東映=ラム・フィルムI.N.K
配給:東映
製作年:1968年
公開日:1968年12月19日 併映「ピノキオの宇宙大冒険」「河童の三平 妖怪作戦」「人のくらし百万年 マニ・マニ・マーチ」
監督:深作欣二 田口勝彦
企画:アイバン・ライナー ウイリアム・ロス 扇沢要 太田浩児
脚本:トム・ロー 金子武郎
撮影:山沢義一
録音:渡辺義夫
照明:梅谷茂
美術:江野慎一
音楽:津島利章
編集:田中修
助監督:山口和彦
進行主任:阿部征司
装置:松野太三郎
装飾:武井正二
記録:山之内康代
特撮:日本特撮映画株式会社
現像:東映化学工業株式会社
出演:ロバート・ホートン リチャード・ジェッケル ルチアナ・パルツィ バッド・ウイドム ウイリアム・ロス
シネマスコープ カラー 77分
高度な文明が発達した22世紀。国連宇宙センター(UNSC)は宇宙ステーション・ガンマー3号から送られてくる太陽磁気強度など観測データの解析を行っていた。ある日、4番モニターで異常な電波障害をキャッチした。不明瞭な画像を分析した結果、それが質量600万トンといわれる二等遊星・フローラであることがわかった。しかもその進路が地球との衝突コースに入っているのだ。残り時間は10時間足らず。進路を変えることは不可能なため、300メガトンの核爆弾を遊星の3か所に仕掛けて爆破するしか危機を回避する方法はなかった。この重要な任務にジョナサン・トンプソン所長が指名したのはジャック・ランキン中佐だった。指令書を受け取ったジャックはロケットでガンマーに向かった。
ガンマー司令部の隊長はヴィンス・エリオット中佐だったが、任務完了まではジャックに指揮権があった。二人はかつてチームを組んでいたこともあって気心の知れた仲だった。ヴィンスはガンマーの管理をマーチン大尉に任せると作戦に志願した。作戦に参加するのは二人の他にスコット軍曹、モリス中尉、そして宇宙コンサルタントのハンス・ハルパーソン博士と助手のマイケルなど計8人だった。1号の爆弾設置地点にはジャックとスコット、2号地点はヴィンス、ロケット着陸地点の3号地点にはモリスが当たることになった。地表に降り立ったのは1時53分。2時45分までに作業を終えてロケットに戻れとジャックは全員に伝えた。作業は順調に捗り、ジャックはドリルで掘った穴に爆弾を差し込むとカートでロケットに戻ろうとした。ところが緑色をした物体が車輪に絡みついて動かすことが出来なくなっていたのだ。ジャックはスコットにカートの放置を命じ、走って戻ることにした。
集合時間が過ぎてもハンスは戻ってこなかった。生物学者のハンスにとって緑色をした粘性の生物は魅力的な実験材料だった。その頃ロケットでは、ジョナサンに爆破時刻を3時に早めるように言われたことでジャックは苛立っていた。フローラのスピードが増したのだ。脱出するのに時間が足りないためハンスを置き去りにしようとしたが、ヴィンスは2、3分待つべきだと主張した。かつて彼の考えに賛同して仲間を失った苦い経験を持つジャックは早く乗れと皆に促したのだった。そこへハンスが生物の入ったケースを手に持って戻ってきた。すると怒りが頂点に達したジャックはこんな物を持って行けるかとケースを奪い取り地面に叩きつけた。ロケットは限界を超えたスピードで飛び、何とか無事に爆発から逃げ延びた。ガンマーに戻ったジャックは歓迎ムードで盛り上がるクルーたちを尻目に、乗組員の衣服と用いた器具を責任もって少なくとも三度消毒して欲しいとハンスに頼んだ。だがそのことがさして重要ではないと考えていたハンスは、マイケルに全てを任せたのだった。
屋台的映画館
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