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人が人を愛することのどうしようもなさ

  • posted at:2025-09-04
  • written by:砂月(すなつき)
ひとがひとをあいすることのどうしようもなさ
東映ビデオ=オービー企画
配給:東映ビデオ
製作年:2007年
公開日:2007年9月8日
監督:石井隆
企画:石井徹 松田仁
プロデューサー:阿知波孝
脚本:石井隆
撮影:佐々木原保志 寺田緑郎
照明:牛場賢二
録音:北村峰晴
美術:山崎輝
編集:村山勇二
音楽:安川午朗
音楽プロデューサー:石川光
スクリプター:田中小鈴
VE:矢部光宏
音響効果:斉藤昌利
ヘアメイク:山内聖子 相場広美
衣裳:森口誠治
アクションコーディネーター:柴原孝典 秋永政之
製作担当:小松功
制作主任:高見明夫
制作進行:小澤智之 安井謙 稲垣隆治
助監督:日暮英典 山下司 伊藤栄
製作協力:ファム・ファタル
企画協力:宇佐美廉
出演:喜多嶋舞 津田寛治 永島敏行 美景 伊藤洋三郎
アメリカンビスタ カラー 117分

多忙な日々を送る人気女優の土屋名美は映画の撮影の合間に編集者の葛城によるロングインタビューを受けることになった。彼女は芸能界に巻き起こった美少女ブーム期にCMでデビューしアイドル女優として活躍したが、24歳の時に15歳年上のベテラン俳優・土屋洋介と結婚した。幅広く活躍する俳優と清純派女優の結婚は当時のマスコミを大騒ぎさせた。葛城とのインタビューでプライベートな事柄まで赤裸々に語った名美は、今撮影中の映画について話すことになった。「レフトアローン」という作品は役者夫婦の愛と破綻の物語で、芸能界のおしどり夫婦と呼ばれている夫が新人女優と不倫し主人公の鏡子が絶望に陥るというストーリーだった。主人公の女優・鏡子を名美が演じ、夫で俳優の藤倉に扮するのが洋介だった。そして藤倉の愛人・涼子役には新進女優の小谷純子が抜擢された。レフトアローンには劇中劇が二つあるが、そのうちの一つが「愛の行方」だった。

鏡子は藤倉が涼子と親密な関係にあるのではないかと考えていた。彼の携帯電話に残された涼子からのメールを偶然見て以来、確信に似たものがあったのだ。鏡子が映画のロケで留守にした夜、裏口から家に入ると気づかれないように居間へ向かった。ソファーには女物のスカートや紙袋が置いてあり、テーブルには飲みかけの酒のセットがそのままになっていた。グラスは二個。上の階からは人が争うような声がしたことから鏡子は階段をゆっくりと上がった。二階から三階の寝室に上がるにつれて声は大きく聞こえてきた。藤倉は涼子と情事の最中だった。陰から見ている鏡子に気づいた涼子は謝って部屋を出て行き、藤倉は芝居の稽古だと言い張った。だが鏡子の怒りは収まるはずがない。すると藤倉は彼女を強く突き飛ばして部屋を出て行った。ここで監督の「カット!」という声が室内に響き渡りその日の撮影は終了した。藤倉は鏡子に近づき謝るが、彼女は日頃の鬱憤を晴らしているように感じていた。するとすかさずフォローに入ったマネージャーの岡野は鏡子の演技をべた褒めした。藤倉は以前から不満を抱えていた。忙しくてすれ違いの毎日を送るようになったのは家庭を顧みない鏡子の主婦としての怠慢だと考えていたのだ。追い詰められ精神のバランスを崩した鏡子は行き場を失ったが辛うじて扉をこじ開けたのだった。

屋台的映画館
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軽蔑

  • posted at:2025-09-01
  • written by:砂月(すなつき)
けいべつ
角川映画=ステューディオ スリー
配給:角川映画
製作年:2011年
公開日:2011年6月4日
監督:廣木隆一
エグゼクティブプロデューサー:椎名保
製作:池田宏之 梅川治男
企画:嵐智史 内田ゆき 志摩敏樹
プロデュース:森重晃
プロデューサー:大森氏勝 湊谷恭史
原作:中上健次
脚本:奥寺佐渡子
撮影:鍋島淳裕
照明:豊見山明長
録音:深田晃
美術:丸尾知行
編集:菊池純一
コスチュームデザイン:石橋瑞枝
ヘアメイク:永江三千子
スクリプター:中西桃子
助監督:久万真路
キャスティング:前島良行
音楽プロデューサー:池畑伸人
製作プロダクション:ステューディオ スリー
出演:高良健吾 鈴木杏 大森南朋 忍成修吾 村上淳
アメリカンビスタ カラー 136分

