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呪いの館 血を吸う眼

  • posted at:2016-06-22
  • written by:砂月(すなつき)
のろいのやかたちをすうめ
東宝
配給:東宝
製作年:1971年
公開日:1971年6月16日 併映「雨は知っていた」
監督:山本迪夫
製作:田中文雄
脚本:小川英 武末勝
撮影:西垣六郎
美術:育野重一
録音:渡会伸
照明:佐藤幸次郎
音楽:真鍋理一郎
整音:東宝録音センター
監督助手:河崎義祐
編集:近藤久
合成:三瓶一信
現像:東京現像所
製作担当者:橋本利明
出演:高橋長英 江美早苗 藤田みどり 岸田森 高品格
シネマスコープ カラー 81分

富士見湖の畔にある屋敷で妹で大学生の夏子と暮らす中学教師の秋子は、冬休みを利用して趣味の絵画を完成させようとしていた。彼女が頼りにしているのはレストハウスの管理人をしている久作で、愛犬・レオとの散歩の途中に出会うと裏口のドアの鍵を修理して欲しいと頼んだ。二人が話し込んでいるとシェパードのレオが突然走り出し、その拍子に倒れ込んだ秋子の脳裏に幼い頃に見たある夢の記憶がよぎった。心配し久作が彼女を助け起こすと、レオは運送屋のトラックとともに戻って来た。運転手は大きな木箱を降ろすなり、知らないと久作の質問に一切答えずに凍るような眼を向けて走り去った。久作は秋子に別れを告げると建物に木箱を引き入れたが、梱包材を外して包んだ布を取り去ると西洋の白い棺が現れたことから、悪ふざけにも程があると西原運送店に抗議の電話をした。だが先方はそんな荷物は扱った覚えがないという。思案の末、久作は棺を開けてみることにしたのだが、中は空で敷物の一部に血がついていたことから、顔を近づけて調べてみることにした。すると背後から伸びた手が彼の肩にかかった。

秋子が完成させようとしているのは、夕暮れの空から巨大な眼が覗き込んでいる奇妙な絵だった。ただ訳もなく目の底に浮かんでくる様子を描いただけだというその絵を見た夏子は、そのモチーフが5歳のときに見たというあの怖い夢ではないかと言った。するとその内容は忘れていると前置きをしながらも秋子はたぶんそうだと頷いた。それを聞いた夏子は、また彼に叱られるわよと指摘した。秋子の恋人は精神科医の佐伯で、つまらない強迫観念はすぐに忘れるべきだと言われていたからだ。だがどうしてもあの眼だけはどうしても忘れられないことから、何かの手がかりになると思い絵に表すことにしたのだ。これまでは特に動きはなかったが、先ほど起きたことを夏子に話すことにした。レオが運送屋の車目掛けて突然走り出した光景があの夢にそっくりだったことを。夢の中では先代のレオが見向きもせずただひたすら真っ直ぐに走って行くのだ。そして・・・。その先はどうしても思い出すことが出来なかった。

屋敷に遊びにやってきた佐伯は、秋子から話を聞くと運送屋だって機嫌が悪いことだってあるさと笑い飛ばした。そしてとても怖い幼児体験が大人になっても消えない君のような例はよくあり、その怖さに実態がない感覚的なものであることから悪夢や幻覚、架空の敵を作り出してしまうのだと説明した。それを横で聞いていた夏子は、そんな夢の話よりさっさと結婚して姉を幸せにしてあげれば強迫観念なんて吹っ飛んじゃうんじゃないかしらと言った。二人は顔を見合わせて苦笑するしかなかった。

屋台的映画館
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ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

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