忍者ブログ

怪談蛇女

  • posted at:2021-05-13
  • written by:砂月(すなつき)
かいだんへびおんな
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1968年
公開日:1968年7月12日 併映「怪猫呪いの沼」
監督:中川信夫
企画:扇沢要 大久保忠幸
脚本:神波史男 中川信夫
撮影:山沢義一
録音:大谷政信
照明:銀屋謙蔵
美術:北川弘
音楽:菊池俊輔
編集:長沢嘉樹
助監督:三堀篤
進行主任:阿部征司
記録:中尾寿美子
装置:石井正男
装飾:武井正二
現像:東映化学工業株式会社
出演:桑原幸子 賀川雪絵 河津清三郎 西村晃 村井国夫
アメリカンビスタ カラー 85分

明治もまだ浅い頃、北陸の片田舎にある大沼部落にはまだ文明開化の波が及んでいなかった。漁業を営むにも漁船が出入りする港がなく、村民たちはただわずかばかりの痩せた土地にしがみついて生きるしかなかった。貧しい小作人たちの上に伸し掛かるように地主大沼家はそびえていた。冷酷な大沼長兵衛は莫大な借金のある玉井弥助から貸してある畑を取り上げようとしたが、それでは死活問題に拘ると通り道で待ち伏せして直訴することにした。馬車が見えると弥助は追いすがり必死に訴えたが、長兵衛は聞き入れず馬車が速度を落とすことはなかった。やがてカーブに差し掛かると弥助は撥ね飛ばされ頭を打ったが、彼の死は長兵衛にとって都合が良かった。借金の形に弥助の妻のすえを母屋で働かせ、娘のあさには機織りの仕事を覚えさせることにした。女工・ふくの指導のもと、あさは朝5時から夜の9時まで休まずに働いた。一方、一切の雑用を押しつけられたすえは隙があれば言い寄ってくる長兵衛に手を焼いていた。ある夜、台所で片づけをしていた彼女は弱った体に精をつけるために人目を盗んで三つの卵を懐に入れた。そのうちの二つをあさに渡し労いの言葉を掛けたが、それが長兵衛の妻・政江にバレてしまった。彼女は翌日から外の仕事に回され重労働を強いられた。

長兵衛の長男・武雄が婚礼を行うことになり、その日は縁談をまとめた村長の房太郎への宴席が設けられることになっていた。台所では食事の準備が進んでいたが、天井の梁に一匹の蛇が現れ使用人の才次はそれを木切れで殴り殺そうとした。それを外から見ていたすえは可哀想に思い止めさせようとしたが、騒動を聞きつけてやってきた長兵衛に蹴り飛ばされ薪の束に頭を打ちつけたのだった。彼女は納屋に運ばれたが医者に診てもらえず放置された。そしてその夜、あさに看取られて死んだ。翌朝、すえは海が見える丘に葬られ、肩を落とすあさに慰めの言葉を掛けたのは将来を誓った捨松だった。

すえという邪魔者がいなくなり大喜びしたのは武雄だった。あさに用事を言いつけた武雄は人気がない場所へ先回りすると草むらへ彼女を引きずり込み強姦した。ふらつきながら帰る途中で行き倒れたあさは大沼家の者たちに見つけられたが、彼女もまた母親のように誰もいない納屋へ運ばれた。絶望し鎌で自害しようと考えたが捨松の言葉が頭に浮かび思い止まった。

屋台的映画館
PR
Name
Title
Mail
URL
Comment
Pass
Pictgram
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

 

プロフィール

HN:
砂月(すなつき)
性別:
非公開
自己紹介:
ブログ主はインドア派大分トリニータサポーター

 

P R

 

フリーエリア