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網走番外地 大雪原の対決

  • posted at:2022-10-19
  • written by:砂月(すなつき)
あばしりばんがいちだいせつげんのたいけつ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1966年
公開日:1966年12月30日 併映「兄弟仁義 関東三兄弟」
監督:石井輝男
企画:植木照男
原作:伊藤一
脚本:石井輝男 松田寛夫 神波史男
撮影:稲田喜一
録音:広上益弘
照明:大野忠三郎
美術:藤田博
編集:鈴木寛
助監督:野田幸男
進行主任:白浜汎城
現像:東映化学工業
音楽:八木正生
主題歌:「網走番外地」高倉健
協力:士別市
出演:高倉健 嵐寛寿郎 田中邦衛 大原麗子 由利徹
シネマスコープ カラー 89分

雪国の網走刑務所では野外での過酷な作業が行われていたが、看守の木暮が風邪をこじらせた秀に対してサボるなと鞭を振るった。見兼ねた橘真一が雪玉を投げつけて止めさせると、頭に血が上った木暮は誰がやったんだと怒鳴った。すると白熊が点数稼ぎにこいつがやったと橘を名指ししたため騒動が起きた。自分が悪かったと秀が木暮にすがりついたことで何とか治まったが、白熊は別のことを考えていた。抵抗の恐れがあるとして縄を掛けられた橘は材木を運ぶ橇の後ろを歩かされたが、白熊はわざと馬を暴走させた。すると馬橇は進路を外れて谷へ落ちて行ったが、引きずられた橘は木にしがみついて難を逃れた。木暮は事故に秀が拘わっていると睨み懲罰房へ連れて行くと拷問した。更に今回の不始末は第三房の連帯責任だとして飯抜きを命じたが、橘や大槻たちは無視して食べ懲罰房に入れられた。

翌日、谷へ落ちた囚人たちの遺体を引き上げる作業が行われた。秀が事故の首謀者の疑いが掛けられていると橘に打ち明けると、絶対に心にもないことをしゃべるなと釘を刺された。引き上げる作業は終了したが、遺体の数と行方不明社の数が合わなかった。顔に損傷を受けて身元がわからない遺体が二体あったが、行方不明者は18番、29番、50番の三人だった。大槻からその話を聞いた橘は顔が事故で潰れたのではなく意図的に潰されたんだと言った。その三人の中で脱走を謀るのは18番の白熊しか考えられなかった。木暮が脱走の責任を秀になすりつけようとしているのがわかっており何とか助けられないかと思案していた。だがその矢先に秀は死んだ。

半月後、刑期満了で出所した橘は木暮を待ち伏せし、苦しんで死んで行った秀のお礼参りをした。そして気が済むまで痛めつけると骨壺を彼の故郷へ届けることにした。街についた橘は道中で知り合い勝手についてきた男・吉岡と酒場に入ったが、ホステスと話しているうちにその店が長年世話になっている鬼寅の持ち物であることを知った。挨拶するために待っていたが、そこに現れたのは似ても似つかぬ男だった。

屋台的映画館
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赤胴鈴之助 鬼面党退治

  • posted at:2022-10-16
  • written by:砂月(すなつき)
あかどうすずのすけきめんとうたいじ
大映(京都撮影所)
配給:大映
製作年:1957年
公開日:1957年8月13日 併映「銭形平次捕物控 女狐屋敷」
監督:安田公義
製作:酒井箴
企画:土田正義
原作:武内つなよし
潤色:穂積純太郎
脚本:岡本繁男 松村正温 吉田哲郎
撮影:相坂操一
録音:海原幸夫
音楽:渡辺浦人
美術:内藤昭
照明:島崎一二
編集:西田重雄
製作主任:村上忠男
作詞:藤島信人
作曲:金子三雄
主題歌:コロムビアレコード ビクターレコード
装置:本島陽三
装飾:海老瀬弥一
背景:北条三郎
美粧:小林昌典
結髪:布谷美代子
衣裳:黒澤好子
擬斗:宮内昌平
記録:梶谷美子
普通写真:藤岡輝夫
助監督:多田英憲
撮影助手:森田富士郎
録音助手:近藤正一
照明助手:斉藤良章
移動効果:宇野薫
音響効果:倉島暢
美術助手:上里忠男
演技事務:沢三郎
進行:西郷悦久
出演:梅若正二 林成年 三田登喜子 市川和子 春風すみれ
スタンダード モノクロ 49分

