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恋狂い

  • posted at:2019-06-28
  • written by:砂月(すなつき)
こいぐるい
日活
配給:日活
製作年:1971年
公開日:1971年12月1日 併映「女高生レポート 夕子の白い胸」
監督:加藤彰
企画:伊藤亮爾
脚本:小早川純
撮影:松原芳男
照明:木村定宏
録音:矢野能伸
美術:三船国彦
編集:岡安肇
音楽:奥沢散策
助監督:石田久夫
色彩計測:前田米造
現像:東洋現像所
製作進行:伊藤祐清
出演:白川和子 葵三津子 左京未知子 大泉隆二 溝口拳
シネマスコープ カラー 74分

2ヶ月にも及ぶ日本ーブラジル間の長旅から帰ってきた航海士の矢島哲次。港が近づくに連れ、彼は妻・火奈子のことしか考えられなくなっていた。新婚10ヶ月のそんな心情を読み取った船長の石黒良造はズバリとそのことを言い当てたのだった。海運会社の埠頭事務所に立ち寄り給料を受け取った矢島だったが、いつもならいる火奈子が迎えにきていないことに気づいた。心配して電話を掛けても繋がらず、タクシーを飛ばしてアパートに帰るとドアに鍵が掛かっていた。不審に思い中に入ると火奈子の姿は何処にもなかった。寝室のルームライトは点きっぱなしで、趣味の油絵は描きかけの状態でイーゼルに置かれていた。台所のシンクには洗うはずの野菜が桶に入ったまま水に浸かっていた。一見、買い物に出掛けただけのように見えるが、桶の横にはコーヒーカップが2つ雑然と置かれていた。窓辺に歩んだ矢島がカーテンを開けると、火奈子が通りの向こうを歩いているのが見えた。慌ててその場所へ向かう矢島だったが、彼女の姿は既になかった。落胆して戻ると電話のベルが鳴り、しがみつくように受話器を取ったが相手は何も言わずに切った。ふと壁に貼ったカレンダーに目をやると、12月15日に丸印がつけてあることに気づいた。そして経過を示す斜めに引いた印が12月4日で終わっていることも。

11月18日、矢島に会いたくてたまらなくなった火奈子は絵を描くにも集中出来ず、その夜も中々寝付けなかった。カレンダーを眺めては彼が帰ってくる日までの日数を数えてはため息をつき、用もないのに化粧をし、ベッドの上で自分を慰めた。

矢島は火奈子の足取りを辿ることにした。だが行きつけの美容室や御用聞きの酒屋などに聞いても手掛かりは得られず、結局は自宅に戻って火奈子の所有物からヒントを得ることにした。化粧台の引き出しを開けた矢島はその中から矢野産婦人科の診察券を見つけ出し訪ねてみることにした。院長の矢野市郎によると初診は11月7日で妊娠の兆候は見られたが、それはいわゆる想像妊娠だった。繊細な心の持ち主である火奈子は妊娠したと思い込むことでストレスから逃れようとしたのだ。

本当の妊娠ではないことを医師に告げられて落胆した火奈子は、満員バスの中で痴漢に体を委ねる女を目撃して欲情した。更にその後に行った映画館で痴漢に遭ったことで気持ちが昂ったが、我に返って席を立った。知らず識らずのうちに矢島が帰る予定の港へ向かった火奈子は、そこにいた体格の良いダンプカーの運転手に体を許した。それ以来たがが外れた彼女は快楽を求めて男を漁るようになった。

屋台的映画館
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砂月(すなつき)
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ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

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