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トリガール!

  • posted at:2024-09-09
  • written by:砂月(すなつき)
とりがーる
「トリガール!」製作委員会(博報堂DYミュージック&ピクチャーズ=読売テレビ=KADOKAWA=日本テレビ=中京テレビ=読売新聞=ダブ=福岡放送=札幌テレビ=ミヤギテレビ=静岡第一テレビ=広島テレビ=テレビ新潟=テレビ信州=テレビ金沢=西日本テレビ=熊本県民テレビ=鹿児島読売テレビ)
配給:ショウゲート
製作年:2017年
公開日:2017年9月1日
監督:英勉
製作:村田嘉邦 小石川伸哉 堀内大示  中山良夫
企画・プロデュース:松本整 宇田川寧
プロデューサー:大畑利久 薮下維也 吉川真理 亀井利之
アソシエイト・プロデューサー:宮城希
原作:中村航
脚本:高橋泉
撮影:小松高志
Bカメラ:山崎裕典
照明:蒔苗友一郎
録音:岩丸恒
美術:塚本周作
編集:相良直一郎
衣裳:白石敦子
ヘアメイク:田鍋知佳
音響効果:渋谷圭介 佐藤祥子
助監督:茂木克仁
制作担当:吉野修作
ラインプロデューサー:島根淳
VFXプロデューサー:浅野秀二
VFXディレクター:横石淳
音楽:遠藤浩二
音楽プロデューサー:杉田寿宏
主題歌:「空も飛べるはず」ねごと
制作協力:読売テレビ「鳥人間コンテスト」
企画協力:KADOKAWA
制作プロダクション:ダブ
出演:土屋太鳳 間宮祥太朗 高杉真宙 池田エライザ  矢本悠馬
アメリカンビスタ カラー 99分

鳥山ゆきなは希望した大学に入れなかったため仕方なく雄飛工業大学に入学した。だが通学初日のスクールバスにはチェック柄のシャツを着た眼鏡男子しか乗っておらず、息苦しくなって途中で降りた。そんな自分に落胆し一人で愚痴っていると、その横を一台の競技用自転車がさわやかに駆け抜けて行った。その自転車はバスを軽々と追い抜き、サイクリストは天を仰ぐ勝利のポーズを取るとゆきなはそのカッコよさに思わず目を奪われた。

何とか大学に辿りついたゆきなは講義を受けるために教室に入るが、そこにも至るところにチェック柄のシャツを着た眼鏡男子がいた。嫌だなと思いつつもよくよく考えてみると、その日は自分もチェック柄のシャツを着ていることに気づいたのだった。そんな自分にショックを受けて頭を抱えているとカメラを構えた女子が話し掛けてきた。島村和美というその彼女が悩み事について尋ねると、ゆきなは堰を切ったようにしゃべり始めた。そもそも彼女が別の大学の建築学科を志望したのはカッコよさそうという理由だけであり、特に編入したいという考えもなかった。それを知った和美は流されて生きてきたんだねと憐れんだ。一方、和美はというと山中研究室に入る、コロイド化学の単位を修得する、危険物取扱の資格を取るなど様々な目標があった。ゆきなが感心しながらその話を聞いていると、二人の男子学生が突然「僕らと一緒に飛びませんか」と話し掛けてきた。ゆきなは無理だと断るが、和美は話の続きを聞きたくて飛びついた。その二人は人力飛行機のサークル「チーム・バードマン・トライアル」の部員で、そもそも和美が雄飛工業大学を選んだ一番の理由がこのサークルに入るためだったのだ。全く興味のないゆきなは和美に連れられて部室へ行くが、そこで初めて夏の琵琶湖を横断する「鳥人間コンテスト選手権大会」というのがあることを知った。彼女らがいる部室には眼鏡男子の他にペラ夫という奇妙なOBまでいたためゆきなは帰ろうとするが、昨年パイロットを務めたイケメン部長の高橋圭に一緒に飛んでみないかと声を掛けられ入部することに決めた。

屋台的映画館
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透光の樹

  • posted at:2024-08-23
  • written by:砂月(すなつき)
とうこうのき
東洋コンツェルン
配給:シネカノン
製作年:2004年
公開日:2004年10月3日
監督:根岸吉太郎
プロデューサー:岡田裕
原作:高樹のぶ子
脚本:田中陽造
音楽:日野皓正
題字:徳田八十吉
撮影:川上皓市
照明:熊谷秀夫
美術:小川富美夫
編集:鈴木晄
録音:阿部茂
整音:橋本泰夫
スクリプター:白鳥あかね
助監督:高橋正弥
製作担当:田中盛広
ラインプロデューサー:川崎隆 増田悟司
アソシエイトプロデューサー:佐藤紳司
石川渉外担当:小澤秀樹
主題曲:「Ember」日野皓正
製作プロダクション:スタッフ東京 イマージュ アルゴ・ピクチャーズ
出演:秋吉久美子 永島敏行 高橋昌也 吉行和子 平田満
アメリカンビスタ カラー 121分

