大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1957年
公開日:1957年8月25日 併映「頭突きと空手チョップ」「透明人間と蝿男」
監督:安田公義
製作:酒井箴
企画:土田正義
原作:武内つなよし
潤色:穂積純太郎
脚本:岡本繁男 松村正温 吉田哲郎
撮影:相坂操一
録音:海原幸夫
音楽:渡辺浦人
美術:内藤昭
照明:島崎一二
編集:西田重雄
製作主任:村上忠男
作詞:藤島信人
作曲:金子三雄
主題歌:コロムビアレコード ビクターレコード
装置:本島陽三
装飾:海老瀬弥一
背景:北条三郎
美粧:小林昌典
結髪:布谷美代子
衣裳:黒澤好子
擬斗:宮内昌平
記録:梶谷美子
普通写真:藤岡輝夫
助監督:多田英憲
撮影助手:森田富士郎
録音助手:近藤正一
照明助手:斎藤良章
移動効果:宇野薫
音響効果:倉島暢
美術助手:上里忠男
演技事務:沢三郎
進行:西郷悦久
出演:梅若正二 中村玉緒 三田登喜子 荒木忍 尾上栄五郎
スタンダード モノクロ 50分
真空斬りの使い手である大鳥赤心斎に弟子入りするため赤胴鈴之助は富士山の麓にあるという庵に向かっていた。その頃、山賊で鎖鎌の名人の大木蛮洋軒を火京物太夫と岳林坊が訪ねた。わざわざこの山奥にくるからには何かあるなと蛮洋軒が言うと、物太夫は久しぶりにお前の鎖鎌の腕が見たいと頼んだ。何かあると考えた蛮洋軒がその理由を尋ねると、物太夫は赤胴鈴之助という奴を討ち取ってもらいたいと打ち明けた。そいつのせいで俺たちは枕を高くして寝られないのだと岳林坊が嘆くと、続けて物太夫が間もなくこの辺りを通って赤心斎のところへ行くことになっていると言った。いつも赤心斎に仕事の邪魔をされることに苛立っていた蛮洋軒は仕返しをしてやろうと話に乗った。
その夜、鈴之助が道に迷い困っているとその先で女の歌声が聞こえた。そこでこの辺りで一夜の宿を貸してくれるところはないかと尋ねるが、女は彼が鈴之助だとわかると身を隠した。置いて行かれてはまずいとその後を追うが女の足は速く、鈴之助は諦めて野宿をすることにした。しばらくすると女が岩陰から顔を覗かせ、困っているんだったら泊めてやるが見つかると殺されるかもしれないよと忠告した。鈴之助はその言葉の意味がわからなかったが一晩世話になることに決めた。女は蛮洋軒の娘の美代だった。
美代は炊事場から握り飯を持ち出すと物置小屋に泊まる鈴之助に差し入れるが、その様子を見ていたのは蛮洋軒の子分の穴熊だった。驚いた穴熊が報告すると蛮洋軒は鎖鎌を手に小屋へ向かった。そのことにいち早く気づいた美代は鈴之助を裏口から逃がそうとするが、あなたはこのような場所にいるべきではないと鈴之助は一緒に逃げようとした。すると美代は立場を明かし、例え悪い父親であっても見捨てることは出来ないと言った。鈴之助は美代の指示に従って小屋から逃げ出した。美代は赤心斎の家までの道筋を教えると、こんなことなら野宿をした方がよかったねと冗談っぽく言った。そして急ごしらえの弁当を渡すと先を急がせた。
屋台的映画館
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