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男はつらいよ フーテンの寅

  • posted at:2020-06-01
  • written by:砂月(すなつき)
おとこはつらいよふーてんのとら
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1970年
公開日:1970年1月15日 併映「美空ひばり・森進一の花と涙と炎」
監督:森崎東
製作:上村力
企画:高島幸夫
原作:山田洋次
脚本:山田洋次 小林俊一 宮崎晃
美術:佐藤公信
撮影:高羽哲夫
照明:青木好文
編集:杉原よ志
録音:鈴木正男
調音:佐藤広文
音楽:山本直純
監督助手:熊谷勲
装置:横手輝雄
進行:萩原辰雄
製作主任:池田義徳
現像:東京現像所
主題歌:「男はつらいよ」渥美清
協力:三重県 湯の山温泉 近鉄観光ホテル 湯の山ホテル 柴又 神明会
衣裳協力:鴫河株式会社(きもの) いづくら(帯) 
出演:渥美清 新珠三千代 倍賞千恵子 香山美子 河原崎建三
シネマスコープ カラー 93分

旅先で風邪をひき妹のさくらが恋しくなったフーテンの寅こと車寅次郎は故郷の葛飾柴又に帰ってきた。叔父の竜造や叔母のつねが温かく迎える中、さくらの夫・諏訪博はとっておきの話を用意していた。それは寅次郎の縁談だった。博はとらやの裏にある朝日印刷所で職工として働いているが、そこの社長の桂梅太郎の提案が発端だった。博から一度会ってみませんかと言われたものの突然のことに気持ちの整理がつかず、だが気風が良く粋で頼り甲斐がある昔の侠客のような男だと伝えたことで先方が乗り気になったと竜造が話すと寅次郎はその気になった。それからトントン拍子に話が進み翌日の午後1時から見合いが行われることになった。

ダチ公から借りた背広を着て見合い相手を待つ寅次郎はガチガチに緊張していた。ところが相手の顔を見るなり顔がほころんだ。彼女は仙台の狸小路にある焼き鳥屋で働いていた昔馴染みの駒子だった。だが確か彼女には亭主がいたはず。寅次郎がその疑問を投げ掛けると駒子は泣き崩れた。仙台から東京へ移り住み新生活が始まると思った矢先に彼女の夫・為吉が新しい勤め先のラーメン屋の娘と浮気をした。そこで悔しい駒子は腹いせに見合いをすることにしたのだ。寅次郎はその話に興味がなかったが、駒子の体に新しい命が宿っていることがわかると話は別だ。駒子と為吉をとらやに連れてくると、お互いに言いたいことはあるだろうが元通りに仲良くやってくれと説得した。そして万事丸く収まるとささやかな結婚式を行うが、騒動はその後に待っていた。仕出しの料理代や芸者代、ハイヤー代など全ての費用をとらやのツケにしていたのだ。寅次郎ならまだしも赤の他人のツケを押しつけられたことに竜造とつねは黙っていられず、見るに見かねた博が割って入った。ところが寅次郎からお前なんかに妹をやるんじゃなかったと言われたことで頭に血が上り取っ組み合いのケンカになった。力ずくで押さえ込まれた寅次郎は観念し、夜が明けたら出て行く決心をした。翌朝、熱を出した息子・満男の看病から解放されたさくらと会った寅次郎は、博と幸せに暮らせよと伝えると柴又を離れた。

ひと月後、竜造はつねとともに三重県にある湯の山温泉へ旅行に出掛けた。泊まるもみじ荘は古びた旅館だが、女将のお志津は美人で気立てが良かった。女中の千代によるとお志津は未亡人で、客の中には彼女の魅力に取りつかれそのまま居ついて番頭になった者がいるのだという。しばらくして部屋のこたつの修理をするためにその番頭がやってきたが、二人は廊下に響くその声に驚いた。そのまま居ついた番頭とは寅次郎のことだったのだ。

屋台的映画館
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