三人の浪士が鬼面の一団に襲われ次々と斬られた。最後の一人に刃が迫るとその男は懐の巻物を崖下の谷川へ投げ込んだのだった。そこに通り掛かったのは剣の師である千葉周作のもとを離れて武者修行に出た赤胴鈴之助だった。助太刀をした彼は鬼面の男たちを追い払うと背中に刀傷を負った男を抱き起した。男は堀家の遺臣三上右京と名乗り、宝が白峯寺の地下にあることを堀家の息女かおる姫に伝えて欲しいと言って息を引き取った。鈴之助は沼津城下の茶道指南辺見宗休の屋敷を訪ねたが、娘は右京なる男に心当たりがないし自分もかおる姫ではないと言った。今わの際まで姫と堀家再興の事を案じていたと説明し右京の形見の品を見せると、彼女の隣にいた宗休がどうかお引き取りくださいと苛立たし気に言った。困った鈴之助が屋敷を後にすると娘は泣き崩れた。

谷川に落ちた巻物を拾ったのは野宿をしていた火京物太夫と岳林坊だった。物太夫はそれが数年前に御家断絶に遭った堀家が遺した秘宝にまつわる巻物だと知って驚いた。二人は城下より西へ三里にある白鳳寺に向かっていたが、その途中で立ち寄った茶屋の女将からよした方がいいと言われた。その寺は長い間住む者がなく荒れ果て、そのためか祀っていた山犬神が時々人々に災いを起こすため村人は誰も近づかないのだという。それを聞いて岳林坊は縮み上がったが、物太夫は武芸者の威信を掛けて化け物退治をしてやると息巻いた。怖気づいた岳林坊の尻を叩いて寺に着くと早速門を開けて中に入った。鳩の羽音に驚いた岳林坊が床の穴に落ちたが、そこは地下への抜け穴だった。通路を進んで行くと何処からか女のすすり泣く声が聞こえ、その先にいた女が振り向くと中央に目が一つしかなかった。そこに現れた山犬神は巻物を渡せと迫り渡さなければ吹き矢で目を潰すと警告した。恐ろしい目に遭いこれ以上災いが降り掛かってはたまらないと井戸の穴から逃げようとした。ところがそこにやってきた鈴之助と鉢合わせになり逃げるに逃げられなくなった。鈴之助の祖父鉄斎は物太夫が道場破りを行った際に負った傷が原因で命を落としたのだ。

屋台的映画館

網走番外地 南国の対決

  • posted at:2022-09-11
  • written by:砂月(すなつき)
あばしりばんがいちなんごくのたいけつ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1966年
公開日:1966年8月13日 併映「続 兄弟仁義」
監督:石井輝男
企画:植木照男
原作:伊藤一
脚本:石井輝男
撮影:稲田喜一
録音:井上賢三
照明:大野忠三郎
美術:藤田博
編集:鈴木寛
助監督:野田幸男
進行主任:白浜汎城
現像:東映化学工業
音楽:八木正生
主題歌:「網走番外地」高倉健
協力:琉球映画貿易(株) 大島運輸(株)名護町青年団 久志村久辺区青年団 琉球政府警察局 琉球政府税関出入管理部 那覇泊港々務署
出演:高倉健 吉田輝雄 千葉真一 嵐寛寿郎 田中邦衛
シネマスコープ カラー 88分

橘真一は刑期を終え網走刑務所を出所したが、彼のもとにやってきたのは破門状を持った弟分の大槻だけだった。関東竜神一家の組長が沖縄の工事現場で事故死すると叔父貴分の関森剛三が勝手に二代目を名乗り一方的に破門したのだ。大槻がこれまでの経緯を話すと、橘は組のために五年も体を張ってきたことを悔やみ 沖縄にいる関森を追い詰めることに決めた。飛行機で沖縄へ飛ぶつもりでいた橘だったが、空港に殺し屋が張り込んでいたことから敵の意表を突いて北陸回りで神戸港に向かった。行動をともにする大槻は関森のバックに九州の新興勢力・豪田組がいると睨んでいた。

