東映=キティ・フィルム
配給:東映
製作年:1986年
公開日:1986年10月10日 併映「めぞん一刻」
監督:松田優作
プロデューサー:黒澤満 青木勝彦
原作:狩撫麻礼 たなか亜希夫
脚本:丸山昇一 松田優作
撮影:仙元誠三
録音:宮本久幸
照明:渡辺三雄
美術:今村力
編集:冨田功
助監督:原隆仁
音楽:羽山伸也 奈良敏博
音楽プロデューサー:松田優作 高桑忠男
主題歌:「AFTER ’45」A・R・B
キャスティング:飯塚滋
記録:今村治子
擬斗:二家本辰巳
スチール:加藤光男
撮影効果:長谷川忠治
音響効果:伊藤進一
スタント:東京スリーホークス マイクスタントマンチーム
現像:東映化学
制作協力:株式会社セントラル・アーツ
出演:松田優作 石橋凌 手塚理美 片桐竜次 平沢智子
アメリカンビスタ カラー 99分
東京・新宿では暴力組織の大島組と旭会が対立していた。そんな中、大島組は旭会の縄張り内にあるデート喫茶でマッチ箱に偽装した麻薬を密かに売買していたが、それが幹部の池広豊にバレてしまった。怒鳴り込んできた池広を山崎道夫は何とかなだめおとなしく帰ってもらった。そんな折、バイクに乗った男がふらりとやってきた。彼は記憶を失っており自分の名前さえ覚えていなかった。関西からの鉄砲玉か潜入捜査の刑事ではないかと考えた山崎は男の身辺を探るよう子分たちに命じたが、不気味なくらい寡黙で殴られても痛さを感じない程の強靭な肉体を持っていることくらいしかわからなかった。彼に興味を持った山崎は、近々起こる抗争に備えて用心棒として雇うことにした。そして男のことを風(ふう)と呼んだ。
ある夜、大島組組長・大島栄一が組員の目の前で銃撃される事件が起きた。代理として実権を握ったナンバー2の藤井達巳は、横浜の黒井組との取り引きで覚醒剤の見返りとして拳銃20丁と現金1千万円を受け取る役目を山崎に任せた。それと同時に旭会の副会長の殺害も命じたのだった。旭会は大島を銃撃した際、傍にいたにも拘らず彼の命を狙わなかった。それを相手の会長が自分と組みたがっている意思表示と考えた藤井は、副会長の命を奪い手打ちをして終わらせようとしたのだ。縄張りを拡大して行く中で自分がただの捨て石であることに気づいた山崎だったが逆らおうとはしなかった。
山崎は単独で取り引きに行こうとしたが、何故か事情を知っている風は手伝いたいと言った。最初は冗談かと思っていたが本気だと言い張るため仕方なく連れて行くことにした。車を走らせていると尾行されていることがわかり、路肩に停めると後ろの車から二人の男が降りてきた。福岡徹刑事は大島組と旭会が抗争を起こすことを警戒し両者の動きを追っていた。そんな中、正体不明の男が突然現れ身辺を調査したが、その目的がわからず何故か指紋が検出されなかったため重要人物としてマークしていたのだ。質問攻めにする福岡を振り切った山崎たちは取り引き現場に向かい受け渡しはあっさりと終わった。現場から引き揚げようとしたところ、車の行く手を遮ったのは暴走族だった。取り囲んだ彼らは暴力団のこの一帯を取り引き場所としてよく利用していることを知っており、タレコミと引き換えに強請ってきたのだった。すると風は静かにリーダーのもとへ近づくと相手のナイフを素手で掴みもぎ取ったのだ。それを見た暴走族は恐れを成して逃げて行った。
屋台的映画館
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