新宿歌舞伎町で欲望のままに生きる二宮一彦は兄貴分の伊藤から多額の借金を帳消しにするかわりに仕事をするように命じられた。それは伊藤が所属する組に無許可で野球賭博を行っているトップレスバー「ニュー・ワールド」にヤキを入れることだった。ある夜、客として仲間とともに入店した彼の心は複雑だった。何故ならその店には恋焦がれるダンサーの矢木真知子が働いていたからだ。スマホで連絡をするとそれを合図の照明が落ち仲間が暴れ始めた。警報器が鳴り、スプリンクラーが作動し、店内は混乱に陥った。すると伊藤からやったら逃げろと言われていた一彦は楽屋に逃げ込んでいた真知子を連れて逃げ出したのだった。二人は夜の街を駆け抜け、立体駐車場に逃げ込むと一息ついた。店が潰れないか心配する真知子に一彦は事情を説明し、高飛びしようと提案した。踊っている時の一彦からの熱い視線を感じていた真知子は、高飛びという言葉が駆け落ちを意味していることを理解し何処でもいいよと返事した。それを聞いて喜びを隠せない一彦は彼女を車に乗せると故郷へ向かうことにした。

一彦の実家は地方の資産家で家族とは疎遠になっていた。そんな彼が突然帰ってきたことで母親の貴子は何事があったのかと驚いたのだった。一彦が真知子を紹介すると、父親の一幸は深く聞かず所有マンションの一室を二人のために用立てた。彼が叔父の伸二が営む酒屋で地道に働くことに決めると、その話を聞いた昔の仲間たちが集まるようになった。真知子は一日でも早くその暮らしに溶け込もうとしたが、一彦の友人たちは勝手にやってきて自分の家のように振舞った。そんな毎日に不安を感じた真知子は働きに出ようかと考えるようになった。

ある日、実家を訪れた一彦は両親に真知子と結婚するつもりだと打ち明けた。それを聞いた一幸はいつものように思いつきでしゃべっていると思い遊びだろうと言った。一彦は真面目に働いて生計を立てると説明するが、相手方の両親や親戚に挨拶をしていないことがわかると一幸は金をやるから別れろと言った。もし結婚をしたとしても真知子が不幸になると考えたからだ。すると一彦は台所へ行き包丁を握った。

屋台的映画館

スケバン刑事

  • posted at:2025-08-27
  • written by:砂月(すなつき)
すけばんでか
東映
配給:東映
製作年:1987年
公開日:1987年2月14日 併映「カンフーキッド/好小子」
監督:田中秀夫
企画:岡正 前田和也 植田泰冶
プロデューサー:中曽根千治 稲生達朗 手塚治
原作:和田慎二
脚本:橋本以蔵 土屋斗紀雄
撮影:大町進
照明:梅谷茂
録音:柿沼紀彦
美術:安井丸男
音楽:新田一郎
編集:只野信也
記録:高津省子
助監督:伊与田一雄
撮影効果:小野崎良雄
リーレコ:岡村昭治
選曲:秋本彰
音響効果:原田千昭
装置:石塚仙三
セット付:宮本茂
装飾:装美社
衣裳:東京衣裳
メーキャップ:サンメイク
ネガ編集:中野博
スチール:高岩震
擬斗:岡田勝
方言指導:渡部猛
コスチュームデザイン:出渕裕
特殊造型:品田冬樹 安井尚志
特殊メイク協力:原口智生
進行主任:藤沢克則
製作デスク:小貫綮子
製作担当:鈴木勝政
宣伝プロデューサー:松田仁 河井真也
PRコーディネーター:原岡健一郎
プロデューサー補:石原隆 角田朝雄
主題歌:「楽園のDoor」南野陽子
現像:東映化学
企画協力:フジテレビジョン
出演:南野陽子 吉沢秋絵 相楽ハル子 浅香唯 小林亜也子
アメリカンビスタ カラー 93分

