東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1979年
公開日:1979年4月7日 併映「激突!格闘技 四角いジャングル」
監督:村川透
製作:角川春樹
企画:角川春樹事務所
プロデューサー:橋本新一
原作:高木彬光
脚本:神波史男
法律監修:鬼頭史郎 近藤良紹
撮影:仙元誠三
照明:山口利雄
録音:林鉱一
サウンドアドバイザー:宮田重利
美術:中村州志
編集:祖田冨美夫
助監督:深町秀熙
音響効果:岩藤竜三
記録:宮本衣子
演技事務:和田徹
装置:清水次郎
装飾:田島俊英
美粧:入江荘二
美容:宮島孝子
衣裳:福崎精吾
宣伝担当:福永邦昭 山本八州男
スチール:遠藤努
現像:東映化学
進行主任:佐藤和之
協力:東映俳優センター
音楽:宇崎竜童
主題歌:「欲望の街」ダウン・タウン・ブギウギバンド
挿入歌:「ワンナイト・ジャム・セッション」ダウン・タウン・ブギウギバンド
出演:夏木勲 島田陽子 丘みつ子 エドワード・J・オルモス 中尾彬
アメリカンビスタ カラー 154分
昭和24年11月24日夜、隅田光一が狂った果てに焼身自殺した。東大法学部の長い歴史の中でも出色といわれた隅田はその合理に徹した鋭敏な頭脳を金儲けの一点に絞り、同級の鶴岡七郎、木島良助、九鬼善司の三人を巻き込んで貸金融業の太陽クラブを設立した。金詰まりの世相に巧みに乗じ瞬くうちに急成長を遂げ銀座に事務所を開くまでになった。そのビジネスモデルとは目を引く広告を打って資金を調達し、それを個人商店や企業などに高利で貸し付けるというものだった。だが約一年後、隅田が闇金融容疑で検挙されたことで信用を失い一気に崩壊の一途を辿った。隅田は自殺という手段によって一切の精算を図ったのだった。
隅田の体を焼き尽くす炎を見た鶴岡は犯罪者として生まれ変わった。彼は隅田がやってきた闇金融ではなくもっと大きなことをやろうと考えた。するとその話を聞いた木島と九鬼も面白がってついてきたのだった。彼らは戦後の混乱期に乗じて金融王となった金森光蔵を毀損手形で強請ろうとするが、その時に太田洋助というヤクザと出会ったことで路線を変更した。昭和25年2月、鶴岡はなけなしの資金をはたいて六甲商事という手形金融業の小さな事務所を開いたが、それはある計画の第一歩だった。今泉昌男という金融ブローカーの紹介で新洋汽船が1億円の融資を求めていることを木島から聞いた鶴岡は四日後の午後に計画を決行することに決めた。彼はまず市之丞という旅役者の座長に演技指導を行い日本造船東京支店長・木下雄次郎に仕立て上げた。その頃、太田は配下とともに社員役のオーディションを行った。四日後、税務署員に扮した九鬼は脱税容疑の捜査と称して常陽精工東京本社を訪れ職員全員を応接室に押し込んだ。その間に手際よく準備を行い、常陽精工は日本造船へと姿を変えた。午後2時20分、木島が新洋汽船の稲垣専務と酒井経理部長を引き連れてやってきた。稲垣が1千万円の約束手形10枚で1億円の融資を申し出ると、ニセ木下は今日が土曜日で銀行が休みなので月曜日に調査を行い問題なければお渡しすると約束した。月曜日、詐欺に遭ったことにショックを受けた稲垣が警察に通報すると、木島と今泉は仲介者として逮捕されたが証拠不十分で釈放された。一方、稲垣の事務所に出向いた鶴岡は、木下という人物から相談があると電話があり帝国ホテルで会ったが、4千万円の担保として提示された約束手形の発行元があなたの会社だったと言った。鶴岡が4千万円で買い戻して欲しいと願い出ると、私の一存では返事が出来ないので社長と相談した上で改めて連絡すると稲垣は苦々しい顔をしながら言った。数日後、浅草に居を構える高島一家の加藤精吉が事務所にやってきて新洋汽船の手形を渡せと言った。委任状がなければ無理だと鶴岡が言うと、加藤は懐から銃を取り出しこれが委任状だと銃口を向けた。
屋台的映画館
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