フェリーが到着すると二人は沖縄の地を踏んだ。すると船内で知り合った一郎という少年が不審な男たちに追われていると言って助けを求めに来た。橘たちが少年を庇うと男はとぼけるつもりなら事務所に来なさいと言った。彼らは出入管理庁の職員であり、パスポート無しで入国した一郎を捜していたのだ。前科者であることを知られたくない二人は職員の言う通りに従うが、橘はパスポートを、大槻は財布がないことに気づいた。一郎はいつの間にか姿を消しており、二人はやられたと頭を抱えた。大槻は橘を救うために偽造パスポートのブローカーと接触した。その会話を聞いていた夏子は彼を離れた場所へ連れて行くといい出物があると言ってパスポートを見せた。それが橘本人の物だとわかると大槻は何処で手に入れたのかと凄むが、夏子は金を出さなきゃ話にならないとそっぽを向いた。金のない大槻が事情を説明し何度も頭を下げたことで夏子は仕方なく税関のゲート付近で拾ったと嘘をついて出入管理庁の事務所に届けたのだった。疑いの晴れた橘は何処で手に入れたか話せばすぐにでも金を払ってやると言ったが、夏子は職業上の秘密だから明かせないと言った。こうしたやり取りが延々と続き、夏子は払うまで絶対に離れないと二人について行った。首里城の祭でヤクザ者と衝突した橘だったが、後に夏子の話で豪田組が祭の幹事をしている宜保建設に嫌がらせをしていること知った。宜保建設が弱っているため近々本土から豪田組がくるのではないかと言うと、橘は関森も拘っていると考え待つことにした。

屋台的映画館

網走番外地 荒野の対決

  • posted at:2022-08-06
  • written by:砂月(すなつき)
あばしりばんがいちこうやのたいけつ
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1966年
公開日:1966年4月23日 併映「兄弟仁義」
監督:石井輝男
企画:植木照男
原作:伊藤一
脚本:石井輝男
撮影:稲田喜一
録音:廣上益弘
照明:大野忠三郎
美術:藤田博
編集:鈴木寛
助監督:野田幸男
進行主任:白浜汎城
現像:東映化学工業
音楽:八木正生
主題歌:「網走番外地」高倉健
出演:高倉健 嵐寛寿郎 杉浦直樹 田中邦衛 河津清三郎
シネマスコープ カラー 89分

北海道の北端にある網走刑務所で第三監房の受刑者の仏松が病死した。殺しても死なないような男があっさりと逝ったことで一緒に過ごした仲間たちはショックを受けたが、樫山が憂さ晴らしに医療用のアルコールで一杯やろうと言うと皆賛同した。その夜、埋葬する穴を志願した橘真一と鬼寅が雨の中で苦労して掘った。そして大槻と反町が棺桶を抱えて置いたが、少しばかり浅かったらしく端が上がっていた。犬が掘り返したら大変だと看守が足で蹴り入れようとしたところ、見兼ねた鬼寅があんまりだと止めさせた。すると橘が別れの念仏を唱えてやりたいと言った。