日本の政治を裏で操る信楽老との死闘に勝利した二代目麻宮サキこと五代陽子は、スケバン刑事の任務を解かれ梁山高校の生徒として平穏な学生生活を送っていた。ある休日、歩行者天国で自由な時間を楽しんでいた彼女は先を急ぐ黒ずくめの萩原和夫とぶつかった。和夫はファイルケースを落としたが、そのまま去ったため後を追い掛けてバスに乗った。それを渡してすぐに降りるつもりでいたのだが、二人組の男が強引に乗り込んできたためそのままバスは出発してしまった。二人組は和夫を挟むようにして座ったが、陽子にとってそれはどうでもいい話。次のバス停で降りようと彼女はファイルケースを渡そうとするが和夫は知らないの一点張りだった。男たちのやり取りを見て不信感を抱いた陽子は和夫と一緒に逃げ出そうとするが、男の一人が拳銃で運転手を脅してバスを乗っ取ったのだ。すると運転手は急ブレーキを踏み陽子は運転席の後ろに設置した消火器を車内に蒔いた。薬剤は男たちの視界を奪ったが、同時にフロントガラスにも付着したことで視界ゼロのバスは停車していたショベルカーに衝突したのだった。

陽子が目覚めると暗い部屋に監禁されていた。和夫の話によると追ってきたのは三晃学園の教師らしいが、彼らが探しているのはどうやら何かの写真らしい。天井にスプリンクラーがあることに気づいた陽子はそこに靴を投げつけて混乱を起こし二人で脱出することに成功した。陽子たちがたどり着いたのは和夫が一時的に身を潜めていた樋門施設だった。和夫は丸めた紙を拾い上げこれが関係するのかもしれないと考えた。それは彼が服部校長の机の引き出しから手当たり次第盗み出した物の一つだが、関係ないと思って捨てた集合写真だった。和夫は陽子を信用し全てを話すことにした。

地獄城と呼ばれる全寮制の三晃学園は東京湾海上二キロの地点にある島にあり、服部校長の徹底した更生教育で世間の評判が高まった私立学園だった。親や教師が見放した不良たちを一手に引き受けて真面目に仕立て直すのが学園の方針だが、和夫は三か月前に親友の加藤喜久男と無期停学を喰らっている際に放り込まれたのだ。そこは学生に軍事訓練を課して殺人兵器に育て上げる極秘機関だった。和夫は仲間たちが訓練中に死に皆が無気力になって行くのが我慢ならず、世間に実態を知らしめようと脱走したのだ。話を聞き終えた陽子は暗闇機関の腕利きエージェントである西脇と接触し彼の仲介で暗闇指令と再会した。そして三晃学園を調べて欲しいと懇願するが、お前はスケバン刑事を退任したのだから新しい自分の幸せを追えと言われた。

屋台的映画館

ヒーローショー

  • posted at:2025-08-23
  • written by:砂月(すなつき)
ひーろーしょー
「ヒーローショー」製作委員会(吉本興業=角川映画)
配給:角川映画
製作年:2010年
公開日:2010年5月29日
監督:井筒和幸
プロデューサー:片岡秀介 山本恭史 仲良平 増田悟司
脚本:吉田康弘 羽原大介 井筒和幸
撮影:木村信也
録音:白取貢
照明:尾下栄治
編集:冨田伸子
音楽:藤野浩一
演出補:武正晴
制作担当:小森日出海
美術:津留啓亮
アシスタントプロデューサー:杉原奈美
プロダクションマネージャー:小泉朋
エンディングテーマソング:「S・O・S」ピンク・レディー
シニアプロデューサー:水谷暢宏
チーフプロデューサー:岡本昭彦
エグゼクティブプロデューサー:大崎洋 椎名保
出演:後藤淳平 福徳秀介 ちすん 米原幸佑 林剛史
アメリカンビスタ カラー 134分

何をやっても長く続かない性格の鈴木ユウキは相方の秀夫とコンビを組んでプロの漫才師を目指していたが、MSC主催の夏季公演でネタを飛ばしてしまった。家賃を滞納する程困窮する彼はアルバイトをしていたが、連絡をせずに休んだことを責任者に咎められ勢いで辞めた。そんな彼の唯一の楽しみは美少女が主人公のシミュレーションゲームをするためにパソコンの画面に向かうことだった。ある日、先輩で元相方の剛志と再会したユウキはアルバイトを紹介された。それは住宅展示場の一角で行われる電流戦士ギガチェンジャーショーだったが、面接時間に遅れたためショーは既に始まっていた。終了後、面接を担当した俳優でチームリーダーの浜島はユウキに特技がないことがわかると、悪の手下役と運転手をお願いした。そこにやってきた怪人バクゲルグ役の剛志を見てユウキはニヤニヤするが、剛志はヒーローより怪人の方が燃えるんだと言った。