昭和63年、映像制作会社社長の今井郷は自社でプロデュースする旅番組に協力することになっている大学教授に挨拶するために熊谷プロデューサーと金沢へ向かった。三人は料亭で食事をしていたが、いつしか話題は刀鍛冶のことになった。今井は25年前の駆け出しのADだった頃に山崎火峯という刀鍛冶のドキュメンタリー番組に携わったが、その番組の一部をディレクターの岩田が使いたいと言ったことがきっかけでそのことを思い出したのだ。大学教授は、鶴来町の名は剣からきており昔から腕のいい刀鍛冶が多かったことからそう呼ばれるようになったと言った。今井が山崎火峯について尋ねると、気難しくて腕のいい男でだいぶ前に店を畳んで金劒宮という神社の方にいると聞いたが今はどうなったか知らないと言った。店を出ると今井は地元局への挨拶を熊谷に任せ、自分は鶴来へ行くことにした。

鶴来へ行って欲しいとタクシーを走らせるが、今井の記憶には畑の中にポツンと一本杉がある風景しかなかった。今はそれもすっかり変わっていたのだ。とりあえず金劒宮の方へ向かうと、何となく見覚えがあるような女性に出会った。そこで山崎火峯さんにお宅ではありませんかと尋ねると、彼女がその娘で当時高校生だった千桐であることがわかった。彼女が今井を部屋へ招き入れると奥の部屋に火峯がいた。多額の借金を抱えた千桐は寝たきりになった火峯を介護しながら離婚した夫との子である眉と3人で暮らしていた。

東京に戻った今井は千桐に電話を掛けある提案をした。それは借金を肩代わりする代わりに愛人にしたいというものだった。今井は当然断られるものだと思っていたが、千桐は私でよかったらお願いしますとあっさり了承した。それを聞いた今井が驚き躊躇すると彼女は黙って電話を切った。しばらくの間連絡が途絶えていたが、ある日会社に千桐から葉書が届いた。そこには平泉寺に咲いたカタクリの花をお見せしたいと書いており、それが自分を欲しているというメッセージだと読み取った今井は鶴来へ向かった。

屋台的映画館

土佐の一本釣り

  • posted at:2024-08-08
  • written by:砂月(すなつき)
とさのいっぽんづり
松竹=キティフィルム
配給:松竹
製作年:1980年
公開日:1980年12月27日 併映「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」
監督:前田陽一
製作:沢村国男 金田晴夫
製作補:佐藤正
原作:青柳裕介
脚本:前田陽一 松原信吾
撮影:長沼六男
美術:重田重盛
音楽:川辺真
主題歌:「恋・恋かもめ」千原ひかり
録音:小林英男
調音:小尾幸魚
照明:佐久間丈彦
編集:太田和夫
スチール:金田正
監督助手:伊藤聚
装置:横手輝雄
装飾:釼持政司
衣裳:松竹衣裳
現像:東洋現像所
進行:田沢連二
製作主任:池田義徳
出演:田中好子 加藤純平 山口美也子 亜湖 岡本信人
アメリカンビスタ カラー 91分

土佐久礼の港にカツオ船の第一福丸が大漁旗を掲げて帰ってきた。下船する漁師たちの中に初めて漁に出た小松純平の姿があった。日用雑貨店の小松商店を営む母・ふきと二人暮らしをする彼は、中学を卒業すると進学せずに漁師になった。家に帰り風呂に入ってさっぱりすると純平はふきに夕食はいらないと言った。何故ならその夜は船の兄やんたちと高知で酒を飲むことになっていたからだ。それを聞いたふきは一緒に食事を出来ないことに寂しさを感じたが、逆にうれしくもあった。純平がきっと大人になって帰ってくると思ったからだ。

純平は船では雑用係だったが、大人たちと働くことにより対等になったような気がしていた。その理由の一つが汗水たらして働き給料を手にしたことだった。中学の同級生が通う土佐西高校に立ち寄った彼は、友人たちにお札を見せびらかし高校生は可哀想だなと蔑んだ。そして二歳年上で幼馴染の吉村八千代を呼び出すと、今戻ってきたがこれから皆と高知で酒を飲むことになっているから悪いがお前とデートしてやれないと言った。そしてその後に女と何かあってもお前には隠し事をしないことにしているからひと言断っておくと言うと、八千代は去って行くその背中に悪態をついた。