数日後、橘と樫山が仮釈放になった。街へ行く前に道南射撃大会を見学していた二人だったが、大したことねえなと橘が漏らしたところ樫山が関係者に話をつけてやると言った。優勝者は既に鮫島に決まっていたが、橘が飛び入り参加でもうひと勝負行うことになった。すると傍から様子を見ていたあけみがしゃしゃり出て普通のルールじゃ面白くないと言った。彼女の提案は投げたコンパクトを馬で走りながら撃つというものだった。係員は無茶だと止めたが鮫島はそれでやろうと言った。橘も受けて立つと言ったが内心不安でたまらなかった。何故ならデカい口を叩きながらも彼は銃を触ったこともなかったからだ。先手の鮫島は中央よりやや下の部分に命中させた。公平に行うために鮫島の銃を借りた橘は馬を走らせるが負けたと思いその場から早く逃げようとした。ところがコンパクトにはほぼ中央に穴が開いており賞品の仔馬を手に入れた。街まで仔馬を連れて歩く二人の前に現れたのは栗田大蔵という銃使いだった。賞品の分け前を貰おうと考えた彼は橘に加勢したのだ。事を荒立てたくない橘は折半という条件を渋々受け入れ酒場で杯を交わした。するとそこに牧場主の倅という男が現れ仔馬を売って欲しいと言った。すぐにでも現金が欲しい三人は30万円という値に目が眩み了承すると、男は仔馬を連れて行った。その入れ替わりに入ってきた鮫島は話を全て聞いていた。栗田は拳で決着をつけようと提案し鮫島と外で殴り合いを始めるが、ヘトヘトになるまで戦ったことで奇妙な友情が生まれた。再び酒場に戻り酒を四人で酌み交わすが、いくら待っても男が戻ってこないことに気づいた。持ち逃げされたことがわかったときにはもう後の祭り。栗田もこっそりと逃げ出したため、橘は樫山を借金の形に残し鮫島とともに仔馬を捜すことにした。

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網走番外地 北海篇

  • posted at:2022-07-02
  • written by:砂月(すなつき)
あばしりばんがいちほっかいへん
東映(東京撮影所)
配給:東映
製作年:1965年
公開日:1965年12月31日 併映「関東果し状」
監督:石井輝男
企画:植木照男
原作:伊藤一
脚本:石井輝男
撮影:稲田喜一
録音:井上賢三
照明:大野忠三郎
美術:藤田博
編集:鈴木寛
助監督:内藤誠
進行主任:白浜汎城
現像:東映化学工業
音楽:八木正生
主題歌:「網走番外地」高倉健
出演:高倉健 嵐寛寿郎 田中邦衛 杉浦直樹 千葉真一
シネマスコープ カラー 90分

殺人傷害で懲役8年の刑を科された橘真一は北海道の北端にある網走刑務所に収監されている。ある夜、脱走のサイレンが鳴り響き所内が騒然となる中、雑居房内の者たちは自分たちだったら何をしたいかを話し始めた。すると静かに聞いていた橘は逃げ切れるはずがないと言った。網走刑務所は網走川と山に囲まれておりその先にはオホーツク海があった。辺りは雪に埋もれ、仮に外に抜け出したとしても零下20度の川なら泳ぎつく前に凍え死ぬのは目に見えていた。山へ逃げても民家はなく、オホーツクを泳いで国後、樺太へ逃げることなどありえなかった。橘は妙な考えは起こさずに寝た方がいいと促した。翌日の労働時間に橘は脱走者が第一監房の浦上だったことを大槻から聞いた。浦上は仙台や宮城など何処の刑務所に行っても気に食わなかったら脱走するという常習者でその道では有名だった。だが今回は山を踏んだ際に仲間から裏切られたため、復讐するためわざわざ収監されその仲間を絞め殺して逃げたのだ。

房内の葉山が作業中に体調を崩したため、雑役当番だった橘は炊事班長と掛け合い栄養のある食事を調達しようとした。ところが頼む態度が気に食わないと押し問答になりついには騒動に発展した。そこにやってきた看守は炊事班長の言い分を聞き、反則としてお前の仮釈放を俺が責任を持って取り消すと言った。頭にきた橘は手を出そうとするが、それを止めたのは鬼寅だった。違反を重ねて改悛の情がひとかけらもないと言う看守に、鬼寅は囚人への配給品をピンハネして我が家へ運ばせているのはどなたですかと言った。頭に血が上った看守は鬼寅に銃を向けるが、その鬼気迫る態度に負け仮釈放取り消しの取り消しと特別食の容認をした。

翌日、橘の仮釈放が急遽決まったが、それを知った葉山は彼に頼みごとをした。葉山は釧路の王子運送で働いていた際に中身を知らずに荷を運んでいたが、それが禁制品であることが発覚し全ての罪を被った。そこで社長の志村から金を取り立て、その金をペンケセップにいる病身の母親に送金して欲しいと言った。更にオポチョッカいる大沢組の組長が、葉山が収監されたのをいいことに彼の女房を寝取ったのだという。頼みごとを断れない性分の橘は、俺が全て落とし前をつけると約束した。

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