デパートの屋上でのショーが始まり、段取り通りにバクゲルグが司会の美由紀に襲い掛かった。そして剛志が「レッドのチンポは良かったか」と耳打ちすると、動揺した美由紀は何も聞こえなかったふりをして進行した。剛志は美由紀と付き合っていたが、ギガレッド役のノボルが寝取ったことを知り怒りを抑えられないでいたのだ。彼女の掛け声でギガレッドが登場すると、剛志は名乗りが終わる前に向かって行った。二人は子供たちの前で大乱闘を繰り広げヒーローショーは中止になった。怒りの収まらない剛志はサーフショップの鬼丸兄弟の力を借りて復讐することにしたが、見た目と違って気が小さいためユウキを誘った。翌日、三人を引き連れて大学に乗り込んだ剛志は同じ席にいたギガブルー役のツトムをいたぶってノボルを精神的に追い詰め治療費の60万円を三日以内に払えと脅した。困った二人は出会い系サイトを経営するツトムの兄・タクヤを頼ることにした。タクヤは金を出すことを渋るが、その代わりに自衛隊時代の同僚だった石川勇気を紹介した。

屋台的映画館

愛獣 惡の華

  • posted at:2025-08-19
  • written by:砂月(すなつき)
あいじゅうあくのはな
にっかつ
配給:にっかつ
製作年:1981年
公開日:1981年4月3日 併映「制服体験トリオ わたし熟れごろ」「セミドキュメント 覗かれて濡れる」
監督:加藤彰
プロデューサー:細越省吾
脚本:桂千穂
撮影:森勝
照明:木村誠作
録音:福島信雅
美術:渡辺平八郎
編集:川島章正
音楽:甲斐八郎
助監督:上垣保朗
色彩計測:森島章雄
現像:東洋現像所
製作進行:桜井潤一
出演:泉じゅん 山地美貴 高村美千子 庄司三郎 内藤剛志
アメリカンビスタ カラー 68分

芝崎正はスナック「マノン」を恋人の大津ナオミと切り盛りしている。ある夜、閉店間際にヤクザ風の男がやってきたため断ろうとしたが強引に入ってきてブルーマウンテンを頼んだ。そしてカウンター席に座ると勝手に電話を掛け始め、替わりの車が出来たらこの店まで持ってきて欲しいと言った。どうやら追突されて足がないらしい。ナオミの接客する姿を見た淵上広之は、首から上は無邪気なくせにその下は大人の美しさがあると言った。正がそんなことはないと否定すると、常連客の藤本啓一は富士山の中腹にいるからその美しさがわからないんだと言った。私は高いんだからとナオミが言うと、淵上はいくらなら浮気するのかと尋ねた。今100万円くれたらいいわとナオミが冗談めいて答えると、彼は懐から札束を取り出したのだった。そしてカウンターの上にポンと100万円を投げるとさあ行こうと嫌がるナオミの腕を取った。藤本が警察に通報しようとしても、女房を売ろうとしたのが亭主でありその証拠が揃っていると何処吹く風。正はそれを返そうとするが淵上は出した物を引っ込めないのが流儀だと言った。やがて車が到着し、子分から鍵を受け取ると用事があるからタクシーで帰れと命じた。淵上はたぎるコーヒーサイフォンの上ボールに指を突っ込み、俺は不死身だから逆らわない方がいいと警告した。その不気味さに正は何も出来なかった。マノンからナオミを連れ出した淵上はマンションであらゆるセックス・テクニックを教え込んだ。

自棄になり酒場で深酒をした正はマノンで寝込んでいたが、ドアの開く音が聞こえ飛び起きた。だが入ってきたのはナオミではなく付け馬の北原ミツ子だった。正は足りなかった勘定を払うが気分が悪くなりシンクで吐いた。ミツ子が心配気に付き添っているとドアが開いた。店の中を見回した淵上がナオミは帰っているのかと尋ねるが正には心当たりがない。驚いて何時いなくなったのかと詰め寄ると一方的に殴られたのだった。すると部屋の奥からワンピースに着替えたナオミが出てきた。正は無理矢理連れて行こうとする淵上に手提げ金庫から出した札束で取り引きしようとするが、それはお前の金だと突き返され立ち上がれない程にぶん殴られた。淵上は彼がナオミを匿ったと思い込んでいたのだ。

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