高知のバーで強がって飲めない酒を無理矢理飲む純平だったが、限界がきて外に駆け出すと道の端で吐いた。後を追い掛けてきた女将が可哀想にと心配するが、プライドが高い純平はこのことは絶対に誰にも言うなと釘を刺した。カツオ釣りが酒で戻したなんてことが知られたら漁師仲間から舐められると考えていたからだ。しばらくして気分が落ち着くと店に戻り再び飲み始めるがついにダウンした。その後、夜の女たちが二階へやってくるが純平は何も覚えていなかった。

朝帰りをする純平が家に向かって歩いていると自転車で通学する八千代とバッタリ会った。学校が終わったら会わないかと声を掛けるが無視をされ、何とか気を引こうと考えた純平は妙案を思いついた。その夜、八千代の家の前に行くと窓に小石を投げて呼び出そうとするが、彼女はチラリと見ただけでカーテンを閉めた。つれない態度を取る八千代だったが、本音は一途に自分のことを思ってくれる純平が大好きだった。

屋台的映画館

徳川いれずみ師 責め地獄

  • posted at:2024-03-22
  • written by:砂月(すなつき)
とくがわいれずみしせめじごく
東映(京都撮影所)
配給:東映
製作年:1969年
公開日:1969年5月3日 併映「懲役三兄弟」
監督:石井輝男
企画:岡田茂 天尾完次
脚本:石井輝男 掛札昌裕
撮影:わし尾元也
照明:和多田弘
録音:堀場一朗
美術:西森義允
音楽:八木正生
編集:神田忠男
助監督:俵坂昭康
記録:川島庸子
装置:近藤幸一
装飾:柴田澄臣
美粧:鳥居清一
結髪:白取里子
衣裳:高安彦司
擬斗:三好郁夫
緊縛:辻村隆
進行主任:俵坂孝宏
出演:吉田輝雄 橘まゆみ 片山由美子 藤本三重子 賀川雪絵
シネマスコープ カラー 95分

両親に先立たれ病弱な弟の面倒を見ながら貧乏長屋で暮らす由美だったが、借金はいつの間にか九両に膨らんでいた。そんな彼女に目をつけた与力の鮫島は借金の形に屋敷奉公させると言った。その屋敷には何処までも続く曲がりくねった長い廊下があり、けばけばしい彩りの奇妙な間取りの小部屋がいくつも並んでいた。そして怪しげな男と女。由美が連れてこられたのは大黒屋という売春宿だった。彼女がまだ男を知らないことがわかると鮫島は無理矢理迫るが、由美は隙を見て逃げ出した。入り組んだ廊下を進み迷い込んだ先は刺青をした女郎たちの待機部屋だった。由美を見た女主人のお竜は彼女をとても気に入り、客を取らせることなく傍に置くことにした。

大黒屋の決まりで刺青を彫ることなった由美は刺青屋敷に連れて行かれた。刺青師の彫秀は彼女持つ吸い寄せられるような肌に惚れ込み、これなら将軍上覧の彫物大会で一位になれると目論んだ。そうなれば二代目彫五郎の座は約束され、娘のお鈴も手に入るのだ。彫秀の兄弟子の彫辰が大会の一位を条件にお鈴が欲しいと病人の彫五郎をうるさく責め立てたことから苦し紛れにした約束だった。二人の腕は五分と五分だが彫五郎にはわかっていた。彫辰の彫り物には凄まじい殺気がある「陰」。一方、彫秀は清らかで品がある「陽」。彫五郎には御前試合でどちらに軍配が上がるかは目に見えていたのだ。

鮫島は大黒屋に新たな儲け話を持ってきた。オランダ商人のクレイトンを通じて刺青女を外国へ次々と売り飛ばすことにしたのだ。だがそれでは女の数が足りないことから、鮫島は女牢名主と直々に会い内密に取り調べたい女を連れて破牢せよと命じた。女牢名主はうろたえて断ろうとするが、刀を抜かれると言うことを聞くしかなかった。同じ頃、彫秀は由美の刺青を完成させた。師匠から盗んだ技をもとにして構想を練り上げた最高傑作を誰よりも先に見て欲しかったのは彼女自身だった。彫秀は由美を風呂場へ連れて行くが、由美は二人でいる時間を長く過ごしたことで彫秀のことを愛してしまったのだ。その話を聞いていたお竜は彫秀を出入り禁止にし、地獄を味わわせるために由美を緊縛師の弦造に預けた。仕置きだけのはずが由美は弦造に女にされてしまい、妬んだお竜は彼女の下半身に貞操帯を嵌めたのだった。

