東宝
配給:東宝
製作年:1958年
公開日:1958年10月14日 併映「フランキーの僕は三人前」
監督:本多猪四郎
製作:田中友幸
原作:黒沼健
脚本:関沢新一
撮影:小泉一
美術:清水喜代志
録音:小沼健 宮崎正信
照明:金子光男
音楽:伊福部昭
監督助手:梶田興治
音響効果:三縄一郎
編集:平一二
製作担当者:川上勝太郎
特殊技術・撮影:荒木秀三郎 有川貞昌
特殊撮影・美術:渡辺明
特殊撮影・照明:岸田九一郎
特殊撮影・合成:向山宏
特技監督:円谷英二
出演:野村浩三 園田あゆみ 千田是也 平田昭彦 村上冬樹
シネマスコープ モノクロ 87分
シベリアのみに生息しているアカボシウスバシロチョウの標本が中学生の夏休みの宿題の中にあることを知った杉本生物研究所は、それが採集されたという東北地方の北上川上流直径40キロの地点に所員の新庄一郎と河田豊を派遣し実態調査を命じた。その地域は日本のチベットと呼ばれる秘境だった。岩谷部落に到着すると土地のことを尋ねたが、よそ者である新庄たちを住民たちは無視した。仕方なく二人は森の中へジープを進めることにした。谷からはこの地域特有のガスが噴出し、地図には載っていない湖が確認出来た。さらに奥深くへ進んで行くと突然大きな振動に見舞われた。危険を回避するために車を停めたが、それが幸いしてあの蝶を発見したのだった。生きたまま確保出来たことに喜ぶ二人を咆哮と強風が襲った。
二人の所員を失って落胆する杉本博士のもとに現れたのは、新庄の妹・由利子とカメラマンの堀口元彦だった。由利子が記者として勤める東日本新報では20世紀の謎を探るという企画を立てており、兄の死が婆羅陀魏山神による祟りではないかと噂されていたことから、真相を究明するために自ら取材を買って出たのだ。あの一帯は生物学的に見ても謎が多く、土地の人たちの信仰に根拠があると考えていた杉本はこの件に興味を持っていた。そこで助手の魚崎健二を同行させて調査を継続することにした。岩谷部落への道中で少年・源に会い婆羅陀魏山神が存在する可能性があることを知った健二たちは神主に話を聞くことにしたが、彼は奥地へ行くことを断固反対した。そして怒りに触れぬうちに帰りなさいと促したが、源が飼い犬・チビを追いかけて柵を越えたため、健二たちは救出を前提に調査を行うことにしたのだった。
奥へ進むに連れて霧は濃くなり、健二と元彦は由利子とはぐれてしまった。そこで一度戻り捜索の参加者を募ったが、村人たちはみな祟りを恐れ協力を拒んだ。そこで健二が今こそ迷信を打ち破るときだと熱く語ると、源の母は参加すると言い他の村人たちもそれに倣った。するとチビが駆け寄り健二は首輪に手紙が結びつけてあることに気付いた。そこには由利子が源とともに霧が晴れるまで湖のほとりで待っていることが書かれており、少年の無事が確認されたことから健二は村人を引き連れて再び森に飛び込んだチビを追いかけた。霧が晴れ、源は母親と無事再会を果たした。だが突然湖が波立ち、巨大な生物が水面から顔を出したのだった。
屋台的映画館
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