東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1971年
公開日:1971年10月27日 併映「昭和残侠伝 吼えろ唐獅子」
監督:鈴木則文
企画:天尾完次
原案:小山裕久
脚本:皆川隆之 鈴木則文
撮影:古谷伸
照明:若木得二
録音:堀場一朗
美術:井川徳道
音楽:鏑木創
編集:神田忠男
助監督:皆川隆之
記録:田中美佐江
装置:温井弘司
装飾:宮川俊夫
美粧結髪:東和美粧
衣裳:高安彦司
擬斗:三好郁夫
進行主任:真沢洋士
主題歌:「女番長ブルース」八田富子
挿入歌:「恋する者たちよ」ピーター
・・・:「波止場」西来路ひろみ
出演:池玲子 弓恵子 西来路ひろみ 賀川雪絵 阿部徹
シネマスコープ カラー 86分
女ネリカンを脱走した牝蜂が結成したアテネ団。女番長の玲子は団員を率いて神戸を中心に非行の限りをつくしていた。玲子と真弓が三宮駅前の歩道橋でカモを探していると石部金吉のような物堅い男が歩いてきた。真弓は止めた方がいいと諭したが、そんなヤツに限ってスケベ男に違いないと玲子はアタックすることにした。彼女は中年男に近づくと100円恵んでくれたらいい娘を紹介してあげると話しかけた。そして脈があるとみるや、育ちのいい名門女子大生がお金に困っていて今日中に2千円を都合しなければならないのとまくしたてた。こんなチャンスは二度とないと言われ心がぐらついた男は気安くついて行った。ホテルの一室で男のお相手をするのは女子大とは無縁の団員・サセ子だった。彼女は精力がつくモノを作ると言ってドリンクに睡眠薬を混ぜた。その効果はてき面で男は一瞬にしてダウンした。簡単には起きないことを確認するとサセ子は玲子と真弓を招き入れて金品を物色したが、財布には3千円と小銭。悪態をつくと三人は男の乗用車を盗んで逃走を図った。ところがその途中でエンジンがオーバーヒートしたため近くに停まっていた代わりの車を盗もうとしたのだが、鍵が掛かっていてどうしようもなかった。そこで窓を石で叩き割ろうとしたのだが、偶然通りかかった杉岡英二をリーダーとするバイク集団・学生愚連隊に一部始終を見られてしまった。黙って後ろに乗るか、警察に通報されるかの選択を迫られた玲子たちは、仕方なくバイクに乗ることにした。英二たちは廃工場に連れ込んで三人を犯そうとしたのだが、抵抗に合って手こずるうちに玲子の用心棒である北神会の巽次郎が助けに駆けつけたのだった。
ある日、アテネ団に入りたいとセーラー服の女子高生がやってきた。玲子は宥子がバージンであることを知ると課題を出した。それは自らの指で処女を喪失することだった。度胸試しをクリアすると玲子は彼女に合格を与え、アジトにしているアパートに招くとデパートで万引きした服で着飾らせた。そこに訪ねてきたのは前の女番長で二度目の少年院帰りのジュンだった。現在のアテネ団は玲子が作成したアテネ憲法で規律を正していたが、束縛されることに反感を抱くジュンはその考え方に異議を唱えた。その頃、巽は部下の前で北神会は今や押しも押されぬ極道予備軍で後は秋本組からのお墨付きをもらうだけだと訓示した。彼の夢は秋本組の幹部になることであり北神会が秋本組の一部となることだったが、アテネ団が組に挨拶に来ていないことを金庫番の紺野房夫から咎められうなだれた。秋本組は神戸を中心に活動する暴力団で、組長の秋本剛は関西一円を牛耳ることを目論んでいた。そのために北神会やアテネ団、そして5年前に関本組の組長を殺害して逮捕され出所してきたばかりの土居政也をも利用しようと考えていた。
屋台的映画館
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