屋台的映画館

時をかける少女(2010年)

  • posted at:2024-02-21
  • written by:砂月(すなつき)
ときをかけるしょうじょ
「時をかける少女」製作委員会(アニプレックス=エピックレコードジャパン=ボイス&ハート=スタイルジャム=クオラス=ハンゲーム=カルチュア・コンビニエンス・クラブ)
配給:スタイルジャム
製作年:2010年
公開日:2010年3月13日
監督:谷口正晃
エグゼクティブプロデューサー:夏目公一朗 一志順夫 ͡安部次郎 甲斐真樹 武政克彦 阿部巌 大宮敏靖
企画プロデューサー:植田益朗 越智武 村山達哉
アソシエイトプロデューサー:鈴木信隆 石川恵子 中嶋嘉美
プロデューサー:藤本昌俊 松岡周作
原作:筒井康隆
脚本:菅野友恵
撮影:上野彰吾
照明:赤津淳一
ビデオエンジニア:前川達彦
VFXスーパーバイザー:小坂一順
美術:舩木愛子
装飾:谷田祥紀
衣裳:宮本茉莉
ヘアメイク:横瀬由美
録音:小川武
音響効果:中村佳央
スクリプター:川野恵美
編集:宮島竜治
助監督:久万真路
制作担当:前村祐子
ラインプロデューサー:鈴木嘉弘
原作コーディネート協力:新名新
音楽:村山達哉×TOKYO GRAND ORCHESTRA school food punishment 伊藤ゴロー
主題歌:「ノスタルジア」いきものがかり
挿入歌:「時をかける少女」いきものがかり
・・・:「ふたり」松下優也
制作協力:イメージフィールド
製作プロダクション:ボイス&ハート
出演:仲里依紗 中尾明慶 青木崇高 石橋杏奈 千代將太
アメリカンビスタ カラー 122分

私立御園生高校三年生の芳山あかりは母・和子が薬学者として勤める大学を受験し合格した。幼い頃から母子家庭で育った彼女は父親のことをほとんど覚えていなかったが、今でもメールでたまに連絡を取っているという和子の話では海外で活動し日本に帰ってきては映画を撮っているのだという。

浅倉酒店を経営する浅倉吾郎は和子の幼馴染で、芳山家とは家族ぐるみのつき合いをしている。ある日、吾郎は大学を訪ね、和子に封筒を渡した。その中には近所の洋館に住む深町夫人が屋根裏部屋を片付けていたときに見つけたという写真とラベンダーの花が入っていたが、和子はその写真に並んで写る男子学生に見覚えがなかった。洋館には温室がありそこでラベンダーが育てられていたが、その時のラベンダーの香りを思い出すうちに当時の土曜日の実験室の様子がぼんやりと頭の中に浮かんできた。それ以来、ラベンダーと実験室のことが頭から離れなくなった彼女は帰宅中に考え事をして車に撥ねられた。

知らせを受けたあかりが急いで病院へ向かうと、担当の医師が外傷は2週間程度で完治すると言った。だが問題は頭部を強く打ったことで意識が戻っていないことだった。悲しみに暮れるあかりは看護師のアドバイスに従い付きっ切りで声を掛け続けた。そんな彼女を不憫に思った吾郎は、目覚めた時に元気な顔を見せないと和子が心配するから少し休みなさいと言った。その日の夕方、自宅に戻ったあかりは母が保管していたアルバムを引っ張り出し自分が大事に育てられていたことを知った。そしてその写真を撮った父親のことを知りたくなり和子のパソコンを立ち上げたところ、雪山の撮影のために立山連峰へ行くというメールがあった。長谷川政道という名前の人物が父親でないかと考えたあかりは和子が入院していることを連絡した。

ある日、いつものようにベッドの隣で看病していると突然和子が目を開け、深町一夫に会いに行かなきゃと言った。バッグの中に入っていた写真を見せると和子は小さく頷き立ち上がろうとするため、あかりは諦めさせようと考え私が替わりに行くと言った。そして何処へ行けばいいのと尋ねると、和子は1972年4月土曜日の中学校の理科実験室と答えた。そして研究室の机の引き出しの中にある過去に行ける薬を飲んで念じればいいと言った。半信半疑ながらも大学へ行き研究室に忍び込んだあかりは引き出しから薬を取り出し飲んだ。だが間違えて1974年の2月と念じてしまった。

屋台的映画館

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