東宝
配給:東宝
製作年:1963年
公開日:1963年12月22日 併映「香港クレージー作戦」
監督:本多猪四郎
製作:田中友幸
原作:押川春浪
脚本:関沢新一
撮影:小泉一
美術:北猛夫
照明:小島正七
録音:上原正直
音楽:伊福部昭
整音:下永尚
監督助手:梶田興治
編集:藤井良平
音響効果:金山実
現像:東京現像所
製作担当者:中村茂
特殊技術・撮影:有川貞昌 富岡素敬
特殊技術・照明:岸田九一郎
特殊技術・合成:向山宏
特殊技術・光学撮影:真野田幸雄 徳政義行
特殊技術・美術:渡辺明
特殊技術・監督助手:中野昭慶
特殊技術・製作担当者:小池忠司
特技監督:円谷英二
出演:高島忠夫 藤山陽子 藤木悠 佐原健二 上原謙
シネマスコープ カラー 94分
写真家の旗中進と助手の西部善人は企業から依頼されたイメージ写真を撮るために港にいた。だが季節は冬、しかも夜。水着モデルのリマコはたまらずくしゃみをひとつした。そんな中、暗い海から人影が現れ岸壁をよじ登ろうとした。それを見たリマコが悲鳴を上げると、旗中は夢中になってシャッターを切り続けた。人影は西部が持ったストロボの閃光に目が眩み海に没したが、今度は暴走したタクシーが彼らの傍を横切った。タクシーはそのまま海へ突進し沈んで行った。
翌日、警察による現場検証が行われ、タクシーを奪われた運転手は東亜建設の進藤を待っている間にいきなり後ろから首を絞められたため犯人の様子はわからなかったと伊藤刑事課長に証言した。旗中と西部は午前0時20分過ぎに蒸気を発した人間が海中から現れたことを話すが、伊藤は人間が何故焼け火箸のように蒸気をあげるんだと彼らを疑いの目で見た。すると運転手は首を絞められたときの手が火のように熱かったと言った。漁師から死体らしきものは何も見つからなかったと報告を受けた伊藤は頭を捻ったが、旗中はそれどころではなかった。フェリーから降りてきた美人に目を奪われたのだ。モデルとしてスカウトしようと二人は急いで追い掛けるが、待っていた車に乗って去って行った。早速事務所に戻り現像をすると、車のナンバーが割れた。仕事柄、重要なことをカメラに収めることだけは抜かりがないのだ。彼女を手に入れることが出来れば仕事が増えることは間違いなしだが、事務所に訪ねてきたのはその美女ではなく伊藤だった。江ノ原ダムで技師が誘拐されたときに蒸気人間の姿が目撃されたのだが、二つの事件の共通点は進藤と今回の技師はともに土木工事での落盤対策のスペシャリストだった。
ある日、光國海運の楠見専務を訪ねたのは雑誌「実話之友」の記者・海野魚人だった。帝国海軍の謎について調べていた海野は彼が元日本海軍技術少将管制本部特別設計班班長だったことを突き止めた。海野が知りたかったのは、終戦時に廃船となるはずだった特型潜水艦伊号四〇三が神宮司八郎大佐とともに消えた真相だった。神宮司はサイパン沖で戦死したと楠見はそんなはずがないと否定したが、生きている情報があると聞いて顔色を変えた。楠見はくだらないと言って海野を追い返したが、その話で最も動揺したのは秘書の神宮司真琴だった。八郎は真琴の父親なのだ。そんな彼女を自宅まで送ろうと楠見は車に乗せたが、運転席には見知らぬ男が座っていた。男は仲間と落ち合う場所まで車を走らせていたが、それを追い掛けていたのは旗中たちだった。彼らがスカウトしようとしていたのは真琴だったのだ。
屋台的映画館
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