東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1978年
公開日:1978年8月12日 併映「多羅尾伴内 鬼面村の惨劇」
監督:鈴木則文
企画:天尾完次 高村賢治
脚本:掛札昌裕 中島信昭
撮影:飯村雅彦
録音:小松忠之
照明:川崎保之丞
美術:桑名忠之
編集:鈴木宏始
助監督:森光正 馬場昭格
記録:宮本衣子
擬斗:日尾孝司
宣伝担当:本間昭信 小田和治
スチール:藤井善男
製作進行:小島吉弘
装置:中村文栄
装飾:酒井喬二
音響効果:岩藤竜三
美粧:井上守
美容:石川靖江
衣裳:内山三七子
演技事務:和田徹
振付:星野隆
協力:東映俳優センター
現像:東映化学
音楽:木下忠司
主題歌:「一番星ブルース」菅原文太 愛川欽也
協力:下呂温泉 企画協力:(株)カントリー
協力:三重県鳥羽市戸田家別館 東駒ベーシック清酒(株) 藤田観光(株)下田海中水族館 哥麿会
出演:菅原文太 せんだみつお 原田美枝子 樹木希林 亜湖
アメリカンビスタ カラー 103分
UFOや宇宙をテーマにした映画が次々と公開されSFブームが到来した日本列島。その影響はトラック野郎・一番星こと星桃次郎にも及んでいた。UFOに関する書籍を買い漁ると、天体望遠鏡で姿を追い無線で交信を試みた。伊勢湾フェリーでの移動中も時間を惜しみ、昼間であろうが関係なく観測に精を出していた。その様子を呆れてみていたのは、彼の相棒・やもめのジョナサンこと松下金造だった。桃さんのUFO狂いは地球の女に振られ過ぎたからじゃないのかと金造がバカにすると、頭に来た桃次郎は怒鳴って追いやった。そんな彼に声を掛けてきたのは、グラマーな美女の小百合だった。小百合は桃次郎の手を取ると、これが第一種接近よと言った。次に彼の手を引き寄せて胸に触らせると、これが第二種接近よと言った。さらに腰を触らせて第三種接近よと言った。調子に乗った桃次郎が別の場所へ手を伸ばそうとしたそのとき、寸前で引き留めたのは彼女の兄と称する桶川玉三郎だった。玉三郎は丸菱商事営業部と書かれた名刺を渡すと、メイドインイングランドの高級紳士服を扱っており今なら市価の6割引きでサービスしていると言って4万8千円の純白のスーツをケースから取り出した。小百合からUFO研究の先生にぴったりだと言われ気を良くした桃次郎が気前よく現金で支払うと、船が着いたら真珠島で散歩しましょうと耳元で囁かれたため舞い上がった。鳥羽港に着くと買ったばかりのスーツに身を固めた桃次郎は波止場で小百合が来るのを今か今かと待っていた。するとその近くに同じように純白のスーツ姿の金造がいるのだ。ライバルの出現に驚いた二人はにじり寄ると、玉三郎と小百合が乗った車が彼らの前を横切ったのだ。撒いていた水に濡れたことが原因でスーツが縮み、小百合だけでなく玉三郎にまで騙されていたことを知ったのだった。
夜の国道をひた走る一番星号。桃次郎が宇宙人をテーマにした大人向けのラジオドラマを聞きながら運転をしていると、車内に装備したUFO探知機が反応し光の前に立つ人影を前方に見たのだ。宇宙人だと確信した彼はトラックを停めると近づいて確認した。それは白いウェットスーツ姿の美女だった。一目惚れした桃次郎は宇宙から来た使者の方ですねと声を掛けると自己紹介し、あなたのような美しい方と第三種接近出来るなんて光栄だと言った。それを聞いてクスリと笑う美女。すると後ろから金造が追いかけて来て、正月と盆に出る病気なのですみませんと引きずって行ったそそして二人が言い争っているうちに彼女は姿を消した。
尾鷲魚市場で荷を積み帰途を急いでいると、桃次郎は前方に玉三郎の車を発見した。だが巧妙な運転にまんまと巻かれてしまった。仕方なくドライブイン・海女の郷で食事することにした二人だったが、そこで玉三郎と鉢合わせした。彼は桃次郎にとっちめられたことで、かつて自分もトラック野郎だったことを白状した。もう一度トラックに乗りたいという玉三郎の熱意と口のうまさに負けた金造は助手として雇うことにしたが、大飯食らいでまるで役に立たないことがわかると桃次郎に引き取ってくれと頭を下げた。
屋台的映画館
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