明:岸田九一郎
特殊撮影・合成:向山宏
特殊撮影・監督助手:中野昭慶
特殊撮影・制作担当者:小池忠司
特技監督:円谷英二
出演:ハナ肇 植木等 谷啓 犬塚弘 石橋エータロー
シネマスコープ カラー 103分
フランスで大量の偽造紙幣が発見され、アメリカやソ連、イギリスなどでも同様の事件が発生したことから、日本銀行でも確認を行ったところ偽の一万円札が見つかった。銀行の窓口で見つかった紙幣と銀行が保有していた同じ番号の紙幣を照合したものの、専門家にも見分けがつかなかった。何故なら紙の質から印刷技術など何から何までそっくりだったからだ。造幣局では同じ番号の札を印刷しないことから、どちらかが本物でどちらかが偽物、あるいは両方が偽物という可能性があった。国際的な陰謀団の存在が考えられることから、内閣総理大臣は関係者を集めて会議を開き各国の警察と協力して捜査を行うよう命じた。これを受けた警視総監は、これが国民に知れ渡れば経済に影響を及ぼすことから、秘密の保持を重視し関係各方面と綿密な連絡を取って科学的捜査方式の成果を十分に発揮せよと特捜本部に通達した。そしてマスコミ関係へ意図が漏れないように注意せよと喚起した。乾刑事と市橋刑事が殺しや強盗事件専門の我々がパッとしない偽札事件に回されたと嘆いていると、花井部長刑事は科学捜査と言っても最後は経験と長年の勘が物を言うのだから足と粘りで行こうと活を入れた。
元体操選手で雑誌「週刊トップ」の記者の植松唯人が起床して身支度を整えていると、突然隣の部屋が爆発した。壁に空いた大きな穴から顔を出したのはビール会社の技術者で発明家の谷井啓介で、唯人が提案した「高温高圧による瞬間飯炊き釜」を実験しようとスイッチを入れた途端に吹き飛んだのだ。啓介の部屋には妹の悦子が同居していることから唯人は心配になって覗いたが、無傷だったものの家具はめちゃめちゃ。おまけに発明で特許を取って金儲けしようと焚きつけるからだと嫌味を言われてしまった。それでもへこたれない唯人は、天才的な技術者の啓介が発明品で特許を取って世界的に売り出せば、君は会社の社長夫人に収まれるんだと言った。その日本一の電機会社の社長が唯人だとわかると悦子は鼻で笑った。
産業会館で受付嬢をしている悦子に会いに行った唯人は、そこで森垣金融の社長・森垣久美子と出会った。彼女は悦子が夢中になっている大企業の御曹司・石崎を紹介されたことでここに来たのだが、唯人が週刊誌の記者だとわかると逃げるように部屋へ入った。久美子は石崎に10億円の融資を行い、午後9時にクラブ・サハラで会うことを約束すると足早にビルから出て行ったが、それを目ざとく聞きつけた唯人は悦子のことが気になり潜入することにした。一方、勘を頼る花井もデカい札がスイスイ動く薄暗い場所としてサハラに目をつけていた。
屋台的映画館
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