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馬鹿が戦車でやって来る

  • posted at:2017-05-14
  • written by:砂月(すなつき)
ばかがたんくでやってくる
松竹(大船撮影所)
配給:松竹
製作年:1964年
公開日:1964年12月26日 併映「忍法破り 必殺」
監督:山田洋次
企画:市川喜一
製作:脇田茂
原案:団伊玖磨
脚本:山田洋次
撮影:高羽哲夫
美術:佐藤公信
音楽:団伊玖磨
録音:小尾幸魚
照明:戸井田康国
編集:浦岡敬一
調音:佐藤広文
助監督:熊谷勲
装置:小島勝男
装飾:鈴木八州雄
渉外:秦野賢児
進行:金勝実 西岡旨審
出演: ハナ肇 岩下志麻 犬塚弘 小沢昭一 花沢徳衛
シネマスコープ カラー 93分

中年の男と若い男は海釣りにきたが、長い間釣り糸を垂らしても一向に手ごたえを感じないことから船頭に別の場所へ向かうように言った。そこから小半時ばかりかかるというタンク根の名に興味を持った中年の男がその名前の由来ついて尋ねると、船頭はそれにまつわる村についてゆっくりと話し始めた。

4、5年ほど前、日永村の外れに村一番の貧乏人の一家が住んでいたが、この家の世帯主は少年戦車兵上がりで農機具などの修理を専門に行っている乱暴者の津崎サブで、耳が遠い母・とみと頭の弱い兵六とともに暮らしていた。村には他にもサブが畑のへっきり石を一寸五分動かしたなどと十日に一度は文句をつけて10年以上ケンカを続けている爺さんや、朝から晩まで子作りに励む紅屋の夫婦など変わり者が多く、この土地に初めてきた者は大抵びっくりする。山中の駐在所に赴任してきたばかりの百田巡査は先任の後藤巡査から長者の橘仁右衛門を尋ねるように言われていたが、留守だったことから軒先で待つことにした。だが美しく咲く菊の花に誘われるように奥へ入って行くと、離れで美しい女性が臥せっていたことから興味深く中を覗いた。するとそこに声を掛けてきたのはサブとケンカをしていた爺さんだった。彼こそがその仁右衛門で、驚く巡査に用が済んだらすぐに帰れとそっけなく言った。

ある日、仁右衛門は紅屋の団子を手土産にサブを訪ねた。そろそろ功徳を施さなければならない歳になり、母と弟を抱えて苦労する彼のために大金の2万円をやると仁右衛門は言ったが、その条件が仁右衛門の畑に隣接する津崎家の畑一枚を手放すことだとわかるとサブは憤った。小作人だったサブの父親は働き者で、人一倍目を掛けていたことから農地解放のときに一番良い土地を分けた。その畑を手放せば今後、境界線を気にせずに済むようになるが、名義人のとみは夫の遺したものを売る気などなかった。

収穫が終わり秋祭りの準備が始まる頃、村に一人の医者が往診にやってきた。彼は仁右衛門の娘・紀子が北浜の町立病院に入院していたときの医師だった。新吾が一週間後の祭りに行けるまでに回復していることを告げると、紀子はうれしさのあまり涙をこぼした。祭りの前日、家の外に出た紀子は散歩の出掛けサブを訪ねた。父親が昔の地主のつもりで威張り散らし無理難題を言って彼に迷惑を掛けていることを知っているからだった。紀子はお詫びを兼ねて翌日行われる床上げの祝いにサブを招待した。だが精一杯おしゃれした彼を村人は皆嘲笑し、今日の客はお前ら一家と格が違うんだと仁右衛門は追い返したのだ。腹の虫がおさまらないサブが大暴れしたことで警察沙汰になり、そこに目をつけた村会議員の市之進はその夜とみを訪ねた。そしてサブをもらい下げるにも旦那様に詫びを入れるにも先立つ物が必要だと言い、借金の代償として畑を抵当に入れさせたのだった。

屋台的映画館
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